「江戸の海外情報ネットワーク (歴史文化ライブラリー)」岩下 哲典 著 | Call of History ー歴史の呼び声ー

徳川幕府の支配体制の解体から明治維新へと至るプロセスに「情報」が大きな役割を果たした。特に鎖国下の海外情報は幕府によって管理統制されてその流通は限定的であった。その中で限定的な海外の情報を流通させ活用しようという海外情報ネットワークが自ずと形成されることとなる。その江戸時代の海外情報ネットワークはどのようなもので、いかにして社会変革に影響を及ぼしていったかを描くのが本書である。 まずは鎖国下の4つの口「長崎口」「対馬口」「松前口」「薩摩口」について主に長崎を中心に情報発信基地としての長崎の役割が描かれ、その情報のハブとして長崎から横浜へと移り変わる様子が、長崎・横浜の土産版画と情報の関係で描かれる。続いて享保年間に日本にやってきたベトナムゾウとその反響から蘭学の興隆を通じての情報ネットワークの拡大、続く十九世紀初頭の海外情勢の変化とナポレオン情報をめぐる情報収集と知識人への拡散、アヘン戦争

[gryphon]

自分は以前「江戸のナポレオン伝説」という本を読んだことがある。http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140805/p6　頼山陽や佐久間象山が、ナポレオンに題を取った漢詩を作っていたりする。

[sampaguita]

キリスト教の布教と関係ないはずのオランダが、ナポレオンというかフランスの支配下にあるのでは話が違うと。

[daybeforeyesterday]

うーむ

[hobbling]

ナポレオン本人もセント・ヘレナに幽閉されてた時、琉球に行ったことのある船長から日本と琉球の話を聞いたという記録が残ってる。

[laislanopira]

ナポレオンによる欧州大混乱で混乱した幕府外交と、ナポレオン伝に感銘を受けて草の根が立ち上がろうと考えた攘夷志士

[kazutox]

半分が評者の妄想という書評。すばらしい。

[machida77]

江戸時代の海外情報と当時の状況から仮想する幕府外交の転換の可能性／『御庭番 明楽伊織』の重要人物はナポレオンの肖像を掲げていたが、通じる人少なそう。

[KasugaRei]

徳川家斉治下の日本にセントヘレナ島を脱出したナポレオン1世が漂着する（細川俊之の二役）というNHKドラマ『びいどろで候〜長崎屋夢日記』なんてのもありました。

[IkaMaru]

本以上にそれを起点にした仮想歴史の展開が面白い