「臨時軍事費特別会計 帝国日本を破滅させた魔性の制度」鈴木 晟 著

太平洋戦争へ至る過程で軍部の台頭を許した大日本帝国の制度的欠陥の一つが「臨時軍事費特別会計」である。 臨時軍事費特別会計は大日本帝国下で戦時に戦費支出目的で定められる特別会計制度で日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦・シベリア出兵、日中戦争（支那事変）・太平洋戦争の四度設けられた。それぞれの支出額は日清戦争：約二億円、日露戦争：約十五億円、第一次・シベリア：約八億八千万円、日中・太平洋戦争：約一五五三億九千万円。 その特徴は 「一般会計とは異なり、いずれも戦争の勃発から終結までを一会計年度とし不足分は追加予算で補われる」（P90）こと「戦争の終結までが一会計年度であるので、その間に陸海軍省は議会にたいして決算報告の義務がない」（P96）ことである。 臨時軍事費特別会計法（昭和十二年法律八十四号） 第一条 支那事変ニ関スル臨時軍事費ノ会計ハ一般ノ歳入歳出ト区分シ事件ノ終局迄ヲ一会計年度トシテ特

[gryphon]

山本七平は、先輩の国粋軍人が「議会はいちいち予算に難癖をつける、そんなことで戦争ができるか!!」と怒ってたのをみて「そうか、予算を止めれば戦争を終わらせられたんだ…」と驚いたと回想してた

[whkr]

日中戦争では、植民地の傀儡銀行に大量の通貨を発行させ、大陸での戦費を賄ってたという話もあったな。http://ameblo.jp/antibizwog/entry-11287692118.html

[nakakzs]

そしてのど元を過ぎた頃、歴史はまた繰り返す。オリンピックも騒動になる前は、無限に金が湧き出る泉みたいに政治家は思っていたのでは。奈良引き返せ「さ」なかった理由も見える。

[sea_side]

やるべき事をやるために、やるべき理由を捏造したり、出来るかどうかの判断を曲げたりする。

[hahiho]

対米開戦は、先制奇襲で戦艦保有比率を逆転して諦めさせる、島嶼航空基地網で鉄壁の守りを固める、ドイツのソ連打倒を待つの三段構えでいけると考えただけ。全面戦争で予算青天井はどこの国も同じ。

[daruism]

“客観的な情報分析に基づく政策を立案するのではなくすでに決められた政策に反するがゆえに実証的な分析を破棄するという倒錯が起きていた一つの例”日本って戦前から変わってねーな

[www6]

戦争あるところに利権あり

[osaan]

間接的ではあるが、高橋是清が悪いんだがな。

[wkatu]

「調査およびその推論の方法はおおむね完璧で間然するところがない。しかし、その結論は国策に反する。したがって、本報告…は全部ただちにこれを焼却せよ」戦後も政府含め幾多の組織で繰り返されたのだろうなあ…

[a1ot]

「昭和12年から20年にかけて発行された国債の約7割が日銀引受。予算は主に運輸・糧食・被服などの兵站と兵器・軍需資材の購入として国内の財閥にばらまかれた。三菱重工業・日本製鉄・住友金属・日立製作所など

[paravola]

議会に対して決算報告の義務がない／財源は高橋是清が編み出した公債の日銀引受を適用／打ち出の小槌があったことが、日米開戦という無謀な決断を後押しした

[zyzy]

現在進行形で洒落にならない気がするんですが……。

[endo_5501]

“「そこに魔法のカードがあるじゃろ？」を国家財政規模でやっちゃったんだな・・・”

[sky-y]

“お金の流れから理解することで新たな戦時下の日本が見えてきて興味深い。「そこに魔法のカードがあるじゃろ？」を国家財政規模でやっちゃったんだな・・・。”

[shaphere939]

“東條内閣の賀屋蔵相いわく「通貨の膨張が起こらないように、国民購買力の増加が起こらないように、…」（P143）からこその、「欲しがりません勝つまでは」「ぜいたくは敵だ！」というわけである。”

[stella_nf]

“「そこに魔法のカードがあるじゃろ？」を国家財政規模でやっちゃったんだな・・・。”

[hiroomi]

"「戦争の終結までが一会計年度であるので、その間に陸海軍省は議会にたいして決算報告の義務がない」"状況を説明して把握しないと、たこ壺化するだけ。/回避策はいろいろあるけど、それ以上の何かがあったのだろう。

[privates]

実データに基づく報告書を、社長の意に背くと言って破る上司と同じ。日本は、変わっていない。

[call_me_nots]

めちゃめちゃ面白い→ http://web.archive.org/web/20150318223700/http://www.taro.org/2013/04/post-1336.php

[fuzyy]

"本報告の調査〜を焼却せよ"/　正しいものを正しいと記録してある昭和16年より現在の方がひどいのでは。現在の日本では国策に反するものは存在しないことになっているようですし……。

[lazy-planet]

”客観的な情報分析に基づく政策を立案するのではなくすでに決められた政策に反するがゆえに実証的な分析を破棄するという倒錯が起きていた一つの例”

[tskk]

臨時軍事費特別会計

[MIZ]

まさに今起こっていることって感じ。方向性こそ多少違えど、崖に向かってヤケクソ気味に突進する様はよく似てる。/ 本気でこの先が崖じゃないと思ってる人って、どの程度の割合なんだろう。

[hokuto-hei]

『客観的な情報分析に基づく政策を立案するのではなくすでに決められた政策に反するがゆえに実証的な分析を破棄するという倒錯』『「そこに魔法のカードがあるじゃろ？」を国家財政規模でやっちゃった』

[mobanama]

"客観的な情報分析に基づく政策を立案するのではなくすでに決められた政策に反するがゆえに実証的な分析を破棄するという倒錯"

[d-ff]

既得権益の危機、疑獄事件に揺さぶられ組織防衛に入れ込んだ省庁が暴力装置だったゆえの悲劇。きっちり枠も箍も嵌め、きちんと点検しておかないと、道理も言論もひとたまりもない。

[Sow]

親の実家整理してたらでてきた戦時貯蓄債券もこの辺のシステムに組み込まれていたのかしら

[florentine]

「三菱重工業・日本製鉄・住友金属・日立製作所・大日本兵器・中島飛行機・川崎航空機工業など財閥系の重化学工業に労働力が集められる」

[kimuraw]

そりゃお金じゃかじゃか刷っても流通させなければインフレ抑止になりうるけれどもすげえな…＞"国民全体としての購買力の増加を貯蓄に廻し" 『「臨時軍事費特別会計 帝国日本を破滅させた魔性の制度」鈴木 晟 著 | Kousyo

[tei_wa1421]

面白そう

[yamatedolphin]

近代戦争は最終的には国民が起こす。国民がイケイケのときは会計制度ごときは歯止めにならない。逆に国民の（議会の）厭戦気分が勝っていれば、最近のアメリカのように軍需産業が発達した国でも紛争介入に消極的。

[mani023]

戦争する為の国家だったのね。

[questiontime]

で、これが戦後のハイパーインフレと、その対策としての新円切替を招いたわけ。

[shavetail1]

客観的な情報分析に基づく政策を立案するのではなく既に決められた政策に反するがゆえに実証的な分析を破棄するという倒錯が起きていた一つの例である。⇒方向性は緊縮で逆だが、実証分析は政策に反す、は今も同じ。

[sakidatsumono]

「戦争の勃発から終結までを一会計年度」こりゃやめられんわ

[machida77]

河野太郎が以前書いていた件。