神奈川県内で唯一、ショートトラック競技の練習設備が整う相模原市営アイススケートリンク「銀河アリーナ」の存続が危ぶまれている。開館から30年たち施設更新や維持管理に多額の経費がかかることから、財政の厳しい市が廃止を検討している。五輪出場者を含む多くの日本代表が育ち、今も五輪を目指す選手らの拠点。選手たちは「関東に競技ができる施設は少ない。維持してほしい」と訴えている。(曽田晋太郎) 「突然の知らせで、驚いた。なくなるなんて考えられない」。昨年、世界ジュニア選手権の3000メートルリレーで銅メダルを獲得した石井桜汰(おうた)選手(18)=同県立麻溝台高校3年=は、声を落とした。同市出身。小学校の授業で銀河アリーナで滑ったのを機に興味を持ち、小学4年で市スケート協会の「相模原スピードスケートクラブ(SSC)」に入り、競技を始めた。