2歳児と3歳児の子供を持つ母親信者との出会い 1994年、私は一人の女性に会った。 「相談者の彼女は、11月末の気温が低い日にもかかわらず、白いレーヨンのブラウスとスカートにソックスという服装だった。白いブラウスも紺のスカートも古びていて、リサイクル・ショップでも売っていないような代物だった。 化粧っ気のない顔は、30代半ばにしては精気がなく、ショートの髪も油っ気がなかった。白いソックスもうす汚れていて若々しさが感じられず、時々、貧乏ゆすりをする脚は年齢より老けて見えた」 「東北地方のある国立大学在学中に原理研究会にさそわれて入会」した彼女は、すぐに統一協会の信者となる。その後、合同結婚式に参加。3歳と2歳の子どもの母親となった。 その女性は、合同結婚式で出会った相手について、「自分の好きな男性のタイプではなかった」としながらも、「『本当の幸せは、間違いのない正しい結婚から始まります』とい
戦前の国葬令第3条には、天皇・皇族以外の者は「特旨」により国葬を行うことがあるとの定めがあった。宮内公文書館所蔵「大正15年 国葬令勅令案内閣ヘ照会ノ件関係書類」より=2022年8月30日、野口武則撮影 9月は安倍晋三元首相の国葬が話題になりそうです。永田町や霞が関を取材してきた政治記者として、衆院法制局と内閣法制局の法律論争が興味を引きます。国葬を通じて「国のかたち」が浮き彫りになるからです。【論説室・野口武則】 「私の頭では理解できないところもありますが『国葬』と『国葬儀』が同種のものと理解してペーパーをまとめた私たちの理解が浅かったことになると思います」 8月18日に国会内で行われた野党の国対ヒアリングで、橘幸信・衆院法制局長の言葉から内閣法制局への憤りが伝わってきた。 この日のテーマの一つが「国の意思」だった。 内閣法制局の「憲法関係答弁例集(天皇・基本的人権・統治機構等関係)」(
安倍晋三元首相の国葬が、天皇の国事行為以外で「国の儀式」として実施される初めてのケースになることが分かった。今回と同様、内閣府設置法に基づく式典には東日本大震災の追悼式などもあるが、いずれも「内閣の儀式・行事」という扱いになっており、極めて異例の対応だ。ただ、国事行為が憲法で裏付けられているのに対し、国葬は法的根拠そのものにも疑義を唱える声があり、有識者は事前に十分な国会審議が不可欠だと指摘する。(坂田奈央) 2001年施行の同法は、内閣府の所掌事務として「国の儀式」と「内閣の行う儀式・行事」を並べて明記。国葬に関する直接の規定はないものの、岸田文雄首相は「国の儀式として行う国葬儀は、閣議決定を根拠に行政が国を代表して行い得る」と説明している。 内閣府によると、これまで行われた「国の儀式」は、19年4月の天皇退位に伴う一連の儀式や、毎年元日に皇族がそろう「新年祝賀の儀」など、いずれも憲
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