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ブックマーク / takagi-hiromitsu.jp (12)

  • 高木浩光@自宅の日記 - 競争政策が消費者の安全・詐欺被害耐性を破壊しに来た

    ■ 競争政策が消費者の安全・詐欺被害耐性を破壊しに来た 内閣デジタル市場競争部の「デジタル市場競争会議ワーキンググループ」が、「モバイル・エコシステムに関する 競争評価中間報告」 に対するパブリックコメントを募集している(今月10日23時59分まで)。これについては先月、ITmediaニュース「小寺信良のIT大作戦」で、「「iPhoneにサイドローディングさせろ」を国が言うのは妥当か」との記事が出ていて話題になっていた(はてブの反応、スラドの反応)。 中間報告の内容は多岐にわたっており、全部を把握していないが、ざっと見ると、技術的に誤った理解を前提にし、ろくに調査することなく技術面を蔑ろにしている箇所が、チラホラある。会合の記録を見ると、会議は非公開で行われ、パブコメ開始までに議事録も出して来ない*1。委員に技術者はいないし、技術者からの意見聴取もしていないようだ。そのくせ、技術的な問題

    h2onda
    h2onda 2022/06/10
  • 高木浩光@自宅の日記 - 世界から孤立は瀬戸際で回避(パーソナルデータ保護法制の行方 その14)

    ■ 世界から孤立は瀬戸際で回避(パーソナルデータ保護法制の行方 その14) 前回、1月5日の日記で、最後に「どうすればよいか」を書こうとしたものの、完成しないうちに急ぎ途中までで公開したところ、あれよあれよと展開し、けっきょく書くタイミングを逸してしまった。 当時は、各方面向けにいくつかのバージョンのスライド資料を作成し、パーソナルデータ関連制度担当室の担当者も出席する1月21日の研究会向けに「パーソナルデータ論点メモ(2015年1月21日)」*1を作成していた。しかし既に、正論を述べたところでどうともならない状況となっており、原案を正当化しようとするばかりで、OECDガイドラインには違反しないだの、OECDガイドラインに違反しても違法ではないだのと、「これはもうだめかもしれない」という状況だった。スライド資料を一部の産業界の方々に託すとともに、22日には一般公開して、どこかに届けばいい!

    高木浩光@自宅の日記 - 世界から孤立は瀬戸際で回避(パーソナルデータ保護法制の行方 その14)
  • 高木浩光@自宅の日記 - 利用目的の変更自由化で世界から孤立へ(パーソナルデータ保護法制の行方 その13)

    ■ 利用目的の変更自由化で世界から孤立へ(パーソナルデータ保護法制の行方 その13) 目次 日の個人情報保護法はOECDプライバシーガイドライン非準拠へ 大綱に盛り込まれた経緯(情報経済課が終盤で突然提案) 必要性のない緩和策を理由もなく進めている疑い どうすればよいか 日の個人情報保護法はOECDプライバシーガイドライン非準拠へ 12月19日のパーソナルデータ検討会第13回会合で、個人情報保護法の改正法案の骨子(案)が示された。 個人情報の保護に関する法律の一部を改正する法律案(仮称)の骨子(案), 内閣官房IT総合戦略室 パーソナルデータ関連制度担当室, 2014年12月19日 この6頁に示されている 2.②(2)「利用目的の制限の緩和」は、オプトアウト方式で利用目的の自由な変更を許すようにするという改正案である。 2. 適切な規律の下で個人情報等の有用性を確保するための規定の整備

    高木浩光@自宅の日記 - 利用目的の変更自由化で世界から孤立へ(パーソナルデータ保護法制の行方 その13)
  • 高木浩光@自宅の日記 - 楽天ad4Uの隠しリンクを露出させるユーザスタイルシート

    楽天ad4Uの隠しリンクを露出させるユーザスタイルシート 脆弱性を突いてブラウザの閲覧履歴を調べるという禁じ手に手を出した、掟破りの(自称「次世代」)行動ターゲティング広告「楽天ad4U」について、amachangの「IEのinnerHTMLやappendChildで要素が挿入された瞬間を取得する方法」を参考に、その隠しリンクを露出させるユーザスタイルシートを作ってみた。(Internet Explorer用。) #ad4u_list { display: expression(function() { if (!this.__mark) { this.__mark = true; // alert(this.innerHTML); var o = '<div style="overflow:scroll; border:dashed 4px red;">'; o = o + this

  • 高木浩光@自宅の日記 - MacユーザはIPv6を切るかnet.inet6.ip6.use_tempaddr=1の設定を

    MacユーザはIPv6を切るかnet.inet6.ip6.use_tempaddr=1の設定を Mac OS Xの初期設定の危険性 私の周囲に物理的に近づくことのできる人は、私が使っているノート型コンピュータの無線LANインターフェイスのMACアドレス*1を知ることができる。たとえば、セミナー等で私が講演している会場に来れば、講演中に私が無線LANのスイッチを切り忘れていたなら、無線LANのパケットを傍受することで私のMACアドレスを知るだろう*2。それだけでは他の人のアドレスと混じって区別できないだろうが、別の場所で再び同じことをすれば、両方に存在したものが私のMACアドレスだ。 これはもう隠しようがないので、先に自ら暴露してしまおう。「00:1f:5b:d1:ec:bd」は私のMACアドレスだ(図1)。 これを暴露するのはリスクのある行為であり、お薦め出来ない。また、仮に他人のMA

    h2onda
    h2onda 2008/08/01
  • 高木浩光@自宅の日記 - 「日本のインターネットが終了する日」あとがき

    ■ 「日のインターネットが終了する日」あとがき 10日の日記「日のインターネットが終了する日」には、書ききれなかったことがある。また、頂いた反応を踏まえて追記しておきたいこともある。 青少年は結局どうすればいいのか はてなブックマークのコメントに、「当に知らなければいけない人には理解されないかと思うとね・・・哀しくなってくる」という声があった。リンク元のどこだったかには、「肝心の子供たちにはどう説明したらいいんだ」というような声もあったと思う。 契約者固有IDの送信を止める設定をしてしまえば、モバゲータウンや魔法のiらんどなどが使えなくなってしまう。設定をアクセス先毎に変更しながら使うという方法もあり得るが、子供たちにそれをさせるのは無理な話だろう。保護者としては、確実に安全に使える設定を施した上で電話を子供に渡したいはずだ。「住所氏名は入れちゃ駄目」というのは、これまでも子供たちに

  • 高木浩光@自宅の日記 - 日本のインターネットが終了する日

    ■ 日のインターネットが終了する日 (注記:この日記は、6月8日に書き始めたのをようやく書き上げたものである。そのため、考察は基的に6月8日の時点でのものであり、その後明らかになったことについては脚注でいくつか補足した。) 終わりの始まり 今年3月31日、NTTドコモのiモードが、契約者固有ID(個体識別番号)を全てのWebサーバに確認なしに自動通知するようになった*1。このことは施行1か月前にNTTドコモから予告されていた。 重要なお知らせ:『iモードID』の提供開始について, NTTドコモ, 2008年2月28日 ドコモは、お客様の利便性・満足の向上と、「iモード(R)」対応サイトの機能拡充を図るため、iモード上で閲覧可能な全てのサイトへの提供を可能としたユーザID『iモードID』(以下、iモードID)機能を提供いたします。 (略) ■お客様ご利用上の注意 ・iモードID通知設定は

  • 高木浩光@自宅の日記 - 脆弱性情報公表の自由 〜 コントロールを取り戻せ

    ■ 脆弱性情報公表の自由 〜 コントロールを取り戻せ 今日は日弁連のシンポジウムでいつもの話をしてきた。明日からSCIS 2008に行く。 ところで、先週、次のブログエントリが話題になっていた。 JPCERT/CCとの「脆弱性情報ハンドリング」の記録, DSAS開発者の部屋, 2008年1月17日 私は「脆弱性研究会」の委員を務めているから内部の人と思われるかもしれないが、現場の業務に携わっていないし、研究会の席でもJPCERT/CCが製品開発者とどんなやりとりをしているかはあまり聞かされないので、上のような事例の公表はたいへん参考になる。 これを拝見して気になったのが次の点だ。 JPCERT/CCが脆弱性情報をハンドリングすることの目的は「脆弱性関連情報を必要に応じて開示することで、脆弱性情報の悪用、または障害を引き起こす危険性を最小限にい止める」ことにあるため、三者が足並みを揃えて向

  • 高木浩光@自宅の日記 - 「ダウンロード違法化」で漏洩情報のWinny流通を抑止できるか

    ■ 「ダウンロード違法化」で漏洩情報のWinny流通を抑止できるか 11月の情報ネットワーク法学会大会の個別発表で、「匿名ファイル交換ソフトで違法複製物をダウンロードした者の法的責任」というご発表があった。その際に私は質問をしたのであるが、その意味するところは聴衆の方々にもわかりにくいものだったと思われるので、その趣旨をここに書き留めておくことにする。その前に、その考察に至る背景から。 「ダウンロード違法化」を望むのは権利者だけではない いわゆる「ダウンロードの違法化」、つまり、違法複製物又は違法配信からの録音録画を著作権法30条の適用対象外とする著作権法改正に向けた文化審議会著作権分科会私的録音録画小委員会の検討は、昨今の反対派の論調では単純に「権利者(流通業者)の横暴」とみなされているようだが、私には、それとは別の動機によって(を伴って)推進されているように感じられる。 それはつまり、

  • 高木浩光@自宅の日記 - NHKの棒グラフ描画システムが機械的に世論を狂わせている可能性

    少ないサンプル数のデータから、そのバラつきが有意な変化を示すものなのかどうか、直感的に把握するために棒グラフは適している。その場合、波線省略をしてはいけない。面積や高さの比によって把握するからだ。 「増加傾向はまぎれもない真実」と思った人達は、まさに、波線省略されたNHKの棒グラフ(下の図)を見たからこそ、「増加傾向」を直感的に感じたのじゃないのか。 「波線だって入っている」「読み手のリテラシーで理解するべきものだ」と言うような人たちが、自分自身の直感が狂わされていることに気づかない。 他に、NHKの制作現場の関係者をうかがわせる人(高校講座の情報Aの制作関係者?)からのコメントもあった。 身内がつるし上げられてるので、今日は(も?)こっちも大人げないモードで。 おお、高校講座がはてぶに載る日が来るなんて。 bm自身は地理には直接関わってないけど、ちょっとびっくり。 情報Aもどうぞよろしく

  • 高木浩光@自宅の日記 - ASPとかJSPとかPHPとかERBとか、逆だったらよかったのに

    ■ プログラミング解説書籍の脆弱性をどうするか 印刷されて流通する書籍に脆弱性がある、つまり掲載されているサンプルコードにズバリ脆弱性があるとか、脆弱性を産みやすいコーディングスタイルを身につけさせている解説があり、それが脆弱なプログラマを生産し続ける根源になっている問題は、「なんとかしないといけないねえ」と以前から言われてきた。 ソフトウェア製品の脆弱性は、指摘があればパッチが提供されたり修正版に差し替えられたりするが、書籍の脆弱性はどうか。正誤表が差し込まれるとか、回収する措置がとられるかというと、それは望めそうにない。言論には言論で対抗すればよいということになるだろうか。 久しぶりにいくつかの書籍について調べてみた。先月園田さんの日記などで比較的評判良く紹介されていた2冊を読んだ。 山勇, PHP実践のツボ セキュアプログラミング編, 九天社, 2004年6月 GIJOE, PHP

  • 高木浩光@自宅の日記 - 攻撃者視点ではなく開発者視点での解説を

    ■ 攻撃者視点ではなく開発者視点での解説を 8月に@ITに「機密情報に合法的に近づけるWebアプリケーションを守れ」という記事が 出ていた。 タイトルからして意味がわからない。「合法的に近づける」とは何だ? 英文 の直訳か何かか? その連載第2回「多様化するWebアプリケーションへの攻撃」が今日掲載されたのだが、問題を正しく理解し ないまま書かれた記事と言わざるを得ない。例えば次のように書かれている。 この例では、「userid=-20298745283」がクエリストリング にあたる。クエリストリングはURL内に含まれているため、誰でも見ることが できる。従って、ユーザーのちょっとした出来心やいたずら(例えば 「この数字の最後を1つだけずらせばどうなるかなー?」) によって、脆弱性が露見することも多い。 この例であれば、誰が見ても明らかなように、「userid」のパラメー タがユーザー管理

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