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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (10)

  • 人事制度の脆弱性を衝いて給料UPする『人事制度の基本』

    年収を上げる」と検索すると、ずらり転職サイトが並ぶ。ライフハック記事の体裁だが、最終的には転職サイトに誘導する広告記事だ。 しかも見事なまでに中身がない。転職しないなら、「副業を始める」とか「スキルアップする」といった誰でも思いつきそうなトピックを、薄ーく書きのばしている。 ここでは、もう少し有益な書籍を紹介する。想定読者はこんな感じ。 スキルアップはしてるけど、給料UPにつながらない 転職も考えたが、今の場所で評価されたい 自分をプレゼンして「良く見せる」のがヘタ そんな人に、2つのアプローチで給料を上げる方法を紹介する。 人事制度の脆弱性をハッキングする 上司のバイアスを逆に利用させてもらう この記事は1のアプローチから攻める。 紹介するはこれだ、『この1冊ですべてわかる 人事制度の基』(西尾太、日実業出版社)。 著者は人材コンサルタント。400社、1万人以上をコンサルティング

    人事制度の脆弱性を衝いて給料UPする『人事制度の基本』
    hachi
    hachi 2024/08/19
  • やり直せない過去は変えてしまえばいい『グレート・ギャッツビー』

    おっさんになって再読すると、違った面が浮かび上がって面白い。 若いころに読んだときは、自己中男の醜さや、頭空っぽの女の美しさが印象的だった。自己陶酔的な語り手に鼻白んだことも覚えている。 だが、いま読み返すと、ギャッツビーのひたむきな愛が眩しく、可愛そうなくらい未熟で愚かに見える。人生を折り返して、やり直したくてもできなくなった親爺からすると、ギャッツビーの愚かしさは、一周回って愛おしいものになる。 ギャッツビーを「愚か」というのは言い過ぎじゃない? そういうツッコミが聞こえる。 貧乏な生まれながら身一つでのし上がって大金持ちになったギャッツビーが、有り余るカネを湯水のように使って夜な夜なパーティを開く―――愚かに見えるかもしれないが、ちゃんと理由があるからで、それを「愚か」と呼ぶのは言い過ぎだろう……というツッコミだ。 しかし、私が「愚か」と感じるのは、そこじゃない。例えば、語り手である

    やり直せない過去は変えてしまえばいい『グレート・ギャッツビー』
    hachi
    hachi 2024/06/10
  • この本がスゴい!2023

    「あとで読む」と思ったが、後で読まれた試しがない。 今度の週末・連休にと、積まれたは崩されない。次の盆休み・年末年始に繰り越され、山脈を成し床が消える。 読書事になぞらえて、「血肉化」と表現するならば、私がやっていることは、メニューを眺めて片っ端から注文しているくせに、いんすた映えを気にしながら撮るくせに、まともに咀嚼して嚥下して消化してない状態だ。 そのくせ、「積読も読書のうち」と開き直ったり、溜まったこそ私の証などと屁理屈こね回す。読まないに「負債」のような後ろめたさを感じつつ、新刊を探しだす。新しいはそれだけで価値があると盲信し、かくして積読リストは延びてゆく。 もう一つ、恐ろしい予感がある。感受性の劣化だ。 あれほど楽しみに「取っておいた」が、まるで面白くなくなっている。いや、そのの「面白さ」が何であるかは理解できる。だが、それを面白いと感じなくなっているのだ。

    この本がスゴい!2023
    hachi
    hachi 2023/12/01
  • この本がスゴい!2022: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    「いつか読もう」はいつまでも読まない。 「あとで読む」は後で読まない。 積読をこじらせ、「積読も読書のうち」と開き直るのも虚しい。人生は有限であり、が読める時間は、残りの人生よりもっと少ない。「いつか」「そのうち」と言ってるうちに人生が暮れる。 だから「いま」読む。 10分でいい、1ページだっていい。できないなら、「そういう出会いだった」というだけだ。「いま」読まないなら、「いつか」「そのうち」もない。 に限らず情報が多すぎるとか、まとまった時間が取れないとか、疲れて集中できないとごまかすのは止めろ。新刊を「新しい」というだけの理由で読むな。積読は悪ではないが、自分への嘘であることを自覚せよ。「いま」読むためにどうしたらいいか考えろ。「」にこだわらず読まずに済む方法(レジュメ、論文、Audible)を探せ。難解&長大なら分割してルーティン化しろ。こちとら遊びで読書してるんだから、仕事

    この本がスゴい!2022: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
    hachi
    hachi 2022/12/01
  • 書けない悩み4人前『ライティングの哲学』

    書けない。 最初の一行に呻吟し、次の段落で懊悩し、そこから先が続かない。あるいは、言葉が詰まって出てこない。「これじゃない」言葉ばかり並んでいる。支離滅裂の構成で、書いても書いても終わらない。 そんな悩みを抱えた4人が集まって、お互いの「書けない」病をさらけ出す。学者、文筆家、編集者と、書くことが仕事みたいな人なのに、書けない悩みを打ち明ける。 「書けない」ことへの生々しい告白の中で、まるで私のために誂えたような手法や、まさに今、自分が実践しているやり方が紹介されている。 書かずに書く 千葉雅也さんが喝破してたこれ、まさに私が今やっている 「ファイル」→「新規作成」で、新しい白いページを表示させ、そこに一行目から書き出す……なんて執筆は、しない。そんなことすると、白いワニが来る(by 江口寿史)。 書かずに書く、って禅問答みたいだけど、言い換えるなら、「書く」というプロセスが始まった時点で

    書けない悩み4人前『ライティングの哲学』
    hachi
    hachi 2021/08/03
  • 中学のとき国語でやった『最後の授業』は、中年になって世界史を学んだら解釈が変わった

    中学のとき、国語の授業で、アルフォンス・ドーデ『最後の授業』をやった。 フランス領アルザス地方に住む少年の目を通して、ドイツに占領される悲哀を描いた短編だ。明日からフランス語は禁止され、ドイツ語で教わることになる。だから今日は、フランス語の最後の授業なのだ、という話だ。 先生はフランス語の素晴らしさを伝えながら、国語を守ることの大切さを説く。ずっと勉強をさぼっていた少年は恥じ入るが、やがて授業の終わりを告げる鐘が鳴る。先生は蒼白になりながらも、黒板に大きく、「フランスばんざい」と書く…… 少年と同じくらいの年頃だったわたしは、いたく感動したことを覚えている。特に、先生の語る「ある民族が奴隷となっても、国語を守っている限り、牢獄のカギを握っているようなものだ」という一節は、長く記憶に残っている。 ところが、『詳説世界史研究』を読んだら、印象が変わった。 物語の舞台となったアルザス地方は、もと

    中学のとき国語でやった『最後の授業』は、中年になって世界史を学んだら解釈が変わった
    hachi
    hachi 2021/07/11
  • 東大教養学部の集中講義『歴史学の思考法』

    高校日史の教科書で、鉄砲伝来の記述として正しいのはどちらか? 1543(天文12)年、ポルトガル人の乗った船が、九州南部の種子島に漂着した。 1543(天文12)年、ポルトガル人を乗せた中国人倭寇の船が、九州南部の種子島に漂着した。 答えは、どちらも正しい。Aは、1980年代の記述で、Bは近年のものになる。 だが、イメージが違ってくる。Aだと、ポルトガル人を乗せた西洋の船が漂着した、と想起されるが、Bの場合だと、橋渡し役として倭寇が登場する(※)。 なぜ、記述が変わったのか? 新たな史料が発見されたのか? 新しい史料が発見されたわけではない。南浦文之『鉄砲記』とガルヴァン『新旧発見記』とで、漂着した年に差はあるが、根拠となる史料は変わっていない。 同じ史料に基づいているにもかかわらず、昔の教科書では「中国人倭寇の船に乗って」いなかったのはなぜか? 史料を読み取る側の変化 東大教授陣の『歴

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    hachi 2021/03/20
  • オデュッセイアを読むと何が起きるのか具体的に述べる

    100年前、米国で刊行された世界文学全集で、「モテるための古典」「1日15分であなたも教養人に!」と謳っている(※1)。 「人生を豊かにする教養」とか「必読の名著」といった教養を売り物にするがあるが、びっくりすほど何にもない。 書店でパラ見してみるがいい。どこからか引き写した簡単なまとめだけで、その名著とやらを読んで、人の何がどう変わったのか、ほとんど書いていないから。せいぜい、アイスブレイクのネタになったとか、「多面的な視点」みたいなふわっとした言い回しが関の山だ。 『オデュッセイア』を読んで起きたこと ここでは、反例として、わたしが古典を読んで、何がどう変わったかを述べる。できるだけ具体的に、ホメロス『オデュッセイア』を読んで起きたことを書く。 英雄オデュッセウスが故郷に帰る冒険譚で、行く手を阻む怪物や魔法使いを、知恵と勇気と女神様で乗り切る。ラストの、ライバルたちとの対決は、虐殺

    オデュッセイアを読むと何が起きるのか具体的に述べる
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    hachi 2020/11/16
  • なぜ最近の老人はキレやすいのか?

    キレやすくなっているのは老人であり、若者ではない。 もう一度いう、大人として成熟できず、我慢のなんたるかを知らず、ついカッとなって暴走するのは、20代ではなく、60代以上の年齢層において激増している。このエントリでは、事象の裏づけと、なぜ最近の高齢者がキレやすくなっているかについて考察する。なお、「高齢者」「老人」とは、60歳以上の日男女を指している。 最初に断っておくが、安易な結論「高齢化社会になったから」ではない。確かに高齢者は増えているが、老人の犯罪者はそれをはるかに上回るスピードで蔓延っている。もっとも、老人が老人に襲い掛かる老老犯罪が増えている文脈で「高齢化社会」を語るならまだ分かる。しかし、そもそもキレやすい老人が増えている事実を糊塗して「高齢化社会になったから」と、したり顔で全部説明した気になっているマスコミ、コメンテーター逝ってよし! 目次は次のとおり、長いデ。 激増す

    なぜ最近の老人はキレやすいのか?
    hachi
    hachi 2009/03/29
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 6色ハット発想法

    自分メモ。「6色ハット」発想法とは、会議の参加者に同じ方法で考えさせることを目的としたメソッド。堂々巡りを回避したり、枝葉の意見に右往左往させないメリットがある。 ひとたび言い出した「自分の意見」は、今度はそれに囚われることになり、同じ会議の中での制約となる。翻すと「一貫性が無い」になるから。でも考えなんて一貫性が無いのが普通。あるいは、違う立場の意見をムリヤリひねり出すことにより、これまで思いもよらなかったアイディアに至るかもしれない。 1.準備 予め色画用紙でトンガリ帽子を人数分作っておく。色の意味は以下の通り。作ってもらうところから始めると(時間はかかるが)より一体感が得られるかも。 ブラックハット = 悲観的 :物事のマイナスの側面を考える イエローハット = 楽観的 :物事のプラスの側面を考える レッドハット = 主観的 :感覚・感情・直感をもとに考える ホワイトハット = 客観

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 6色ハット発想法
    hachi
    hachi 2005/09/07
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