書籍約1000冊を集めたブックカフェの開設準備を進める在日コリアンの若者たち=大阪市天王寺区で2017年7月16日、三村政司撮影 若者グループ、大阪で開設へ 関西を拠点に活動する在日コリアンらの若者グループが近く、在日コリアンの歴史や朝鮮半島をテーマにした本を集めたブックカフェを大阪市内でオープンさせる。ヘイトスピーチ(憎悪表現)は今もなくならず、インターネット上でも偏見や誤解が根強い。メンバーは「まずは私たちを知ることから始めてほしい」と開設準備を急いでいる。【金志尚】 ブックカフェの店名は「ちぇっちゃり」。韓国・朝鮮語で「チェッ」は本を、「チャリ」は場所を意味する。10~30代の若者でつくる「在日コリアン青年連合(KEY)」が、今春から計画を進めてきた。8月26日、JR鶴橋駅近くの大阪市天王寺区味原町のビル2階で開設予定。誰でも利用でき、ドリンク代は300円。
「読者を導くのではなく、一緒に迷う本。歩くことの豊かさを著者が発見していく一種の紀行文だと思います」。翻訳家にして建築・都市史研究者の東辻(とうつじ)賢治郎さん(1978年生まれ)が話す。米国の作家で歴史家のレベッカ・ソルニットさん(61年生まれ)の『ウォークス 歩くことの精神史』を邦訳し、左右社から刊行された。原題は「放浪欲」とも訳せる『Wanderlust』(2000年刊)。 ソルニットさんは、日本では10年に邦訳が出た『災害ユートピア』で知られる。災害時に人々は落ち着いて助け合うが、権力は「人々が野蛮になる」と信じてパニックに陥ると指摘し注目された。東辻さんは13年夏ごろ、詩人の管(すが)啓次郎さんに薦められて『ウォークス』の翻訳に取りかかった。
人は生涯の中で多かれ少なかれ本というものを購入し、いつしか「蔵書」を形作っていく。その数が増えるとスペース確保に四苦八苦するのは、日本の住宅事情からいってやむを得ない。しかし、そもそも電子出版が進めば、従来の蔵書という観念自体が成り立つのだろうか。 そんな思いを抱いたのは、紀田順一郎さんの著書『蔵書一代』(松籟社)を読んだからだ。書誌学、メディア論の泰斗として数多くの業績を残してきた著者は2年前、約3万冊に及ぶ蔵書を処分した。古書市場に引き渡したのだ。紀田さんほどの著作家の蔵書ならば深みがあり、学術的価値も高かったに違いないのに、なぜ図書館や文学館といった、しかるべき機関に引き取られなかったのか。その事情を痛恨の思いとともにつづり、近代日本の出版史、出版文化を考察したのがこの本だ。 「日本人の蔵書が西欧の蔵書家に比すると平均的にスケールが小さく、蔵書としての総体を維持し難いような印象を受け
夏の特別編 人生100年時代をよりよく生きるための読書 いつでも、何度でも新しく始めよう ◆『仕事人生のリセットボタン --転機のレッスン 』為末大・中原淳/著(ちくま新書/税別820円) ◆『人は、老いない』島田裕巳・著(朝日新書) 『仕事人生のリセットボタン』は、為末大(アスリート)と中原淳(人材育成のプロ)が、人生の転機について語り合う。右肩上がりの時代は終わり、勝ち組と負け組の差が明確になった今、自分をモニタリングする必要がある。スランプに陥った時の為末は「世の中に魔法はないよ」を受け入れた。「世の中は『シンプルな原則』からできている。(中略)地道な当たり前のことから法則を見つけていくことが大事」だと悟った。 島田裕巳『人は、老いない』(朝日新書)は、老後という言葉で、第二の人生を余生とする考え方に反対。「年齢を重ねること」の積極的な意味を説く。流行の「終活」などやめよ、は一提言。
商店街は「必要とされる」店で生き残る 商店主やスタッフが講師になり、住民に商売で得た専門知識や情報を提供する無料講座「まちゼミ」が商店街活性化の切り札として注目されている。大型店やネット販売に負けない「必要とされる」商店になるために人の魅力を伝えるコミュニケーションを重視している。15年前に愛知県岡崎市で始まり今や全国300カ所で開かれているという。生みの親で旗振り役の「岡崎まちゼミの会」代表、松井洋一郎さんに取り組みについて聞いた。(聞き手 本誌・宗岡秀樹)
「プレイガイドジャーナル」のバックナンバーに埋もれながら、「あの時代」を書き残す作業を続ける村元武さん=大阪市東淀川区の自宅兼事務所で、高尾具成撮影 関西の若者文化、けん引 読者層の拡大見えず暗転 「プガジャの遺伝子」受け継がれ 「プガジャ」の愛称で親しまれ、1970~80年代、関西の若者文化をけん引した情報誌「プレイガイドジャーナル」。創刊時の編集長、村元武さん(74)は昨年5月に『プレイガイドジャーナルへの道 1968~1973』を、今年4月に『プレイガイドジャーナルよ 1971~1985』(いずれも東方出版刊)を立て続けに出版した。「情報誌に人々を動かす力があり、受け取り手の数も多かった」と当時を振り返る。関西発の文化発信が華やいだ時代を聞いた。【高尾具成】 大阪市内の村元さんの自宅兼事務所を訪ねた。本やファイルなどに埋もれるような4畳半の部屋の机に積まれた、鮮やかな色彩のプガジャの
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