試合終了間際に、名古屋のFW永井謙佑は横浜FMのDF栗原勇蔵に倒されPKを得る。ケネディが決め、試合は1-1の引き分けに ここ1年間で日本サッカー界は、次のことを学んだのではないだろうか。 育成の正解はひとつではない――。 かつてはアンダー年代の代表に選ばれることが育成のメインストリームだと思われていたが、大学2年生までほぼ無名だった長友佑都がインテルに引き抜かれ、中学生時代までトレセンに一度(しかも兵庫県選抜レベル)しか入ったことがない岡崎慎司がシュツットガルトに旅立った。ドルトムントの香川真司はU-15から代表に選ばれているエリートだが、3年間もJ2でプレーしており、順調にステップアップしたわけではない。 まわり道をしたり、ときには道がないところを突き進んだりして、いろんなルートを辿って日本代表に入る若手がでてきた。 今季のJリーグにも、そういう雑草魂を持った“新たな怪物”候補が何人も