ブックマーク / honz.jp (32)

  • 『ニュルンベルク合流「ジェノサイド」と「人道に対する罪」の起源』にはノンフィクションを読む喜びの全てが詰め込まれている - HONZ

    ハンス・フランクはひざまずき、傍らの神父に十字を切ってくれるよう願った。そして、微笑みを浮かべながら歩き出した。彼の人生の終着点となる絞首台へ向かって。 1939年からドイツ占領下のポーランド総督府総督としてユダヤ人虐殺を進めたフランクは、ニュルンベルク裁判で「戦争犯罪」と「人道に対する罪」に対する有罪で死刑判決を受けた。今では当たり前の存在にも感じる「人道に対する罪」はこの裁判で初めて導入され、国際法の一部となった。ニュルンベルク裁判は、「現代の国際刑事裁判制度が具現化した瞬間」ともいわれ、戦前と戦後を分かつ価値転換の画期となった。ニュルンベルク以前には、一国の指導者たちを国際裁判にかけることなどありえなかったのだ。 「人道に対する罪」という言葉は、国家による文民に対しての残虐行為に対処するために、国際法教授であるハーシュ・ラウターパクトによって提案されたものである。ラウターパクトは国家

    『ニュルンベルク合流「ジェノサイド」と「人道に対する罪」の起源』にはノンフィクションを読む喜びの全てが詰め込まれている - HONZ
    haruhiwai18
    haruhiwai18 2018/05/11
    "この裁判で初めて知られることとなった概念がある。それは、「ジェノサイド」""ユダヤ人の悲劇を語るさいには必ず登場することになったこの言葉も、ニュルンベルク裁判で初めて国際法の舞台に登場" →初出
  • 『つながる セックスが愛に変わるために』文庫解説 by 高石宏輔 - HONZ

    監督の作品を初めて観たとき、僕は31歳だった。 自分の女性との付き合い方に疑問を抱きながらも、どうすれば良いか分からず、覚束なかった20歳前後からあまり変われずに、関係性の深まらない異性との付き合いをし続けていた。 そんなとき、偶然観ることになった『チャネリングパフォーマンス 胎内宇宙』(『アテナ映像30周年記念特別版 代々木忠の「快感マトリックス」』中に収録)が僕に衝撃を与えた。 そこでは、男性不信だった女性がオーガズムを経験し、男性への見方が変容していた。 出演した女性に、最後に監督が聞いた。 「男って、どうかな?」 「ん? 男って? 男って……」 何かを探すように、目はどこか遠くを見つめていた。それから彼女は呟いた。 「……私……」 「じゃあ私を敵に回していたわけだ」 「そう!」 はじめは男性への不信を仏頂面で語っていた女性が、菩薩のような、無邪気な少女のような顔をしていた。その表情

    『つながる セックスが愛に変わるために』文庫解説 by 高石宏輔 - HONZ
    haruhiwai18
    haruhiwai18 2018/04/12
    "悩んでいると、相手が何を考え、感じているかよりも、どうすれば成功するか、失敗しないかと手段を探してしまう。""他人の感情を想像できない人は、自分自身の感情が感じられていない。" →まさに拙速(こなみ
  • なるほど!我が国はこういうふうにできているのか 『日本で1日に起きていることを調べてみた : 数字が明かす現代日本』 - HONZ

    なるほど!我が国はこういうふうにできているのか 『日で1日に起きていることを調べてみた : 数字が明かす現代日』 数字、ファクト、ロジック。立命館アジアパシフィック大学の学長にしてHONZ客員レビュアーでもある出口治明さんは、この三つで物事を決定するべきだと説かれている。これはサイエンスにおける研究の進め方でも同じである。なかでも最も重要なのは生の数字だ。相対値ではなくて、絶対的な数字。それがなければ話にならない。 日国についてのそのような数字をこれでもかと惜しげもなく示してくれるのがこのだ。というほど、たいそうなではまったくない。ほとんど脈絡なく、おそらくは著者の興味のおもむくがままに、タイトル通り「日で一日に起きていること」の数字が紹介されていく。 まず、誰もが驚くであろう数字から紹介しよう。それは『551蓬莱の豚まん』の売り上げ数だ。ん、そんな豚まん知らんって? 知らなか

    なるほど!我が国はこういうふうにできているのか 『日本で1日に起きていることを調べてみた : 数字が明かす現代日本』 - HONZ
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    haruhiwai18 2018/03/13
    "えらく少ないのに驚いた。うどん県を名乗るからには、せめて1日1杯は食べるべきではないのか。しかし、考えてみると、男性は一週間に6杯も食べているのだから十分なような気もする。" →うどん県すごい(こなみ
  • 『心の進化をさぐる──はじめての霊長類学』 言語と記憶のトレードオフ、そして「想像するちから」 - HONZ

    人間を人間たらしめているのは何か。古来より繰り返されてきたその問いに、豊富な実験と観察を重ねながら、とりわけユニークな回答を与えようとしている研究者がいる。書の著者、松沢哲郎がその人である。 著者の名前については多くの人が耳にしたことがあるだろう。1977年からチンパンジーのアイらと行っている研究(アイ・プロジェクト)でも知られる、日と世界を代表する霊長類学者だ。そんな研究者が、NHKラジオのテキストという形をとりながら、アイデアのエッセンスとこれまでの研究活動を平易な言葉でまとめたのが、書『心の進化をさぐる──はじめての霊長類学』である。 さて、「人間を人間たらしめているもの」といっても、そもそもそれをどのように発見したらよいのだろう。そこで著者が掲げるのが、「比較認知科学」というアプローチである。 ヒトの祖先がチンパンジーの祖先と枝分かれしたのが、いまからおよそ600万年前。それ

    『心の進化をさぐる──はじめての霊長類学』 言語と記憶のトレードオフ、そして「想像するちから」 - HONZ
    haruhiwai18
    haruhiwai18 2017/10/04
    "「人間はその進化の過程で、短期的な記憶能力を失い、その代わりに想像するちからや、言葉の能力を獲得してきた」。著者はそう考え、そのアイデアを「言語と記憶のトレードオフ仮説」と呼ぶ" →実に興味深い(こなみ
  • 『会社苦いかしょっぱいか 社長と社員の日本文化史』通勤電車は今も昔も地獄 - HONZ

    父は国際スパイ、母はナポリの花売り娘。自称イタリア生まれの謎の論客「パオロ・マッツァリーノ」という設定で著者がデビューしたのは2004年の『反社会学講座』。以降、統計や過去の新聞記事から人びとが「常識」と信じ込んでいる慣習や振る舞いを徹底的に嗤ってきた。傷気味の読者もいるかもしれないが、多くの人が無縁ではない「企業社会」が書の題材とと知れば、読まずにはいられないだろう。 マイホームや宴会、出張から、ここのろ病、社長と秘書と愛人まで。サラリーマン生活を送っていれば避けては通れないテーマに突っ込みまくる。 例えば、休日について。最近では有休の取得奨励はもちろん、企業によっては介護・看護を行う社員を対象に週休3日制の導入を準備する動きすらある。つい数十年前までは週休2日制を導入するのに侃々諤々の議論をしていたのとは隔世の感がある。 では、週休2日制を導入するときにどのような議論があったか。

    『会社苦いかしょっぱいか 社長と社員の日本文化史』通勤電車は今も昔も地獄 - HONZ
    haruhiwai18
    haruhiwai18 2017/07/04
    "戦後の産物と思われがちな「ラッシュアワー」という言葉、実は大正時代にすでに生まれていた""当時の庶民の足は路面電車だったのだが、この混雑ぶりが現代以上にひどい" →戦前はよかった、わけがない(こなみ
  • 『平均思考は捨てなさい』 みんなちがって、みんないい - HONZ

    2017年5月に経済産業省が若手・次官レポートとして発表した「不安な個人、立ちすくむ国家」は、「結婚して、出産して、添い遂げる」、「正社員になり定年まで勤めあげる」という「昭和の標準的人生」が21世紀には一般的ではなくなったため、この標準に基づいて設計された日の制度や価値観が現代社会のあちこちに大きなひずみをもたらしているのだとしている。しかしながら、1950年代生まれにおいても定年まで正社員として勤めあげる人は34%に過ぎなかったという。彼らの人生が標準的なのだとすると、過半数のはずの66%の人々が歩んだ人生は例外的なものだったということだろうか。そもそも、一度しかなく、それぞれにバラバラのはずの人生の“標準”とは何を意味するのか。 『平均思考は捨てなさい』は、わたしたちの思考がどれほど平均や標準に縛り付けられているか、そしてその呪縛のためにどれほど多くの可能性が見過ごされてしまってい

    『平均思考は捨てなさい』 みんなちがって、みんないい - HONZ
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    haruhiwai18 2017/06/02
    "しかしながら、1950年代生まれにおいても定年まで正社員として勤めあげる人は34%に過ぎなかったという。" →そもそも、昔から3年以内離職率は3割だったらしいからな(こなみかん (海老原嗣生の例の本案件)
  • 『人の心は読めるか?』「どう読むか」の前に、そもそも「読めるのか?」 - HONZ

    一見、読心術ののような体裁である。だが、タイトルをよく読むと、人の心を「どう読むか」ではなく、そもそも「読めるのか?」という視点だということに気がつく。 「他人を理解する上で大事なのは、相手の気持ちを推し量る能力の”穴”を把握することだ」。まえがきで著者はそう語る。相手の心を推測するための手がかりを取りにいくのではなく、自らを省みて、誤解を引き起こす落とし穴を探っていく。そんなアプローチで、どんな時に心の読み違いが起きるのか、その背景にはどんな思考のクセがあるのかについて、考えていくのが書である。 様々な着眼点の中でも特に興味深かったのが、相手が何を考えているか以前に、そもそも心のない存在として扱ってしまう「非人間化」が見られることが少なくないという話。 例に挙げられるのが、シカゴ大学のMBAの学生に対して行われた調査である。自分にとって意味のあることを成し遂げる、新たな経験をするとい

    『人の心は読めるか?』「どう読むか」の前に、そもそも「読めるのか?」 - HONZ
    haruhiwai18
    haruhiwai18 2017/05/29
    "「自分は意味のあることを成し遂げたいと思っているが、ほかの人の目的は、もっぱら金」""似たような目線で他人を見ていたような場面…" →自分の心は見えて、他人の心は見えないためのバイアス(こなみ
  • 【連載】『世界の辺境とハードボイルド室町時代』第6回:今生きている社会がすべてではない - HONZ

    人気ノンフィクション作家・高野 秀行と歴史学者・清水 克行による、異色の対談集『世界の辺境とハードボイルド室町時代』。連載の最終回は「今生きている社会がすべてではない」ことについて。様々な国を知ることや歴史を学ぶことには、どのような意味があるのか?(HONZ編集部) ※過去の記事はこちら→第1回、第2回、第3回、第4回、第5回 清水 『謎の独立国家ソマリランド』の冒頭、エピグラフに「今まで見てきたことや聞いてきたことが、全部でたらめだったとしたら面白い」というような言葉が書かれているじゃないですか。 高野 ブルーハーツですね。「情熱の薔薇」の歌詞を引用したんです。 清水 あれはまさしくその通りだなと思って。僕は学生に対していつも言っているんですよ。今生きている社会がすべてだとは思わないでほしいって。それとはぜんぜん違う論理で動いている社会があるんだし、我々の先祖の社会にも今とはぜんぜん違う

    【連載】『世界の辺境とハードボイルド室町時代』第6回:今生きている社会がすべてではない - HONZ
    haruhiwai18
    haruhiwai18 2017/04/24
    "一番残念なのは「今の時代に生まれてよかったと思いました」という感想""中世史を学んで、「あんな社会に生まれなくてよかった」と思ってしまうのは、思考が停止しているということ" →学びがないからな(こなみ
  • 【連載】『世界の辺境とハードボイルド室町時代』第5回:カオスでぐずぐずが室町時代の真実 - HONZ

    人気ノンフィクション作家・高野 秀行と歴史学者・清水 克行による、異色の対談集『世界の辺境とハードボイルド室町時代』。第5回は「カオスでグズグズが室町時代の真実」について。室町時代を捉えるにはどのようなスタンスが求められるのか?(HONZ編集部)。 ※過去の記事はこちら→第1回、第2回、第3回、第4回 カオスでぐずぐずが室町時代の真実 高野 網野善彦さんという研究者はどんな方だったんですか。僕も学生時代に網野さんのを読んで、面白いなあと思った口なんですけど。 清水 中世のイメージを革命的に変えた人だと思いますね。それ以前は、日の中世は武士と農民の時代で、荘園は閉鎖的な村落で、人々はみんな自給的な暮らしをしていたというイメージでとらえられていたんですが、そうじゃなくて、非農業民を含むさまざまな人たちがうごめいていた社会だったんだというオリジナルな着想をもち込んで、注目されたんですよ。映画

    【連載】『世界の辺境とハードボイルド室町時代』第5回:カオスでぐずぐずが室町時代の真実 - HONZ
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    haruhiwai18 2017/04/24
    "網野さんが書いたり語ったりしている中には、いつも必ず何か新しいネタが入っている""やっぱり雌伏の期間が長い方が研究者として擦り減らないんだなあと思って。" →若手研究者へのエールとしてブクマ
  • 【連載】『世界の辺境とハードボイルド室町時代』第4回:伊達政宗のイタい恋 - HONZ

    人気ノンフィクション作家・高野 秀行と歴史学者・清水 克行による、異色の対談集『世界の辺境とハードボイルド室町時代』。第4回は伊達政宗のイタい恋について。BLのルーツは戦国武将にあり!?(HONZ編集部) ※過去の記事はこちら→第1回、第2回、第3回 伊達政宗のイタい恋 清水 江戸時代の元禄年間が日歴史のターニングポイントだったという話をしましたよね。ひげがなくなるのはまさにその頃で、もう一つの傾向としては、同性愛文化がすたれていくんですよ。もちろん、アンダーグラウンドな世界では残るんですが、趣味としておおっぴらに同性愛を楽しむ風潮がなくなってきますよね。なぜかというと、もともとは同性愛もひげと同じで、男らしさの表れだったんですね。 高野 そうだったんですか。 清水 なよっとした感じのものではなくて、「女なんかとつるんでいられるか」というような感じの。 高野 むしろ男子校的な。 清水 

    【連載】『世界の辺境とハードボイルド室町時代』第4回:伊達政宗のイタい恋 - HONZ
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    haruhiwai18 2017/04/24
    "伊達政宗がラブレター""操を立てるためにタトゥー""だけど、「俺ももう孫がいる年齢だし、行水を浴びるときに小姓たちに見られて笑われてしまうとみっともないので、やりたいけどできない」" →ジジイBL
  • 【連載】『世界の辺境とハードボイルド室町時代』第3回:信長とイスラム主義 - HONZ

    信長とイスラム主義 高野 僕は、清水さんが書かれているような歴史を読んでヒントを得て、現代のアジア・アフリカの辺境のことを想像することが多いんです。やっぱり現地の人の気持ちを理解するのはとても難しいし、特に紛争地となると、外国人である僕が何度通って話を聞いても、真相はなかなかわかるものじゃない。確信めいたものをつかむのはすごく大変で、そこに至るヒントとしては日史の知識がすごく役に立つと思っているんです。 清水 それは責任重大だ(笑)。 高野 たとえばアフガニスタンでもソマリアでも、内戦のさなかに「イスラム主義」の過激派がどーっと出てきますよね。そのときの感じは、織田信長が出てきたときの感じに近いんじゃないかなって、ちょっと思っているんですね。 というのは、人々は初めからイスラム主義を支持していたわけじゃないんだけども、国内に戦国武将みたいな連中がたくさんいて、それぞれ争っていると、暮

    【連載】『世界の辺境とハードボイルド室町時代』第3回:信長とイスラム主義 - HONZ
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    haruhiwai18 2017/04/24
    "高野 それから『信長公記』の現代語訳を読むと、信長って、正義とか公平をものすごく重んじていますよね。そのへんもイスラム主義に似ているんですよ。清水 ああ、確かに。" →俺がルールブックだ、的な(こなみ
  • 『情報参謀』世のムードを可視化する - HONZ

    自民党が大敗して政権を失った2009年夏の総選挙。その直後から2013年夏の参議院選挙で政権を完全に奪還するまで、自民党の情報戦略の「参謀役」を務めた人物が1461日間にわたる活動を振り返った1冊である。 書に書かれている野党時代の自民党の情報分析活動の内実は「一度として明らかになったことはない」という。「カネ」や「情実」といったイメージがつきまとう政治の世界にも、年々進歩するデータ分析の波は押し寄せている。 大量のデータを分析することによって、世の中に何となく漂っているムードのようなものが可視化される。報道の中で政治はどれほど扱われているのか、その中での自民党の露出度はどれほどのものか、今一番露出度の高い政治トピックは何なのか。分析結果は、争点化させる話題の選択から、政党CMの内容、選挙での戦い方に至るまで様々な事柄に影響を及ぼす。 著者らは情報を「一発屋」タイプと「ロングヒット」タイ

    『情報参謀』世のムードを可視化する - HONZ
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    haruhiwai18 2016/08/20
    "「相手の悪名に寄りかかって、相手のダメな点を徹底的に追求する」作戦に出ると、自民党の露出量は向上""ネガティブ・キャンペーンには…露出向上策としての側面がある。" →これが責任野党のやったことか(こなみ
  • 『きょうだいリスク 無職の弟、非婚の姉の将来は誰が見る?』やだそれ、ウチの話? - HONZ

    あなたには“きょうだい”がいますか?みんなきちんと働いて自立していますか? 昨年夏、ニュース週刊誌「AERA」の特集「きょうだいはリスクか資産か」は大きな反響を呼んだ。その後のアンケートでも、将来を不安視する声が多数集まったという。あなたには思い当る身内はいるだろうか。30歳過ぎてもニートの弟、親と同居する未婚の姉、シングルマザーで非正規社員の妹、親の脛をかじるだけで生きている兄。 今や日は男性の3割、女性の2割が生涯結婚せず、老年を迎える。そのとき身内はきょうだいだけになる。雇用状態も不安定だ。年金や健康保険、親の介護が終わったら今度はきょうだいの介護が待っているかもしれない。 きちんと収入があり、税金や年金の支払いも滞らず、周囲から「普通の人」に見られているあなたのところに、ある日、縁を切りたいと思っていたきょうだいから「助けてくれ」と連絡が入ったら、果たしてどうしたらいいのか。

    『きょうだいリスク 無職の弟、非婚の姉の将来は誰が見る?』やだそれ、ウチの話? - HONZ
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    haruhiwai18 2016/04/07
    "「普通の人」に見られているあなたのところに、ある日、縁を切りたいと思っていたきょうだいから「助けてくれ」と連絡が入ったら、果たしてどうしたらいい" →ブロックすべき(こなみ/これが共助()とやらの正体。
  • 『でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相』驚愕の結末 - HONZ

    2003年、全国で初めて「教師によるいじめ」と認定される体罰事件が福岡で起きた。ひとりの教師が担任の児童を執拗に苛め続けて、「早く死ね、自分で死ね」自殺を強要し、その子供はPTSDによる長期入院に追い込まれてしまった……。 この報道がなされると、雑誌やテレビでは鬼か悪魔かというくらいの勢いで「殺人教師」について大きく特集を割いた。両親、特に母親からの訴えは、息子を守ろうとする必死さに溢れ、学校、教育委員会とも非を認め教師に謝罪させている。 でもそれは、クレーマーな親による「でっちあげ」であったのだ。冤罪であると同時に凄まじい濡れ衣だった。そもそも結局誰も死んでないのに「殺人教師」と名付けることがすごい。モンスターペアレントという言葉がまだない頃の事件である。 事件のあらましはこうだ。被害を受けたとされる4年生の児童、浅川裕二(仮名)の母親、浅川和子(仮名)は、この川上譲教諭(仮名)が、20

    『でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相』驚愕の結末 - HONZ
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    haruhiwai18 2016/02/18
    "2013年1月、福岡市人事委員会の判定で、処分がすべて取り消されていた。つまり、教諭はそんな事件を起こしていないと認定されたのだ。" →非実在事件、とか言っていられないレベルの酷さ(こなみ
  • 失敗の本質ーエネルギー版『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 - HONZ

    国際政治経済のゲームのルールが変わりつつある。シェール革命により自国でエネルギーをまかなえるようになったアメリカは、中東の石油に依存する必要がなくなり、不安定化する中東情勢に介入しなくなった。 かつての世界の警察官が興味を失い、ますます混迷を極める現在の中東。一方で、資源の乏しい日はそんな不安定な地域にエネルギーの大部分を依存しつづけている。アメリカによる中東地域の安定が保障されない今、日は国家として戦略的にこのエネルギー問題に対処すべきである。 この絶妙なタイミングで、過去の日のエネルギー問題を振り返る書が発刊された。今や「エネルギー界の池上彰」と称されるエネルギー専門家によるエネルギー版 失敗の質論である。太平洋戦争時、なぜ日は石油を求めて戦争へと突入したのか。過去の失敗から学ぶべきことは多い。 太平洋戦争前後のエネルギー関連資料を読み漁った著者はこう語る。 太平洋戦争に突

    失敗の本質ーエネルギー版『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 - HONZ
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    haruhiwai18 2016/02/16
    "日本軍は 欧米で一般に使われていた機材・技術の活用を拒み、精神論で油田を発見しようとしていた""石油実務を知らない素人によるソ連との権益交渉" →精神力、、、ダウジングか何かを使ったのか!(マテヤコラ
  • 自己肯定感を育てる教育とは? 『ほめると子どもはダメになる』 - HONZ

    いま、世の中には「ほめて伸ばす」ことを標榜した子育てがあふれている。書は、それを実践している親御さんにこそ、読んで欲しい一冊だ。子育てに答えはない。同じ主張のばかり読むよりも、違う意見に耳を傾ける余裕こそが大切だと私は思う。最悪なのは、入れ知恵されて子供を操縦しようと考えることだ。おそらく書には、ほめる子育てを実践中の方をニュートラルに戻す効用がある。その状態を「迷いが深まった」というふうにとらえる人もいるかもしれないが、私はむしろ、それが子育ての正常な姿だと思う。子育ては単純なものではなく、一筋縄ではいかない千差万別なものなのだ。書を書くにあたり、著者は「ほめて伸ばす」子育てを数冊検討したそうだ。 結局、子育ての日々に疲れて、イライラしたり怒りを爆発させてしまいがちな親に向けて、冷静に叱れるようなヒントを示している内容なのだ。だが多くの人は中身は読まずにタイトルばかり目にする

    自己肯定感を育てる教育とは? 『ほめると子どもはダメになる』 - HONZ
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    haruhiwai18 2016/02/15
    "その結果が、学校でルールや約束事を守らない子どもの増加となってあらわれ、教育現場の混乱、親や教師の教育力の低下を招いている。" →これ、統計とかとってねえんじゃねえか、と思った(こなみ
  • 『兵士は戦場で何を見たのか』 - HONZ

    2007年4月、ワシントン・ポスト紙の元記者でピュリツァー賞受賞者デイヴィッド・フィンケルは、バグダッド東部にあるラスタミヤという、だれも行きたがらないアメリカ軍前線基地に赴いた。そこは、「すべてが土色で、悪臭に覆われ」、「風が東から吹けば汚水の臭いがし、西から吹けばゴミを焼く臭いがし」、「外に出るとたちまち頭からブーツまで埃まみれになる」場所だった。 2007年1月にブッシュ大統領が、「バグダッドの治安維持とイラクの自由のために」さらに2万人の兵士をイラクに送ると発表したのを受け、カンザス州フォート・ライリーを拠点にしていた第一歩兵師団第四歩兵旅団第十六歩兵連隊第二大隊がイラクに派遣されることになった。フィンケルが赴いたのは、この大隊に密着取材し、大隊の指揮官のラルフ・カウズラリッチ中佐を中心に、戦場における兵士たちの実情をレポートするためだった。 そして書(原題「The Good S

    『兵士は戦場で何を見たのか』 - HONZ
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    haruhiwai18 2016/02/12
    "フィンケルの批判的精神は随所で発揮されている。それは、手足や目を失った兵士たちについて、ある陸軍のトップが「なくしたのではなく、国に捧げたのだ」と語る場面" →蝗軍のトップに立てるレベル(こなみ
  • 『自然を名づける―なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか』 分類学の進化 - HONZ

    世界は名前であふれている。 街ゆく若者が凝視する手のひらサイズの四角い機械には「スマートフォン」、鋭い目つきでゴミをあさる黒い鳥には「カラス」、体毛がほとんどなく出歯のネズミには見たままの「ハダカデバネズミ」という名前がある。これらの名前はもちろん、自然に授けられたものではなく、ヒトによってつけられたものである。名前のないものを見つけることが難しいほどに、ヒトはあらゆるものを分類し、命名してきた。世界を分類し命名することは、ヒトのDNAに組み込まれた能なのかもしれない。 それではヒトは、この分類し命名する能を抱えて、どのように世界と対峙してきたのか。人類の誕生以来能に任せて行っていた分類と命名が、学問へと昇華したのは18世紀。古典物理学がアイザック・ニュートンの『プリンキピア』から始まったように、生物の分類学はカール・リンネの『自然の体系』から始まった。書はリンネがどのように生物界

    『自然を名づける―なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか』 分類学の進化 - HONZ
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    haruhiwai18 2015/12/01
    "「魚」はこの世からいなくなり 「鳥」は恐竜に""分岐学的に「魚」をとらえようとすると、その群にはウマやウシまで入って""私たちの環世界センスが訴える「魚」とは 全く異なる" →ぎょぎょっ、となる指摘(マテヤコラ
  • 『特攻の真意』文庫解説 by 大森 洋平 - HONZ

    書は「特攻の生みの親」と言われた海軍中将大西瀧治郎が、いかなる真意のもとに特攻作戦を指導し、死に至るまで徹底抗戦を呼号したか、その解明を試みたものである。 著者神立尚紀は、太平洋戦争について海軍航空隊の戦いを中心にして、高い記録性を持つ数々の優れたノンフィクションを世に送ってきたが、これまで特攻作戦を書くのは「意識して」避けてきたと言う。その神立があえて今回特攻を題材に選んだ理由は、自身があとがきで詳しく述べている。神立の腕をもってさえ、特別攻撃隊は重いテーマだったのである。 神立は、当時の戦闘記録、当事者の証言、写真解析、その他の膨大な資料を駆使して物語を進め、その筆致は従来に増して抑制され着実である。書が導き出した「特攻の真意」は、ネタバレになるのでここで殊更繰り返さない。しかし書が、今後日人が特攻について、いや太平洋戦争全体について考え、論じ、あるいは創作を試みる時、絶対に無

    『特攻の真意』文庫解説 by 大森 洋平 - HONZ
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    haruhiwai18 2015/11/23
    "大西は特攻が「統率の外道」であるとは認識していた。大戦末期の大西の言動にある種の倦怠感が読み取れる" →大西よりも前に、特攻を計画していた軍令部の連中の方が、よほどに外道やろ(konami http://bit.ly/1hWEji5
  • 『たのしいプロパガンダ』 大衆煽動は娯楽の顔をしてやってくる - HONZ

    タイトルに違和感を持つ人は多いかもしれない。政治宣伝を意味する「プロパガンダ」と聞けば、権力者を讃える映像や音楽を嫌々に観たり聞いたりする印象が強い。そして、その映像は退屈きわまりなく、楽しいわけがないからだ。 書を読めばその考えは一変する。ナチスはもちろん、欧米や東アジア、そして日でかつて展開されたプロパガンダの実例が豊富に並ぶが、「プロパガンダの多くは楽しさを目指してきた」と著者は語る。銃を突きつけるよりも、エンタメ作品の中に政治的メッセージを紛れ込ませ、知らず知らずのうちに特定の方向へ誘導することこそ効果的だろうと指摘されれば、確かにその通りだ。 中でも、「プロバガンダの達人」として紹介されるのが、北朝鮮の故・金正日。北朝鮮と言えば、将軍様を讃える映画や個人崇拝の歌の数々が頭に浮かぶ。「どこが達人なんだ!」と叫びたくもなるだろうが、金正日の発言からは意外にも硬軟交えて人民を操縦し

    『たのしいプロパガンダ』 大衆煽動は娯楽の顔をしてやってくる - HONZ
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    haruhiwai18 2015/10/22
    "必ず営利目的の民間企業の存在が見え隠れする。権力側の思惑を忖度し、企業が自ら進んでプロパガンダを山のようにつくるのは歴史をみれば明らか" →日本では全国紙(自称)が、よくそれをやっている気が(こなみ