“マイノリティ“は、つらい状況を生き抜く知恵を持った先駆者だと思うんです。レビー小体型認知症である樋口直美さんが発信を続ける理由 障害や病気、セクシュアリティなど、世のなかには知らないことがたくさんある。そして“知らない”という状態は、いつの間にか自分と他者との間に過度な境界線や分断を生み出してしまう。 それをなくすために必要なのは、まず“知ること”。けれど、決してそれは容易ではない。限りある時間を使って、どんな情報に触れればいいのか。なにを手がかりにしたらいいのか。途方に暮れてしまい、結局、“知らないまま”でいることに甘んじてしまうことだってある。 そんなとき、ぼくが手がかりにしているのは自己開示をする“当事者の声”だ。 彼らがどんなことに悩み、苦しみ、あるいは喜び、幸せを感じるのか。それを知ることで、自分のなかにある境界線が薄くなっていくような気がする。 これを書いているぼく自身も障害