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ブックマーク / yinamoto.hatenablog.com (18)

  • ああ、勘違い - コラム・イナモト

    人によっていろいろ勘違いしていたことというのがあるようで、わたしは高校生の頃、夏目漱石の「三四郎」を柔道の姿三四郎を書いた小説と勘違いしていた。 「三四郎」は、熊から上京する三四郎の、汽車の車中のシーンから始まる。 “これから東京で講道館に入り、柔道で大活躍するのだなあ”などとワクワクしながら読み始めたのだが、東京へ着いてからの三四郎はどこかを訪れたり、訪れられたり、人とあれこれ会話を交わすばかりで、いつまでたっても柔道を始めない。 小説の半分頃にさしかかっても、柔道の柔の字すら出てこないのだ。“嘉納治五郎先生はいつ登場するのであろうか”などと、いささか困惑した。 どうやらこれは姿三四郎とは無関係の小説らしい、と気づいたのは巻も三分の二あたりまで来てからであった。何か、取り返しのつかないことをしてしまった気になったものだ。 あのときの悔しさは今でも忘れられない。ってほどでもない。 友達

    ああ、勘違い - コラム・イナモト
    hasenka
    hasenka 2008/02/25
    ええ〜、そうだったの? 今初めて知った!
  • 安倍首相になってみる - コラム・イナモト

    わたしは安倍首相の支持者でも何でもないが、辞めるに至った経緯と、その後の、多分に侮蔑を含んだバッシングに晒されている状況には、結構、同情している。 「一国の総理として政治空白を作った責任は重い」とか、「辞めるならもっと早くに辞めるべきだった」というのは、突き放して見れば、その通りだと思う。 「胆力が足りなかった」というのも、たぶん、そうなのだろう。 しかし、人間の成り立ちまで侮る非難になると、度が過ぎる、言い過ぎだろうと思う。 その手の非難をする人には、体育教師的傲慢さを感じることもある。「こんなこともできないのは、たるんでいるからだ」で済ましてしまうような傲慢さだ。 あるいは、非難する人の心持ちには、いくらかイジメの喜びのようなものや、もやもやを発散したいという、ごく個人的な動機も含まれているかもしれない。 あくまでワイドショーやニュースショーのコメンテーター並みの憶測に基づくのだが、安

    安倍首相になってみる - コラム・イナモト
    hasenka
    hasenka 2007/09/20
    政治家はやはり予想外な事ができてナンボですから最後に仕事らしい事を初めてしたのだと思います
  • 航空会社オッズ - コラム・イナモト

    那覇空港の事故は、乗客・乗員が全員助かったのがまずは何よりだった。 不幸中の幸いという言い方はこの場合、あまりしっくりこない感じがする。 航空機の爆発炎上が不幸かというと、ンー、うまく言えないが、ちょっと違う種類のことのように思う。 航空会社や空港からすれば不幸なんだろうが、世の大多数の人間は別に中華航空にも那覇空港にも関係なく生きている。 一方で、乗客・乗員のほうは生きていて元々なんだから、それを幸いと呼ぶのも合わない気がする。まあ、死ぬかもしれなかったところを助かったんだから、幸いなのか、やはり。 相変わらず性能の低い脳味噌で、うまく整理がつかない。まあ、いいか。 全員助かったからこそ書けるんだが、テレビで見ている分には、あれほどスリリングな映像も、このところ、ちょっとなかったろう。 最後の乗客(客室乗務員かな)が脱出シュートから滑り降り、パイロットが窓から飛び降りて、秒単位で爆発した

    航空会社オッズ - コラム・イナモト
    hasenka
    hasenka 2007/08/22
    格安航空券というのはそういう事も織り込み済みの値段ではあるな。
  • コラム・イナモト

    トルコの作家オルハン・パムクの「黒い」を読んだ。 黒い 作者:オルハン・パムク 藤原書店 Amazon 失踪したの行方を探してイスタンブールの街を彷徨する主人公ガーリップのストーリーと、ガーリップのいとこで有名コラムニストのジェラールの書くコラムが交互に出てくる構成になっている。 ガーリップのストーリーでは、「今」のイスタンブールのさまざまな光景の後ろから「過去」のイスタンブールのさまざまな出来事が立ち現れてくる。一方のジェラールのコラムは実に幅広い話題を扱い、技巧的な文体で、時に奔放にイスタンブールの街やさまざまなエピソードを取り上げる。両方合わさって、イスタンブールという歴史が重層する街のありようが浮かび上がってくる。そういう意味では、この小説の主人公はイスタンブールという街とも言える。 海外小説を読む楽しみのひとつに、一種の世界旅行ができることがある。「黒い」はまさにイスタ

    コラム・イナモト
    hasenka
    hasenka 2007/05/30
    一番視聴率を気にしているのはNHKです。
  • 今、思えば - コラム・イナモト

    今、思えば、わたしはあまり大したいじめを受けたわけでもないのだが、当時はひどく悩んだ記憶がある。 少し前の文科省への自殺予告文に、いじめたやつらや、父兄に、自分は自殺するから、お前達も自殺しろ、というような文章があった。 ああいう心理はわかる。わたしも、自分が死ねば、いじめているやつ(と、そのまわりで尻馬に乗るやつら)は思い知るだろう、と考えたことがある。 しかし、Aさんに対するわたしの感じ方から思うに、いじめた側は、いじめられた側が思いつめて苦しんでいるほどには、大して思い知りもしない。自分が死んだとて、生徒達には一時の衝撃はあっても、復讐にはならないだろう。 次にいじめられる側の感じ方だが、いじめられた直接の行為(殴る、蹴る、何かを隠す等々)よりも、まわりの視線や、自分が今いじめられているという“事実”、屈辱感が、いっそう苦しい。同情されるのもまた、みじめだ。少なくとも、わたしはそうだ

    今、思えば - コラム・イナモト
    hasenka
    hasenka 2007/01/15
  • わたしと作文〜その3 - コラム・イナモト

    昨日、小学校の時分は、原稿用紙三枚の作文を書くのに難渋した、という話をした。書くことが三枚分も見つからなかったのである。 考えてみれば、「を読んだ感想を原稿用紙三枚に書きなさい」と言われたら、こうすればよかったのである。 まるで一休さんの頓知だが。 なお、この写真一枚撮るために、わざわざコクヨの四百字詰め原稿用紙を買ってきた。消費税込み¥126ナリ。 余った原稿用紙は使うアテがない。こうして、地球の森林資源は無駄に消えていくのである。 さて、わたしと作文だが、中学、高校、大学と、学校で言われたとき以外、文章を書いた記憶がない。あまり物を書くのが好きではなかったのだろう。 小中高と、は割に読んだほうだと思う。 もっとも、文学史に名を残すようなものはほとんど読まず、もっぱら、SF、推理小説、エッセイを読んでいた。 高校時代に漱石の「三四郎」を読んだときは、てっきり柔道の姿三四郎の話だと思っ

    わたしと作文〜その3 - コラム・イナモト
    hasenka
    hasenka 2006/12/06
    どうやら姿三四郎とは別人らしい<エエーっ、そうだったんだ!
  • この国の外国 - コラム・イナモト

    人=農耕民族、欧米人=狩猟民族という論の立て方があって、あまりにも馬鹿馬鹿しいと思うのだが、なぜだか廃れない。 話を第一次産業に限ったとしても、ヨーロッパでは随分昔から農耕、牧畜が行われていたろうし、ゲーム的なものを入れても狩猟が農耕、牧畜ほど盛んだったことは、少なくともこの千年、なかったろう(千年前って、日なら平安時代だ)。 狩猟が民族の特徴を決めるほどのものだったとは思えない。 日人=農耕民族というのだって疑わしいのだが、まあ、ここでは仮にそういうことにしておきましょうか。 農耕民族・狩猟民族、という議論はたいてい、欧米人は狩猟民族だからこうだが、日人は農耕民族だからこうだ、という話になる。 それじゃあ、中国、朝鮮、ベトナム、タイ、その他、もの凄くたくさんある、古くから農耕が行われてきた地域はどうなるのか、と思うのだ。 他の農耕民族のミナサンも、日人と同じ特質を持っているの

    この国の外国 - コラム・イナモト
    hasenka
    hasenka 2006/11/24
    明治の頃に流行ったのだろうか
  • 欧文の多用 - コラム・イナモト

    人の英語の読解力は、平均値を取ると、かなり心もとないだろう。 しかし、心もとない割に、英語やフランス語の単語や文章が氾濫している。広告、商品パッケージ、看板などに、しばしば、さして必要がないのに使われる。 今、「心もとない割に」と書いたけれども、「心もとないからこそ」多用するのかもしれない。 英文や仏文の意味がネイティブのようにすらすらと頭に入ってきたら、馬鹿馬鹿しくなったり、意味不明に思えたりして、気恥ずかしくなるんじゃなかろうか。 例えば、今、手近にあった新聞のチラシを手に取ってみる。マンションの売り込みだ。 物件を地域ごとに紹介していて、各コーナーの頭には、デカデカと地域名が記されている。 KAMIOOKA 上大岡 HIYOSHI 日吉 などと、いちいち欧文表記が付いているのだ。 日語がわからない人の便宜に、というわけではない。なぜなら、肝腎のマンションについての情報は日語で

    hasenka
    hasenka 2006/11/24
    ロシア語はたまにありますね。
  • ソフト路線 - コラム・イナモト

    旭日旗である。 より正確には、十六条旭日旗と呼ぶ。太陽からのビームが8の、八条旭日旗というのもある。 日陸軍の軍旗、日海軍の軍艦旗として使われ、今は自衛隊旗、自衛艦旗へと受け継がれている。 図案の発想は明らかで、「日の」から来ているのだろう。 日の丸と違ってビームが出ているのは、ワッと栄えたい、威光を知らしめたいという願いの表れなのかもしれない。 余談だが――というか、この日記は全文、余談の鼻水垂れ流しみたいなものだが――太陽を赤色で捉えるという感覚、日独特とは言わないまでも、結構、特殊であるらしい。 フランスに行った日の子供が、絵に真っ赤な太陽を描いたら、フランス人の子供にとても不思議がられた、という話を読んだことがある。 旭日旗は朝日だから、まあ、赤っぽくても不思議ではない。 それにしたって、朝日が真っ赤っかということはないわけで、太陽=赤色、という捉え方は、自然科学的なマ

    ソフト路線 - コラム・イナモト
    hasenka
    hasenka 2006/09/03
    旭日旗が自衛隊の旗として引き継がれているのが凄いな
  • そこから感じられるものは何か - コラム・イナモト

    まずは黙って(別にわめきながらでもいいが)、この文章を読んでいただきたい。 「児島が、電車で死をとげた事を知った時も、僕は気にしながらつい失礼してしまった。児島にあえば笑ってすませると思ったが、失礼して、今日まですごして来たわけだ。もちろん逢えば笑ってすませることだろうと思う。児島とあえば笑ってすませるのかも知らないが、児島の事を思うとつい笑ってすまない顔をしてしまうかも知れない。児島は逢えば笑ってすませる所と思うが」 武者小路実篤、御年九十歳のときの文章である(「人間臨終図巻III」山田風太郎著、徳間書店〔ISBN:4198606129、文庫版ISBN:4198915113〕より。原典はPR誌「うえの」に掲載されたもの。以下も同じ)。 こういうのもある。 「僕は人間に生れ、いろいろの生き方をしたが、皆いろいろの生き方をし、皆てんでんにこの世を生きたものだ。自分がこの世に生きたことは、人に

    そこから感じられるものは何か - コラム・イナモト
    hasenka
    hasenka 2006/08/31
  • テレビの落語 - コラム・イナモト

    外出するときは、よく携帯プレーヤーで落語を聞く。「携帯音楽プレーヤー」と言うけれども、わたしにとっては「携帯落語プレーヤー」だ。 退屈しないし、のんびりした気分になるので、オススメだ。 ただ、最近の落語家だと全般にテンポが早い。それはそれでいいが、ちょっとせせこましいふうになる。 志ん生、馬生、志ん朝の親子三人(志ん生が親で、馬生と志ん朝が兄弟)が春風駘蕩といった感じで、電車の中なんかにはいい。 まあ、時々、笑いをこらえなければならないのだけが、難点といえば難点だが。 一度、確か、志の輔を聞いていたときだったか、ぷっ、と吹いたことがある。 間の悪いことに、向かいの席に座っている爺さんと目が合った。爺さんは何かついているのかと顔をなでた。 それがまたおかしくて、笑いを抑えるのに往生した。 無理に笑いを我慢するのはよくない。 顔がゆがむのが自分でもわかった。歌舞伎役者が見得を切るような表情にな

    テレビの落語 - コラム・イナモト
    hasenka
    hasenka 2006/07/10
    「携帯落語プレーヤー」、危険過ぎる。きっと警察に突き出されたり相手から名誉毀損で訴えられるかもしれない
  • コップの中の嵐その1 - コラム・イナモト

    最近、ヴィジュアルな著作物についての興味深い出来事が、3件起きた。 と書き出してはみたものの、実はあまり考えがまとまっていない。 まあ、いつもの出たとこ勝負なのだが、今日の話は多少、理屈もからみそうだ。ぼんやりと頭の中に漂っていることはあるのだが、うまく捕まえられるかどうか。 干していたパンツが風で飛んでいって、隣の雨樋に引っかかり、塀越しに棒でとらえようとしているような具合である。 ままよ(パパよ)、最初の話。 洋画家の和田義彦氏に盗作疑惑が持ち上がっている件。 ・洋画家・和田義彦氏、作品酷似で文化庁に調査うける - SANSPO.COM 無名の画家なら、ほとんどの人にとって知ったこっちゃない話だったろう。 しかし、和田氏は間の悪いことに、この春、芸術選奨文部科学大臣賞を受けていた。さらに悪いことに、盗作疑惑の作品が、受賞理由となった展覧会に出展されていた。 「そんな高名な人が」、「そん

    コップの中の嵐その1 - コラム・イナモト
    hasenka
    hasenka 2006/06/02
    近日中にデパートでやるはずだった展示会は急遽スギ氏との比較展示会にすれば満員御礼間違いなし
  • 世界遺産 - コラム・イナモト

    NEWSWEEK日版の新聞広告の見出しに、こんなのがあった。 スペシャルリポート 年間8億人が旅する時代に緊急提言! 世界遺産が危ない ●ルクソール、モルディブ、万里の長城…今すぐ訪れておくべき7大スポット ●環境破壊の火に油、観光公害をもたらしたユネスコ登録 雑誌自体は読んでいない。見出しを見る限り、ロコツに矛盾していて、笑ってしまった。 「観光公害をもたらした」と書く一方で、「今すぐ訪れておくべき7大スポット」とある。 環境破壊が進んでいる(という意味だろう)7大スポットを、「破壊される前に見ておかねば」と多くの人が訪れれば、観光公害で環境破壊はさらに進んでしまう。 このNEWSWEEK日版の見出しは、世界遺産の矛盾をよく表していると思う。 世界遺産は、表向き、文化遺産や自然遺産の保護を目的としている。 保護という点からすれば、観光で人が押し寄せたり、新たな交通機関が設けられたり、

    世界遺産 - コラム・イナモト
    hasenka
    hasenka 2006/05/24
    この辺は大自然を愛するといってRV車で乗り付ける人が多くなると自然破壊が進むのと似ている
  • におい - コラム・イナモト

    横浜駅の構内にクッキーの店があって、近くを通るだけで、バニラのもの凄いにおいがする。 甘いにおいといえば甘いにおいなのだが、あまりに強力すぎて、むせかえりそうになる。その店の近くを通るときは、息を止めることにしている。 横浜駅でわたしの死体を見つけたら、死因は窒息死と考えていただいて、ほぼ間違いない。 クッキーを作るのに、そんな強いにおいを出さなければいけない工程があるとは思えないから、店が客寄せのために、わざと強いにおいをまき散らしているのだろう。 わたしからすると、においの暴力である。 このクッキー屋は他の駅でも出くわすときがある。「うえええ、あのクッキー屋だ」とハンカチで鼻を押さえ、身を縮こめるようにして、早足で通り抜ける。まるで、ビル火災である。 ナントカおばさんのクッキー、だかなんだか、そんな名前の店で、わたしの嫌いな「ファンシー」、「メルヘン」のにおいもする。バニラのにおいだけ

    におい - コラム・イナモト
    hasenka
    hasenka 2006/04/16
    ベルギーワッフル攻撃で気持ち悪くなる事がある
  • ニワトリ - コラム・イナモト

    夜中にふと目が覚めて、眠るでもなく、起きるでもなく、ぼんやりと物思いにふけるようなときがあると思う。 昨晩がそうだった。ベッドに横たわったまま、ぼうっといろいろな思いがよぎるのを眺めていた。 そうして、だんだんと考えが焦点を絞っていき、輪郭の表れたテーマがこれだった。 「ニワトリ」。 我ながら、どういう頭の回路のつながり方をしているのかと思う。 もう少しこう、遠くへ行ってしまったあの女(ひと)とか、小指の思い出とか、着てはもらえぬセーターを寒さこらえて五十着とか、慕情方面へ行けないものか。 ま、しかし、ニワトリについて考えてしまったのだから、しょうがない。 人間に身近な動物の中で、ニワトリほど、狂的なやつはいないと思う。 かろうじて対抗できるとしたら、猿くらいではないか。 動物に注ぐ人間のウェットな情愛の深さを、順に並べると、こんなところだろう。 犬>馬>>豚>羊>ウサギ>猿>ニワトリ

    ニワトリ - コラム・イナモト
    hasenka
    hasenka 2006/04/05
    巨大化したニワトリ、どこかで映像を見たな。でもだから食べるのにちょうどいいというのはある。
  • 最近の若い者 - コラム・イナモト

    「最近の若い者は〜」という言葉が出ると、まずたいてい、その後に悪口が続くのだが、わたしは「最近の若い者は結構、ちゃんとしてるなあ」と思うことも多いのである。 近所のコンビニで若い兄ちゃんが働いている。 金髪でピアスを4つもつけているのだが、この兄ちゃんの愛想がすこぶるよいし、テキパキとしている。働いている様子も、なんだか、楽しそうだ。 他にも、男女何人かの若い店員が交代で働いている。チンタラしているのはひとりもいない。 世慣れているというのとはちょっと違うが、レジでやりとりすると、店員と客のポジションをよくわかっているように見受けられる。 翻って、自分が二十歳頃を思い返すと、どうも分が悪い。 家でごろごろしているか、大学の音楽サークルの部屋でベースを弾いているか、どっちかだったと思う。 大学の授業も、出ないとまずいものだけしか出なくて、向学心というものがまるでなかった。 アルバイトもしてい

    最近の若い者 - コラム・イナモト
    hasenka
    hasenka 2005/07/19
    チンタラ
  • ニヒリズム - コラム・イナモト

    ニヒリズムというのも、なかなか広く、深いものがあるらしい。 日では、「虚無主義」と訳されているけれども、実際にはいろんな態度があるようだ。 今までの秩序・価値は否定しちゃうもんねー、別の何かを頑張っちゃうもんねー、というのもあれば、とにかくガンガンぶっ壊しちゃうんだもんねー、というのもあるらしい。 少なくとも、「虚無主義」の「虚」のところは、たぶん、訳語としてはやりすぎ。誤解を招く。 訳語のせいか、日でメジャーなニヒリズム的態度は、フッと口元を冷笑的に歪めながら、「生きることに大して意味なんてないね」、と、軽く髪をかき上げる、というものであろう。 もっとも、これは「フッと口元を冷笑的に歪め」るからマシなのであって、貧相なご面相で「フゥと息切れで顔を歪めながら」では、単にシンドい人である。 日的な意味でのニヒリズムというのは便利なもので、この立場をとっていることにすれば、割と簡単に、深

    ニヒリズム - コラム・イナモト
    hasenka
    hasenka 2005/05/21
  • 仕事の誇り - コラム・イナモト

    「自分の仕事に誇りを持て!」、なんてことを居酒屋で説教する上司というのは、いかにもいそうだ。 まあ、誇りを持ったほうが、ガンバッチャウモンネー的態度にはなりやすい。 「おれはこんな凄い仕事をやってんだぜ。ヘヘヘーン」というイヤラしい自慢話にならないなら、私の知ったことではない。ドーゾ、各人、勝手に誇りを持っていただきたい。 しかし、世の中には、どうにも誇りを持てない仕事、というのもあるんじゃないか。 こんなことを書き出したのは、アレだ。昨日の日記に書いた、弁当の中のグリーンのビラビラについて考えていたからだ。 昨日、突如としてできあがった「グリーンのビラビラ追放委員会」(私もあまりの急展開にとまどっている)の委員長としては、グリーンのビラビラにさらなる考察を加えるべきではないかと思ったのである。 グリーンのビラビラ(正式名称を調べる意志は全くない)を工場で作っている人は、ハテ、自分の仕事

    hasenka
    hasenka 2005/04/12
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