不安と緊張が覆う祭典を、ことほぐ気にはなれない。 新型コロナウイルスの変異株が広がる。緊急事態宣言は10都道府県に、まん延防止等重点措置も8県に発令されている。 病床が不足し、適切な治療を受けられずに亡くなる人が後を絶たない。医療従事者に過重な負担がかかり、経済的に追い詰められて自ら命を絶つ人…
![〈社説〉東京五輪・パラ大会 政府は中止を決断せよ|信濃毎日新聞デジタル 信州・長野県のニュースサイト](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c81349cc10a407744393b27468f42fccc7740d44/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimage.shinmai.co.jp%2Fweb-image%2FnoPhoto%2FnoPhoto_M.jpg)
夏山シーズンを控え、山小屋に宿泊予約が殺到している。新型コロナウイルスの感染予防で「3密」(密閉、密集、密接)を避けるため原則予約制にし、定員を制限している事情もあるが、7月23〜26日の4連休や週末を中心に既に予約が埋まった日もある。集中日にはテント場も過密が予想され、泊まる場所がなくなる登山者が出る可能性もあるとして、山小屋関係者が気をもんでいる。 「ここまで殺到するとは思わなかった」。北ア南部の槍ケ岳山頂直下、槍ケ岳山荘に勤務する穂苅賢三さん(37)は驚いた。今月1日、営業を始める15日から翌8月末までの予約受け付けを始めたところ、朝から夜まで電話が鳴り続いた。この日に受けた電話は約250件に上った。 同山荘は、今季の宿泊利用者の定員を通常の5分の1となる1日約100人に制限。既に4連休はほとんど満室で、8月も週末や連休を中心に満室が出始めている。 穂高連峰の登山の拠点に位置する涸沢
八ケ岳連峰・阿弥陀岳(2805メートル)近くで25日に遭難し、県警ヘリコプターで救助された都内の自営業男性(36)に一時、新型コロナウイルス感染の疑いが浮上し、陰性との結果が判明するまで2日間、救助に当たった県警山岳遭難救助隊員ら10人前後が自宅待機を余儀なくされたことが27日、分かった。県内の山岳救助でのこうした事例は初めて。 県警関係者によると、男性は25日、単独で阿弥陀岳に入山。午後1時ごろ、頂上に近い御小屋尾根付近(2500メートル)から滑落し、動けなくなった。男性の119番通報を受けて県警ヘリの他、茅野署員、諏訪地区山岳遭難防止対策協会の救助隊員が地上から出動。男性は午後4時半ごろ、ヘリで救助された。 男性は収容先の諏訪市内の病院で左手首骨折の重傷と診断された。その際、CT検査の肺の画像で、新型コロナウイルス感染の疑いが浮上。PCR検査を受けることになった。仮に男性が陽性だった場
1997年の長野新幹線開業当時から20年間運行してきた北陸新幹線(長野経由)のE2系車両が3月31日で引退することが15日、分かった。白と青のツートンカラーに鮮やかな赤のラインが印象的で、近年まで長野―東京間を走る新幹線「あさま」の象徴だった。2015年12月から定期運行は座席数の多いE7系、W7系に替わり、多客期の臨時列車などとして運行していた。 E2系の内装は「人にやさしい空間」がコンセプトで、当時は珍しかった間接照明や、スキーなどを置けるスペース、分別ごみ箱などを採用。高崎―軽井沢間の急勾配に対応するため300キロワットの高出力モーターを搭載し、最高速度は260キロ。8両編成で定員は630人。 E2系の写真撮影のために長野駅(長野市)を訪れた市内の40代男性は、「長野新幹線といえばE2系だった。車両の入れ替わりは仕方ないが、寂しい気持ちが強い」と話し、シャッターを押していた。
北安曇郡小谷村の栂池高原スキー場から離れた山中で21日に発生した雪崩事故翌日の22日、大町署は雪崩が起きた現場付近へ向かったが、雪崩後の降雪で痕跡はほとんど確認できなかった。この日は快晴に恵まれ、スキー場は大勢の利用者でにぎわい、山スキーヤーの新しい滑走跡が見られた。 現場はゴンドラリフトの終着駅から鵯(ひよどり)峰側に約500メートル離れたゲレンデ外の林の中。スキー場のパトロール隊員によると、例年雪崩が起きやすい場所だという。 22日、大勢の山スキーヤーらがゴンドラを降りてから雪崩が発生した現場の下側にある林道を通り、北アルプス白馬乗鞍岳近くの天狗(てんぐ)原(標高約2200メートル)などに向かった。 岐阜県多治見市から訪れた会社員の男性(58)は斜面の上方に異常がないか確認しながらスキーで歩いた。男性は「雪が重く、雪崩の危険を感じた」と言い、白馬乗鞍岳を越える予定を変更して天狗原
「林道からの斜面に長さ約100メートルほどの雪崩の跡が3本あった。ゲレンデ側から3本目の跡の近くに5人を見つけた」。北安曇郡小谷村の栂池高原スキー場の上部で21日に発生した雪崩事故。雪崩に巻き込まれた3人の救出に当たったスキーガイドの40代男性(北安曇郡白馬村)は発見した当時をこう振り返った。現場は吹雪で視界が悪い上、体感気温も強風でかなり低く感じたという。 21日午前11時すぎ、男性はスキー客2人と栂池高原スキー場のゲレンデ最上部付近にいた際、遭難現場を通ってきたと思われる山スキーヤーに雪崩の発生と人が巻き込まれたことを聞いた。そのままスキーヤーと現場の様子を見に行き、吹雪の向こうに5人を発見。引き上げられた2人のうち、千葉県長生郡の男性(70)は意識はあるものの衰弱して会話がうまくできない状態で、同県茂原市の男性(67)も顔が青ざめていたという。 スキーガイドの男性はスキーヤーや現
21日午前11時25分ごろ、北安曇郡小谷村の栂池高原スキー場のゲレンデから約1キロ外れた林で、千葉県内から山スキーに来ていた50代~70代の男性5人グループの1人から「仲間2人が雪崩に巻き込まれてけがをした」と110番通報があった。3人が巻き込まれ、そのうち2人は松本市内の別々の病院に搬送されたが、千葉県長生郡の男性(70)が数十メートル流され、全身を強く打っており、死亡が確認された。同県茂原市の男性(67)は病院搬送時は低体温症だったが、命に別条はない。 大町署によると、雪崩があったのは、同スキー場の最上部リフト「つが第2ペアリフト」の降り場から鵯(ひよどり)峰側に上った約1キロ離れたゲレンデ外の林の中。雪崩に巻き込まれたのは5人グループの3人で、雪に埋まることはなかったが流され、このうち死亡した男性と茂原市の男性が立ち木にぶつかってけがをするなどした。1人はけががなかった。雪崩に巻き
JR東海が18日に環境影響評価(アセスメント)準備書を公表するリニア中央新幹線で、南アルプスを貫く約20キロの長大トンネル(県内分は5キロ余)のほか、下伊那郡大鹿村と豊丘村、飯田市と岐阜県中津川市を結ぶトンネルもそれぞれ20キロ前後の長さになることが15日、分かった。県内のリニア路線約50キロのうち約9割がトンネル区間となる。地上部を極力短くし、生活環境への影響を抑えるとともに買収用地を少なくする狙いもあるとみられる。 大鹿村が全てトンネルとするよう求めていた同村内は、国道152号や青木川はトンネル区間となるが、南ア直下の山あいを流れる小渋川は橋で越える。豊丘村との間にある伊那山地を含め、小渋川付近から天竜川付近の平地まで20キロ弱区間は1本のトンネルとなる。 飯田市座光寺―上郷飯沼地区に設けるリニア駅を含む天竜川周辺の地上区間(3キロ余)西側の河岸段丘は、5キロ程度のトンネルで抜ける
北アルプスや松本市を舞台に山岳救助をめぐるドラマを描いた漫画「岳」の主人公「島崎三歩(さんぽ)」が13日、県山岳遭難防止対策協会(会長・阿部守一県知事)の特別隊員に就任した。東京で開かれた式典で、阿部知事が作者の石塚真一さん(41)=千葉県我孫子市=に任命状を手渡した。今後、遭難防止のPRキャラクターとしてポスターやチラシなどに掲載される。 石塚さんは「漫画を読んで山を始めた人がいるのはうれしい一方で、遭難事故も増え、責任を感じている。安全登山の役に立てるのはすごくうれしい」とあいさつ。漫画連載中に穂高連峰を登ったといい、「想像以上に険しく、長野県の山は気を引き締めて登らないといけないと思った」と話していた。 式典に出席した県遭対協理事で県山岳協会の宮本義彦会長は「三歩が仲間になるのは大歓迎。多くの登山者に山の安全を伝えられる」と喜んだ。 県が昨年に石塚さんと発行元の小学館(東京)に
県や山小屋経営者でつくる北アルプス南部地域協議会は12日、松本市内で会議を開き、来年度、環境省の山小屋トイレ整備補助事業を活用して、西穂高岳(2909メートル)近くにある通年営業の西穂山荘(岐阜県高山市)にバイオ式と便槽交換式の環境配慮型トイレを設置することを了承した。今後同省に認められれば、北ア南部では初の通年利用の環境配慮型トイレとなる。 ヘリコプターで便槽を搬出する便槽交換式トイレを同山荘の外に、ふん尿をおがくずなどと一緒に機械でかき混ぜて分解するバイオ式トイレを山荘内に整備する。整備費用は約4300万円で、半額が国の補助となる見通し。工事期間は6月上旬から10月下旬。 同山荘は、近くまでロープウエーが運行されており、年間の山荘利用客は約3万人。通年利用のため、もともと燃料代やヘリコプター料金の負担が近隣の他の小屋より大きい。設置予定のバイオ式トイレは、微生物の活動を促すため一定
アルジェリアで起きた人質事件で政府は、被害者の氏名の発表を渋っている。 世界を揺るがせた事件である。手口は残忍極まりない。 どんな人が巻き込まれ犠牲になったかの情報は、事件の本当の姿を知る上で欠かせない。テロ対策を進めるためにも必要だ。可能な限り早いタイミングで氏名を公表するよう政府に求める。 「日揮の皆さんと相談して、公表は避けていただきたいとのことだった」。公表しない理由を問われ菅義偉官房長官は述べている。 亡くなった人、辛くも命を取り留めた人、その家族…。厳しい状況を強いられた人たちだ。取材、報道によってさらなる負担をかけるのは、何とも忍びない。 こんな中で、実名発表を求める趣旨の社説を書く必要が本当にあるのか―。楽屋話をお許しいただけば、論説委員の会議でも問題提起があった。 それでもここでは、実名発表を求めたい。いちばんの理由は、事件の実態に迫るのに欠かせない情報だと思
JR東日本が中央東線特急「スーパーあずさ」の新型車両導入の検討に着手したことが31日、分かった。一方、JR東海は開発中のリニア新型試験車両「L0(エルゼロ)系」を年内にも山梨実験線に投入、来年末からの本格試験走行に向けて調整を始める方針も判明。2027年のリニア中央新幹線東京―名古屋開業後、競合する両路線は、快適性やスピードなどをめぐり、技術面でも競うことになる。 「あずさ」より停車駅の少ないスーパーあずさは1994年にデビュー。採用車両E351系は、カーブでも速度を落とさずに走れる「制御付き自然振り子構造」をJR東日本で初めて採用。松本―新宿を最速2時間25分で結ぶ。だが、さらに高速化するには都内の立川―三鷹間の複々線化、急カーブが多い甲府―高尾間の路線改良が必要で、財源のめどは立っていない。 同社はこうした中、快適性を高めることでリニアに対抗していく構え。新型車両では乗り心地や静粛
北アルプス・上高地(松本市安曇)で遊歩道などへの乗り入れが禁止されているにもかかわらず自転車の進入が増加しているのを受け、今シーズンから環境省松本自然環境事務所(松本市)などが看板の他、注意を呼び掛けるカードも作り、自転車運転手に配るなど対策を強化している。遊歩道を走って登山者と接触しそうになる危険な事例もあるためだ。 カードは、自転車も通行できる県道上高地公園線の釜トンネル入り口で上高地まで向かう運転手に監視員が配布。縦約7センチ、横約10センチの大きさで、「上高地バスターミナルより先へは自転車は入れません」と表に書かれ、裏には乗り入れ禁止区間などが地図で示されている。 同事務所によると、上高地公園線を利用した昨年の自転車台数は379台。同線の終点となる上高地バスターミナルより奥の梓川沿いに走る治山運搬道路や遊歩道は、工事用など許可車両以外の通行は禁止されている。同事務所は2010年
北アルプス白馬(しろうま)岳(2932メートル)近くで北九州市の医師らの6人パーティー全員が死亡した遭難死事故で、パーティーが遭難した4日は低気圧の通過後から悪天をもたらす寒気の接近まで一時的に青空がのぞく「疑似好天」だったとみられることが7日、同じ山域にいた登山者の証言や山岳気象の専門家の分析で分かった。山岳気象専門の気象予報士らは、一時的に穏やかな天候になったことからパーティーが不十分な装備で出発した判断につながった可能性もあるとし、北アの気象について十分な知識を持つ重要性を指摘する。 一行は3日、2泊3日の予定で北安曇郡小谷村の栂池高原から入山。4日早朝に同高原の山小屋を出発、同日夜に泊まる予定だった白馬岳の山小屋に到着せず、5日午前、白馬岳北方の尾根上に全員が倒れているのが発見された。大町署などによると、死因はいずれも低体温症。 3~4日の気象状態について山岳気象専門の予報会社
北アルプスで遭難死亡事故が相次いだ。 新潟県との境の小蓮華山近くで、北九州市の60~70代の男性パーティー6人が倒れているのが見つかり、全員が死亡した。爺ケ岳では大阪市の60代女性が、岐阜県の涸沢岳でも70代の男性が亡くなった。 悪天候で体温を奪われ、動けなくなったとみられている。 6人のパーティーは4日朝、栂池高原を出発し、白馬岳山頂近くの山小屋に向かっていた。白馬岳一帯は4日午後から吹雪になり、午後4時ころには氷点下2度まで気温が下がっていた。 6人は軽装で、凍死状態だったという。爺ケ岳の女性からも、山小屋に「吹雪で身動きが取れない」との連絡が入っていた。 平地は日に日に暖かくなっていても、高山では朝晩はもとより、日中も天候が悪化すれば厳しい寒さにさらされる。この時期は雪崩も発生しやすい。 登山をする前に、気象情報を十分に集めておくことが欠かせない。雪崩が起こりやすい場所、
大雪の影響で2月1日から全面運休が続くJR大糸線南小谷駅(北安曇郡小谷村)―糸魚川駅(新潟県糸魚川市)間。経営するJR西日本は17日、当初予定の今月21日から3月13日までに延長すると発表、「平成18年豪雪」の時以来の長期間に及びそうで、病院に行くお年寄りからは困惑の声が出ている。ただ、列車本数と同じ上下10本のバスとタクシーを運行しており、住民への影響は限定的とみられる。この路線を含め地域の交通のあり方をめぐる論議に一石を投じそうだ。 新潟県境の小谷村大網(おあみ)集落。一人暮らしの竹田よねさん(87)は目まいなどの持病があり、2週間に一度、村営バスで麓の平岩駅(同市)に下り、糸魚川市内の病院に通う。代行バスで行くことは可能だが、「(バスは)鉄道と違って時間通りにはいかない。この寒さの中を待たされると思うと心配で…」。そうした思いが募り竹田さんは通院を諦め、薬を郵送してもらおうと考えて
28日正午すぎ、北安曇郡白馬村の白馬五竜スキー場近くでスキーをしていて仲間が雪崩に巻き込まれた―と愛知県の男性(41)から110番通報があった。大町署や北アルプス広域消防、県警機動隊などが捜索し、同日午後5時10分、雪面から4~5メートル下に埋まっている男性を見つけたが、既に死亡していた。同署によると、死因は窒息死とみられ、行方不明になった奈良県の男性(51)とみて身元確認を急いでいる。 現場は、同スキー場アルプス平ゲレンデ南の犬川に切れ込む斜面で、同署によると、2人はスキー場最上部の地蔵の頭(1676メートル)付近からコース外の谷筋に入り、間もなく雪崩が発生、2人とも巻き込まれた。このうち奈良県の男性が流された。死亡が確認された男性は、雪崩に埋まった際に位置を特定できるビーコン(電波送受信機)を携帯していた。 スキー場のゲレンデ担当者によると、犬川一帯は自然のままの斜面を滑るバックカ
下水内郡栄村が県北部地震が起きた3月の時間外手当を減額して職員に支給したのは、労働基準法に触れる可能性があるとして、中野労基署が調査を始めることが21日、分かった。村は被災した村民に配慮するとして同手当を減額したが、同労基署は減額に法的な根拠がなく、支給が遅れたことと合わせて問題があるとみている。 労基法は時間外労働の賃金について、通常の賃金の2割5分以上、5割以下の範囲内で割り増して支払うことなどを規定。定められた期日に支払うことも義務付けている。 村職員労働組合も減額に同意したが、同労基署は「法に違反する賃金支給ならば、労使双方が合意したとしても無効」と指摘。支給が1カ月遅れたことも同法違反の疑いがあるとして、村から事情を聴く方針だ。 3月12日の地震発生後、村職員は総出で対応し、村は同月の職員一人一人の超過勤務時間は把握しきれないとして、一律50時間と算定。給与条例上、時間外手
JR東海が示す予定のリニア中央新幹線の県内中間駅の位置案は、下伊那郡高森町南東部付近が有力であることが30日、複数の関係者への取材で分かった。環境影響評価(アセスメント)に向け、駅位置は直径5キロ程度の範囲で示すことになっており、同町と境界付近の飯田市北東部も含まれるとみられるが、飯田下伊那地域が併設を求めているJR飯田駅(飯田市)は入らない見通しだ。 同社は近く県内の関係地域に出向き、計画に関する意見を聞いた上で、6月にも位置案を公表する方針。南アルプスを貫くCルートの地元、飯伊地域の要望と異なる状況をめぐり、県を交えてどう調整するか、リニア整備の大きな課題になりそうだ。 JR東海は「1県1駅」とするリニア中間駅について、地形や技術的な制約、整備費を抑えるための用地買収のしやすさから、飯田市街地北側の郊外で絞り込みを図っていた。駅立地の条件としては長さ1キロの直線、原則平らな区間を確
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