「ラップ・シーン/音楽シーンは椅子取りゲームだから、自分たちの武器でぶつかっていって、先に座ってるヤツを引きずり落とすしかない。そして、俺らが座ったら、向かってくるヤツに『何だテメェら!』って威嚇できるぐらいの作品を作らないといけないと思ったし、それによって『あの先輩たちカッコ良いな』ってところを見せないと若いヤツらも納得しないし、第一、作品も売れないだろうなって。だから、俺らの持ってる押韻の感覚だったり熱量だったりスキルだったりっていう、俺らの王道を突き詰めようと思ったんだよね」 — Mr.Q 四半世紀に近いキャリアを誇るヴェテラン・グループのアルバムに対してこの言葉が相応しいかは分からないが、ラッパ我リヤの新作「ULTRA HARD」は、とにかく「若い」。 それは“原点回帰”や“フレッシュ”とも近い感触であるが、マイクに齧りつくかのようなタフなスピット・ラップに、とにかくデカい声、“口