東大病院に勤める医師、中川恵一氏は「健康診断とがん検診だけは受けてほしい」と語ります。一方で、「見つけないほうがよいがん」も存在するとのこと。同氏がそれぞれの理由について解説していきます。 ※本連載は、書籍『養老先生、病院へ行く』(エクスナレッジ)より一部を抜粋・再編集したものです。 【関連記事】養老孟司「なんだか元気がない」…診断で発覚したまさかの病名 「検診を推奨するがん」「見つけないほうがよいがん」 市区町村で行われている住民検診には、肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮頸がんの検診があります。このうち、大腸がん、乳がん、子宮頸がんの検診は死亡リスクを下げることが国際的な統計によって証明されています。また肺がんと胃がんも有効性があるとして推奨されています。この「5つのがん検診」に関しては、私は受けなければ損だと常々言っています。 市区町村のがん検診は低額で受けられます。自治体によっ