分からない、というのは不安だ。だから情報があふれる中でパニックに陥らないためには、専門家の分析を探しては読み探しては読み。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、集団感染が起こったクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に乗船し動画を配信したことで話題となった、神戸大学医学部附属病院感染症内科・岩田健太郎教授の著書『「感染症パニック」を防げ! リスク・コミュニケーション入門』(光文社・東京)が重版された。5刷5,000部の増刷。2014年発売だが、今まさに役立つ“新しい”一冊。感染症界のエースによるリアルで効果的な内容だ。 エボラ出血熱、新型インフルエンザ、デング熱、SARS、西ナイル熱、炭疽菌等によるバイオテロ……。現代でも、感染症は相変わらず人類を脅かし続けている。目に見えない敵、感染症のリスクを扱うときには、単に患者を診断し、病原体を見つけ、それを殺して治療する以上に、パニックによる被害