新型コロナウイルス禍を受けて、半ば強制的にテレワークが導入されてからおよそ2年が経過した。コロナ禍が落ち着きを見せるとともに大都市圏では通勤ラッシュが復活し、オフィスにもにぎわいが戻ってきた。会社が対面での働き方に戻し、出社を求められるようになった会社員も多いだろう。 各種の調査から分かってきたのは、テレワークでどうしてもできない仕事はさほど多くないという事実だ。営業や窓口業務のほか、製造や建設現場の仕事ですらリモートでこなせるようになっている。むしろテレワークの定着を妨げる「見えない壁」が社会的・心理的な要因の中にあることが分かってきた。 拙著『日本人の承認欲求 テレワークがさらした深層』(新潮新書)は、社員の承認欲求、とりわけ職場という共同体の中で自分の存在感を示そうとする日本人特有の表れ方がテレワークの普及を妨げていることを明らかにした。さらにテレワークだけでなく、組織のスリム化やム
![テレワークで行き場失う承認欲求 偉さ誇る時代の終わり|生かす人材|日経BizGate](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/34d8f5849046593ff31950955ae2a481ef0458d2/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Farticle-image-ix.nikkei.com%2Fhttps%253A%252F%252Fimgix-proxy.n8s.jp%252FDSXZQO1972158025052022000000-1.jpg%3Fauto%3Dformat%252Ccompress%26bg%3Dffffff%26ch%3DWidth%252CDPR%26fit%3Dfill%26h%3D428%26ixlib%3Dphp-1.2.1%26w%3D813%26s%3Dc3f25fc08b58db4fca9dfcc83ab7446c)