mhattaさんというか、いわゆる八田さんが「アーティストのビジネスモデル」というコラムを書いていらっしゃる。なかなか含蓄が深いのでご一読あれ。 ただ、そこで指摘されていること自体は、コンテンツ産業の現場では周知のことである。小規模なファンコミュニティを構築して安定的なビジネスを作り、そしていつの日か大ヒットを目指す。この「大ヒットを目指す」というのはあってもなくてもいいのであって、少なくともアーティストのインセンティブ、モチベーションということなら、それが金銭的な大ボーナスを意味しなくても、有名になりさえすればよいというのかもしれない。こうした考え方は、特にシンガーソングライターの世界ではむしろ、経営の王道でもある。 レコード産業*1の構造調整は90年代後半から10年弱続いた。その間に、市場規模は前世紀の約6割ほどにまで収縮した*2。iTunesStoreが有料配信の道を開いたが、それは