また、この芯の形状は、書くときの機能面だけではない効果も生み出している。色鉛筆と言えば軸表面に芯の色に合わせた塗装で芯の色を分かりやすくするのが普通だが、「カラーストライプ」の場合、それは必要ない。真っ黒に染色された軸にネオンのように鮮やかなカラーのストライプは眺めるだけでも美しく、それ自体が色表示の役割も果たしている。芯そのものの色が表示色なのだから、印刷よりも直接的に正確な色を感じることができる。 でき上がってしまったものの形を見ればそれだけのことだ。しかし、鉛筆というほとんど究極にまで洗練されたと思われるカテゴリーで、その基本ルールをほとんど逸脱せずに、まだ本質的に異なるバリエーションの可能性があるということを示して見せたということだけでもすごい。 鉛筆は、標準化された規格や効率の高い製法なども含めて、非常に高い完成度を持ったシステムができ上がっているため、それ以外の形を作ること自体
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