多国籍企業の行き過ぎた節税策を防ぐため、先進国や新興国など46カ国が導入する国際ルールが固まった。国境を越えたグループ企業間で知的財産権を税率が低い国に移すなど、低税率国に所得を集めて税負担を軽くしてきた企業に対し、課税を強化する。 34カ国でつくる経済協力開発機構(OECD)の租税委員会がパリで22日、最終報告を事務レベルでまとめた。スターバックスやアマゾン、グーグルなどの節税策に各国で反発が高まり、3年間検討してきた。11月の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で正式合意の見通し。 柱の一つは、特許やブランドなどの知的財産権を低税率国の子会社に移し、子会社がロイヤルティー(権利使用料)を得ることで、法人税率が高い国の親会社から子会社に所得を移す手法への対策だ。 スタバなどが取り入れてきたが、対策では、高い価値の知的財産権を実態より安価で移したことが分かれば、追徴課税できるようにする。移