社内の不正をいち早く把握し、対処するために「内部通報窓口」を設置する企業が増えている。社員に窓口を安心して利用してもらうためには、通報によって不利益な取り扱いを受けないことが保証されていなければならない。 通報された情報が実名とともに、上司や人事に筒抜けになっているとしたら――。キャリコネの告発窓口には、不正を通報したことによって会社から追い出されてしまったという女性社員の訴えがあったので紹介したい。 クライアントが直接コピーやデータ入力を指示してきた 田中良恵さん(仮名・30代前半)は2012年9月、日立コンサルティングにシニアコンサルタントとして入社し、あるプロジェクトに加わった。プロジェクトマネージャーら数人とメガバンクに常駐し、行内のITシステム上の課題を洗い出し改善を支援するのが目的のはずだった。 しかし、常駐を始めて間もなく、あることに疑問を抱いた。プロジェクトは、メガバンクと
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