Apr 4, 2006 ★ 藤原帰一 『映画の中のアメリカ』 朝日選書 (新刊) (3) テーマ:社会関係の書籍のレビュー(95) カテゴリ:サブカル・小説・映画 政策決定者に限定した政治分析は、狭く痩せたものになりがちだ。社会意識とその変容にまで、政治分析の手を広げるには、どうすればいいだろう。そんな疑問から出発。社会の共通了解と時代精神の変容を理解するため、20世紀の代表的メディアである映画を素材としてとりあげることを宣言。アメリカ社会とアメリカ政治を映画を通して考えようとする、かなり刺激的な著書が、朝日選書から上梓されています。これが実に面白いのです。 章立ては以下の通り。 兵士の帰還 大統領の陰謀 東部と西部 市民宗教の暴走 理想主義の戦争 高貴な日本人 観客の逆説 隣の殺し屋 失われた未来 悪女の系譜 人種のサラダ・ボウル マスコミぎらい 魔法の王国 忘れられた戦争 アメリカの影