もう2014年も大晦日か…という印象が否めないのだが、今年も色々な本を買った(読んだわけではない)。おもしろい本、くだらない本など色々とあったが、特にその中でも読み通し、かつ印象に残った本を並べてみた。こう見ると新書が多くなってしまったが、もう少し色々な本を読みたいな…というのが今年の反省である。 今さらですが皆さまよいお年を ■2014年の本 横手慎二『スターリン―「非道の独裁者」の実像』(中央公論新社・中公新書、2014年) キーワード:評伝、ソ連史、歴史認識 邦語で信頼できる、適当なスターリン伝がなかった中では大変ありがたい一冊。レーニンとスターリンの断絶を強調する古典的視座ではなく、その連続性を示唆しつつ、著者らしい淡々とした筆致で、スターリンの人物形成と生涯が語られる一冊。 独裁者であり、かつソ連の岐路に決定的影響を与えたスターリンをどのように評価するのか、という点については非常