大分県教委の汚職事件に絡み、同県佐伯市の小学校では計5人の校長・教頭が事件や不正の発覚で教壇を降りた。 中でも人口約240人の離島で、児童と生徒が7人しかいない市立小中学校では、3月末まで校長を務めた元県教委義務教育課参事・矢野哲郎被告(52)が贈賄容疑で逮捕されたのに続き、新任の女性教頭が県教委幹部に商品券を贈って昇進していたことが発覚。小さな島は今も衝撃に揺れている。 4月1日付で着任した男性校長(51)が矢野被告と会ったのは今年3月29日。矢野被告が使っていた教職員住宅に入るための引っ越しは、島民30人が手伝うにぎやかさだった。「ここは不便だけど、いいところ。おれは向こうに行って大変だ」。矢野被告からはそう声をかけられた。 着任から2か月半後の6月14日、矢野被告逮捕のニュースが流れ、翌日、佐伯市内で開かれた緊急校長会では「児童たちに言うべきではない」という意見も出た。しかし隠すのは