電気自動車の普及の鍵を握る産業用二次電池に新製品が登場した。東芝が3月に量産を開始した新型リチウムイオン電池「SCiB」である。 SCiBは急速充電が可能で、わずか5分間で電池容量を90%以上にできる。さらに、急速充電と放電を3000回繰り返しても、電池容量の減少はわずか 10%未満。通常の充電であれば、1万回以上使える。東芝SCiB事業推進統括部の河津象司統括部長は、「通常のリチウムイオン電池は500回程度で性能が劣化し、急激に容量が小さくなる。SCiBの特長は、急速充電に加え充放電を繰り返しても長寿命なこと」と説明する。 表●東芝「SCiB」の長寿命性能 充放電を3000回繰り返しても電池の容量は使用開始時の90%を超える。一般的なリチウムイオン電池は数百回で容量が下がってしまう ターゲットは、電気自動車やハイブリッド車、電動バイク、非常用電源、風力発電用などの産業用。東芝は2015年