成田空港と羽田空港を結ぶ特急運行構想が動き出す。国土交通省は平成21年度から、両空港間の鉄道網改善に着手する。現行で最短1時間45分程度かかる電車での移動時間を約1時間に短縮する特急の運行を目指し、各駅停車の電車の追い越しに必要な施設を整備するほか、東京駅に直結した新駅の設置も検討する。実現すれば、空陸の総合的な交通体系が構築され、海外と国内各地の移動がよりスムーズになる。 羽田、成田両空港間は、京成電鉄、都営浅草線、京浜急行電鉄が相互乗り入れで結んでいる。ただ、直通電車は少なく、乗り換えが必要な場合が多いうえ、移動時間もリムジンバスの約1時間15分に比べて長い。国交省は22年に成田空港と都心を短時間で結ぶ成田高速鉄道(京成電鉄が運行)が開業することを踏まえ、新ルートを活用し、3社の相互乗り入れで新たな特急が運行されれば、移動時間短縮が可能と判断した。 特急運行にあたっては、追い越し施設が