2010年02月05日 虐待など小児期の逆境経験で、肺がんリスク上昇。 米国の一医療保険組合に加入する成人17,337人を最長10年追跡したところ、虐待や両親の離別などの逆境経験がなかった場合と比べて、6−8件あった場合は、肺がんの入院や死亡のリスクが約3倍高かった。論文はBMC Public Health電子版に2010年1月19日掲載された。 1995−1997年に、小児期の逆境経験8件の有無をたずねた。8件は、感情的虐待、身体的虐待、性的虐待、母親への暴力、両親の離別、家族が薬物中毒、家族が精神障害、家族が刑務所入所。2005年末までの肺がんの入院歴を、医療保険組合のデータで確認した(64例)。また、肺がん死亡例を、全国死亡登録との照合で確認した(111例)。 その結果、小児期の逆境件数が増えるほど現在喫煙者の割合は高くなり、0件の場合は7.0%に対して6−8件の場合は17.0%