大阪ガス100%子会社のオージス総研(大阪市)が提供するファイル転送サービス「宅ふぁいる便」のサービス停止が続いている。2019年1月23日の午前10時50分にサービスを停止してから3週間が経過した。480万件のメールアドレスとパスワードが漏洩したと発表したオージス総研は、「現在も原因の調査を続けているが、依然として復旧のメドは立っていない」と説明する。専門家はWebサービスの提供者にとって対岸の火事ではないと警鐘を鳴らしている。 サービス開始20年目を襲った漏洩事件 宅ふぁいる便の歴史は古い。もともと大阪ガスグループのエルネット(大阪市)が1999年に提供を始めた。2014年に大阪ガスはエルネットの会社分割を決め、宅ふぁいる便事業は旧エルネットが商号変更した大阪ガス行動観察研究所が引き継いだ。2015年にオージス総研が大阪ガス行動観察研究所を吸収合併し、宅ふぁいる便のサービスを提供してき
![宅ふぁいる便の平文パスワード大量流出事件、変わる常識と教訓](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/84246ae26fe3168a872827fdbaa7140ddc78b6db/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fatcl%2Fnxt%2Fcolumn%2F18%2F00001%2F01661%2Ftopm.jpg%3F20220512)