アベノミクスで「雇用と賃金」は結局どうなったのか、数字で徹底検証する 雇用は500万増、じつは実質賃金も… 雇用拡大の賃金引き下げ効果 時短勤務の影響に加えて、「雇用者が増えた」ことが「雇用者全員の平均給与」を低下させた可能性も否めない。例えば、A~Dの4人のうち、A・B・Cの3人が月給30万円で雇われているが、Dは失業しているとしよう。この時、雇用者の平均賃金は30万円である。ここで景気が改善してA・B・Cは32万円に昇級し、Dも月給20万円の職を得たとしよう。この時、雇用者の平均賃金は29万円となる。4人のいずれもこれまでより収入が高くなっているのに「平均賃金」だけが低下することになるわけだ。 正規雇用者総数が急激に増加したことで、「はじめて正規雇用職についた者」も相当の数となろう。未経験・新人の賃金は、当然、経験者・長期勤続者よりも低い。厚生労働省「賃金構造基本調査」によると、大学・
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