タグ

2012年3月20日のブックマーク (7件)

  • 廃藩置県とか学制とか、明治政府の過激さがすごい - 日々、想う。んで、記す。

    勝田政治『廃藩置県 「明治国家」が生まれた日』を読了。電子教材の教材研究のために読んでみた。言葉としてはよく知っている「廃藩置県」ですが、ものすごいのね…。廃藩置県を断行したのは大久保利通。廃藩置県を決意した時には、こんなふうに日記に書き残したらしい。 篤と熟考今日のままにして瓦解せんよりは寧ろ大英断に出て瓦解いたしたらん 国家としての悲壮さがあるなあ、と。廃藩置県をメインテーマにしてあるだけあって、いろいろなエピソードも盛り込まれていておもしろい。藩を県にして、送り込まれた県参事には、基的には同県出身者を置かないようにしていたけど、大久保は自身の出身県・鹿児島藩には同県出身者を置いていた*1。島津の殿様に気を使って、ね。でも、山口県は長州藩出身者じゃなくて、旧幕臣を置いたのだそうな。なんだか陰謀大好きで陰湿なイメージのある長州ですが*2、こういうところでの奇妙な潔さとか好きだなあ。 維

    廃藩置県とか学制とか、明治政府の過激さがすごい - 日々、想う。んで、記す。
  • Amazon.co.jp: 明治維新と西洋文明: 岩倉使節団は何を見たか (岩波新書 新赤版 862): 田中彰: 本

  • 教育の奇跡 - 内田樹の研究室

    『みんなのねがい』(全障研出版部)という媒体に教育について寄稿した。 「いつもの話」ではあるが、教育についてビジネスマンのような言葉づかいがあまりにメディアに瀰漫してるので、「教育はビジネスの言葉づかいでは語れない」という原理的なことを確認するために書いた。 「教える」という営みの質についてもっとも洞察に富んだ言葉を残したのは、フランスの精神分析家ジャック・ラカンである。ラカンは(やがてフランス中の知識人がエコール・ノルマルの講堂を埋め尽くすことになる)その伝説的なセミナールの最初の時間にこう述べた。 「教えるというのは非常に問題の多いことで、私は今教卓のこちら側に立っていますが、この場所に連れてこられると、すくなくとも見掛け上は、誰でも一応それなりの役割は果たせます。(・・・) 無知ゆえに不適格である教授はいたためしがありません。人は知っている者の立場に立たされている間はつねに十分に知

  • BLOG「芦田の毎日」: 増補版(Version 17.0) 追悼・吉本隆明

    増補版(Version 17.0) 追悼・吉隆明 2012年03月17日 ●追悼のための銘辞 ぼくの孤独はほとんど極限に耐えられる ぼくの肉体はほとんど苛酷に耐えられる ぼくがたふれたらひとつの直接性がたふれる もたれあふことをきらつた反抗がたふれる ぼくがたふれたら同胞はぼくの屍体を 湿つた忍従の穴へ埋めるにきまつてゐる ぼくがたふれたら収奪者は勢ひをもりかへす だから ちひさなやさしい群よ みんなのひとつひとつの貌よ さやうなら ― 「ちひさな群れへの挨拶」(1952年)より ぼくが真実を口にすると ほとんど全世界を凍らせるだらうといふ妄想によつて ぼくは廃人であるさうだ おうこの夕ぐれ時の街の風景は 無数の休暇でたてこんでゐる 街は喧曝と無関心によつてぼくの友である 苦悩の広場はぼくがひとりで地ならしをして ちようどぼくがはいるにふさはしいビルデイングを建てよう 大工と大工の子の神

  • 不便さと教育 - 内田樹の研究室

    丸善が出している『學鐙』という雑誌に教育論を寄稿した。 一般の方にはあまり手に取るチャンスのない媒体なので、ここに採録しておく。 不便さと教育 というタイトルを頂いて原稿を書くことになった。たぶん「教育と効率」の背馳について論じて欲しいというのが編集部の趣旨であろうと思うので、それについて書くことにする(違ったらごめんなさい)。 教育と効率は質的になじまない。というのは、効率というのは、「単位時間内の仕事量」を以て考量するものであるが、教育がそのアウトカムを計測するときの時間の幅は原理的に「その人が死ぬまで」というもので、「単位時間」を切り出すことができないからである。 もちろん、無理をすれば単位時間を切り出して(「1時間以内の」とか「一学期以内の」とか「卒業時までの」とか)教育のアウトカムを考量することもできないことではない。 けれども、そこではじき出された数値は、教育を受ける人にと

  • 弦楽四重奏版のモーツァルト「レクイエム」を聴く - 佐藤景一の「もてない音楽」

    今回のCD 「モーツァルト:レクイエム ニ短調(弦楽四重奏編)(クイケン弦楽四重奏団)」 MOZART, W.A.: Requiem in D minor (arr.for string quartet) (the Kuijken String Quartet) (蘭・Challenge Classics SACC72121) (NMLはこちら→ http://ml.naxos.jp/album/sacc72121 ) 名曲はどう編曲したって面白い なんとあの「レクイエム」が弦楽四重奏曲になってる。 モーツァルトのやつ。 演奏はクイケンカルテット。 シギスヴァルトとヴィーラントが加わってる。 編曲したのは19世紀のペーター・リヒテンターってオーストリア人らしい。 さすがに全曲丸ごとってわけじゃないけど、けっこう原曲に忠実。 ちゃんとあの音楽が聞こえてくる。 純粋に弦楽四重奏曲としても楽しめ

    弦楽四重奏版のモーツァルト「レクイエム」を聴く - 佐藤景一の「もてない音楽」
  • 楽譜:ヴィネット - 隠響堂日記