金澤正剛著 音楽の友社刊 ISBN978-4-276-37105-7 前回「ア・カペラ」の本当の意味、などということを書いたら、なんと、そのお墨付きみたいなことが書かれてある本が出たばかりでした。世の中、狭いものです(ちょっと意味が違う?)。それは、1996年に刊行された金澤正剛さんの名著「古楽のすすめ」の新装版です。お相撲さん向けの本ではありません(それは「賭博のすすめ」)。その中で、この「ア・カペラ」に用いられている「カペラ(=教会、礼拝堂)」という言葉は、一般名詞ではなく、ヴァティカンのシスティナ礼拝堂という特定の場所を示す言葉であったことを知らされるのです。そこでは、一切の楽器演奏は許されなかったのだそうですね。まさに「目から鱗」とはこんなことを言うのでしょう。 その他にも、「シャープとフラット」、あるいは「ナチュラル」の起源についても、今まで漠然と分かっていたつもりのものがいとも