ヘリウムは太陽の光輝のスペクトル中に初めて発見されたことから、ギリシャ神話の太陽神「ヘリオス」にちなんで「ヘリウム」と名付けられました。 図に示すとおり、地球の大気中には5ppmほど含まれ、無色・無臭の不燃性の気体です。 また水素に次いで軽く、沸点は摂氏マイナス269度であらゆる物質の中で最低であり、気球用ガスや医療用MRIの磁石の冷却用などに用いられています。 ヘリウムは大気中に極く微量しか存在しないため、酸素・窒素のように空気から分離する方法は経済的ではありません。 天然ガスの主たる成分はメタンですが、天然ガスの井戸の一部には0.5から1%のヘリウムガスを含むものがあります。これを分離・精製する方法が一般的な商業ベースで行われています。 ヘリウムを採掘している米国の天然ガス田 ヘリウムは天然ガスから分離・精製されることが一般的ですが、ヘリウムを十分高い濃度で含んでいる天然ガスの井戸は地