美術鑑賞は遊びから 県立美術館、「アートカード」作製
盛岡市本宮の県立美術館（藁谷収館長）は、児童生徒にもっと美術に親しんでもらおうと、鑑賞の導入として活用する「アートカード」の作製を始めた。学校団体向けのプログラムも教員に紹介し、知識や先入観にとらわれない自由な鑑賞の在り方を提案。子どもの表現力や「未来の鑑賞者」の育成に力を入れている。 所蔵作品の写真をはがき大の紙に印刷したアートカードは、学校への貸し出しを想定。作品名や作者名は印刷せず、知識にとらわれず素直に作品を楽しめるようにした。３年前まで中学校で美術を教えていた田村敏之主任専門学芸調査員が「美術館に来られなくても美術に触れられるツールが必要だ」と考案した。 昨年１２月末の美術館活用説明会では、参加した教員が学校向けプログラムやカードを使ったグループワーク授業を体験。机に並べた複数枚のカードから「もやもや」「がさがさ」などの言葉に合うものを選んで理由を発表し合い、作品から感じ取るもの
100歳の詩人、柴田トヨ展が開催 盛岡で1日から
東日本大震災復興支援企画 著名人がつむぐ １００歳の詩人・柴田トヨ「くじけないで」展（盛岡市文化振興事業団、岩手日報社、ＩＢＣ岩手放送主催）は１日から盛岡市盛岡駅西通２丁目の市民文化ホール展示ホールで開かれる。 栃木県出身の柴田トヨさんは９０歳を超えて詩作を始め、初詩集「くじけないで」がベストセラーになった。 同展は各界の著名人が揮毫（きごう）したトヨさんの詩約８０点を展示する。２８日は展示作業が行われ、画家で俳優の片岡鶴太郎さんが書いた「被災者の皆様に」などを係員が丁寧に飾り付けた。 同展は１～２０日午前１０時～午後５時。月曜休館。入場料は一般・大学生６００円（当日８００円）、小中高生２００円（同３００円）。県内主要プレイガイドで発売中。 問い合わせは岩手日報社事業局（０１９・６５３・４１１１）へ。 【写真＝柴田トヨさんの詩「被災者の皆様に」（片岡鶴太郎さん書）を展示する係員】
金ケ崎ゆかりディキンスンの詩集発刊 東京農大教授
Tweet 【東京支社】東京農大教授の千葉剛さん（６５）＝大船渡市出身、東京都江東区＝は１５日、金ケ崎町に資料センターがある米国の女流詩人エミリィ・ディキンスン（１８３０～８６年）の詩集を発刊する。同町でこの日行われるセンター開設１０周年記念式典に合わせた。友人のジャーナリスト桜井よしこさんの作品と並列させる斬新な構成で、教材活用を期待する。 詩集は千葉さん訳のディキンスンの作品３０編と、桜井さんの詩とエッセー９編を収録。「愛」「雪」「手紙」などのディキンスンの詩に同じテーマの桜井さんの作品を並べた。 ２人は生きる時代も文化、宗教観も異なるが「人間として変わらない感性は、いつどんな時でも存在している」（千葉さん）ことを示す狙いがある。１００年以上の時を超えた女性２人の文章の交感が興味深い。 千葉さんは「センターを運営する金ケ崎町への恩返しの気持ち。分かりやすく、教科書として使ってもらうこと
都内駅に独特の案内表示 花巻出身の佐藤さん
【東京支社】都内のＪＲ駅で利用客が迷わないよう、粘着テープで案内表示を作る話題の警備員がいる。花巻市高木出身、東京都世田谷区在住の佐藤修悦さん（５５）だ。温かみのある字体が評判を呼び、公開中の映画「まぼろしの邪馬台国」（堤幸彦監督）の題字にも採用された。音楽ＣＤの表紙やポスターなど活躍の場は広がるが「あくまでも駅を便利にするのが自分の役目」と自然体で取り組んでいる。 佐藤さんが保安巡回係として働くＪＲ日暮里駅（荒川区）では、改修工事の仮囲いに「ＪＲ日暮里駅北口↓」などゴシック体の案内表示が目につく。「トイレ」なら赤と青、「ＪＲ」なら企業カラーの緑色が使われ、遠くからでも見やすい。 始めたきっかけは２００３年に担当したＪＲ新宿駅の改修工事現場。複雑な通行制限で道に迷う乗降客の多さに頭を痛めていたとき、工事用の粘着テープが目に入った。壁に表示を作ってみたところ「分かりやすい」と評判になったとい
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