タグ

ブックマーク / blog.goo.ne.jp/stillgoo (6)

  • MILES DAVIS 『TUTU Deluxe Edition 』 - 満月に聴く音楽

    マーカスミラーが作ったカラオケにマイルスがトランペットを吹き入れたというこのアルバムが出た時、そのカラオケには感心しなかったが、各曲の深遠なメロディの力にノックアウトされた。もっともマーカスミラーはバンド用のデモとして準備した打ち込み&一人演奏トラックがまさか、そのまま正規採用されようとは思わなかった事をあとで知ったが、それは後にこのアルバムに収められた曲の数々をいくつかのライブブートレッグで聴いた時の素晴らしさを認識するに及び、バンド演奏で収録しなかった事への疑問はやはり残ったのであった。しかし、私は推測する。当時、マイルスはプロデューサーから聴かされたスクリッティポリッティの打ち込みビートが気に入ったのだ。それを‘新しい’と感じた‘勘違い’が、ドラマーを起用せず、‘打ち込み’を可としたのだ。よくあることだ。最先端のスタイルを模倣する時の感覚のズレ、外し具合が逆にアナクロに作用し、魅力を

    MILES DAVIS 『TUTU Deluxe Edition 』 - 満月に聴く音楽
    hyougen
    hyougen 2017/10/31
  • 9.2 (sat) 千野秀一×半野田拓「Voicelessness」リリースLIVE - 満月に聴く音楽

    ●千野秀一 (broken out-harp、keyboard) × 半野田 拓 (electric guitar, sampler) guest Act: ●中田 粥 (bugsynthesizer) × 竹下勇馬 (selfmade electro-bass) ● Zero Prizm (S-NOI:electronics / 宮 隆Miyamoto Takashi:bass,sampler) @environment Og [zero-gauge] open 19:00 start 19:30 charge 2000yen (exclude 1drink) ------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

    9.2 (sat) 千野秀一×半野田拓「Voicelessness」リリースLIVE - 満月に聴く音楽
  • 3/3   『3/3』 - 満月に聴く音楽

    フリクションの前身、3/3のCD がリリースされた。 1975年に僅か10枚ほどが私家版で作られ、メンバーが配ったというLPにライブ音源を付けた2枚組である。メンバーはレック(g,vo)、チコヒゲ(ds)、ヒゴヒロシ(b)のトリオ、disc2のライブ音源は安藤篤彦(g 後、ヒゴヒロシとミラーズを結成する)が加わった四人編成。 1975年という年を私は明確に思い出すことができる。なぜならこの年こそが私の音楽元年だから。音楽狂という名の病に罹ったのが中学一年、1975年だ。日ロックの殺風景ぶりは致し方ない。日の風土的な湿り具合を脱し、洋楽に接近するロックを求めていた。そこだけが善し悪しの判断基準だった気がする。クリエイション、紫とか聴いて「日もなかなかやるなあ」と無理矢理、感激し、バウワウで「おっ、洋楽っぽいぞ。やった!」こんな感じだっただろう。それ意外は何もなかった。キャロル、ファニカ

    3/3   『3/3』 - 満月に聴く音楽
  • 静寂(灰野敬二、ナスノミツル、一楽儀光) 「静寂の果てに」 - 満月に聴く音楽

    ロックミュージックによる異空間を歴史的に創造してきた灰野敬二がたどり着いた境地は果たしてアンビエントだったのか。いや、キャッチコピーめいた言い方はやめよう。私は「わたしだけ?」(81)を聴いて灰野ワールドに触れ、当時、ライブを行わない不失者を想像しながらそのパフォーマンスをPain Killer(ジョンゾーン、ビルラズウェル、ミックハリス) の渋谷ラママでのライブ(85年?だったか)にゲスト参加した灰野敬二によって初めて観た時、彼の孤高の爆音を聴いた。ギターレスのPain Killerへの絶妙なマッチ感とは裏腹にどこか覚醒し切った灰野敬二の自分の場所から一ミリも動かず微動だにしない独特の感性を感じ取り、このアーティストの他者へ交わり方、違和感、反り合い、融合、そのバランスの危うさこそが灰野敬二のもう一つの観賞のポイントである事もわかった。つまり灰野敬二がソロやリーダーグループで見せる自身の

    静寂(灰野敬二、ナスノミツル、一楽儀光) 「静寂の果てに」 - 満月に聴く音楽
  • FRICTION 『2013-LIVE FRICTION』 - 満月に聴く音楽

    どうやらレコ発ツアーはないようだ。 ライブアルバムだから必要ないという事か。いや、元々、レックの中で‘アルバム出したらツアー’という決まりなんかない。「そのうちまた」という事だろう。ただ、私にはなんとなく嫌な予感もある。2006年以来、継続された中村達也とのデュオフリクションに終焉が近ついているのではないかと。そんな想いを抱かせるほどこの2枚組ライブアルバム『2013-LIVE FRICTION』は完成された新生フリクションの最高の音源記録となっている。それは正しく活動の集大成的意味を持つものだろう。従って私は今、このアルバム以上のレベルの音楽を仮に以後、制作されるかもしれないスタジオ音源に求める事をイメージできないし、ライブに於いても何かしらの新展開や変化の予想もできないのである。デュオ形態でのライブ演奏に関するレック自身の飽きがあるかどうかは全く判らないことだが、少なくともレコーディン

    FRICTION 『2013-LIVE FRICTION』 - 満月に聴く音楽
  •        ちあきなおみ   『ON STAGE』 - 満月に聴く音楽

    誰でもピカソというTV番組で船村徹はちあきなおみに‘帰ってこい’と呼びかけていた。 それは日最高の女性シンガーの復活を願う全ての人の声を代弁する叫びでもあっただろうか。その突然の引退は姿を消すという異様な形で現れ、夫の死に際してのコメントを送付するという一方的なメッセージを発して以降、その姿も声も自ら消去したちあきなおみはもはや、引退という観念すらない消失の形をとった。おそらくもう、ちあきなおみは居ない。居るのは瀬川美恵子という名に戻った一人の女性だけなのであろう。 しかし、にもかかわらず、各種復刻音源がヒットし、テレビで特集番組が何度も繰り返し組まれ、新しいファンを生み出し続けるという稀有の事態を私は物の歌の実在を知るエネルギーの鼓動と見る。それは歌が喪失された時代に必要なものの復古を待望する声なき声の反映なのだ。 私達がちあきなおみの歌にいくら感嘆し、その感動をレスポンスしようと

           ちあきなおみ   『ON STAGE』 - 満月に聴く音楽
  • 1