埼玉県桶川市の自宅マンションで昨年10月、1歳1か月の三男の晴(はると)ちゃんに十分な食事を与えずに死亡させたとして、保護責任者遺棄致死罪に問われた父親の会社員山辺拳士郎被告(25)と母親の無職仁美被告(25)の裁判員裁判の公判が5日、さいたま地裁(田尻克已裁判長)であった。 この日は、仁美被告の被告人質問が行われ、仁美被告は、晴ちゃんのミルクの回数について、パソコンのオンラインゲームにはまっていた昨年7月頃には「少なければ1日1回や、2~3回になっていた」と話した。また、「(ゲームに)課金しすぎてお金が足りず、ミルクを薄めたこともあった」とした。 晴ちゃんが痩せていたことについて、「小さいなという感じがしたが、毎日見ているのでまひしていた。いつか亡くなると思ったが、今日、明日すぐに、とは思わなかった」と話した。
昨年5月、自宅の庭でバーベキューをしていた岐阜県瑞浪市の会社員大脇正人さん(当時32歳)を包丁で刺して殺害したなどとして、殺人と傷害の両罪に問われた隣人の無職野村航史被告(27)の裁判員裁判で、岐阜地裁は10日、懲役15年(求刑・懲役25年)の判決を言い渡した。菅原暁裁判長は「危険性は高く、殺意も相応に強いが、事件には発達障害の影響もあった」と述べた。 菅原裁判長は「被害者に落ち度がないのは明らかで、無念さは計り知れない」と強調。一方で、野村被告には発達障害の影響で聴覚過敏の症状があり、大脇さんの子供の声などに耐えられず、包丁で脅して声を止めようとしたとし、「包丁を持ち出した行為には障害の影響があり、非難の程度を減ずるものとして考慮する必要がある」と述べた。 判決によると、野村被告は昨年5月7日、大脇さん方付近の路上で、大脇さんの下腹部を包丁で刺すなどして失血死させ、助けに入った男性にもけ
自民党は、いじめなどで小中学校に通えない不登校児らの学習機会を確保するため、フリースクールなどで教育を受けた場合でも義務教育の修了を認める議員立法をまとめた。 学校への在籍が前提となる。各党に賛同を呼びかけ、来年の通常国会に超党派で法案を提出する方針だ。 法案名は「義務教育の段階に相当する普通教育の機会の確保に関する法律案」で、全国に約12万人いるとされる不登校児の支援を目的としている。 やむを得ない理由で通学が困難な場合、保護者が教育委員会に対し、「一定期間、学校に在籍したまま学校に出席させないことができる」よう申請。教委の認定を受けた上で、保護者が個別に学習計画を立てる。フリースクールや自宅などで学習計画を実施すれば、籍を置いた学校に通わなくても、教委が義務教育の修了を認定する内容だ。
保護者に土下座を求められたら、どうすべきか――。近畿弁護士会連合会の民事介入暴力対策委員会は、学校に対する度を越えたクレームを「教育対象暴力」と呼び、対処法をまとめた本を出版した。 いわゆる「モンスターペアレント」の存在は約10年前から社会問題化したが、現在も収まっておらず、担当者は「毅然(きぜん)と対応するための材料になれば」と話している。 本は「事例解説 教育対象暴力~教育現場でのクレーム対応~」(ぎょうせい、税別3200円)。昨年4月以降、全国の小中学・高校の教員ら約50人から聞き取って88の事例を集め、法令や判例を挙げた。 <児童が放課後、公園でけんかをした。保護者に呼び出され、指導力不足を理由に土下座させられた> この事例では、未成年の監督義務を負うのは保護者で、教員は学校の教育活動での「代理監督者」と指摘。校外でのけんかを予見するのは困難で、学校側に法的責任はなく、土下座の要求
福岡教育大(福岡県宗像市)は5日、教育学部の50歳代の男性教授が2010~13年に発表した論文5本で無断引用などの不正があったと発表した。 年度内に教授の処分を決める。 同大学によると、不正論文は教員や学生の論文をまとめて掲載する「大学紀要」などで掲載された。外国文献の和訳や、かつて指導した学生の卒業論文などを盗用しており、12年の大学紀要では卒論のほぼ全文を引用していた。 昨年5月、独立行政法人・日本学術振興会(東京)に情報が寄せられ、同大学が教授の過去の論文について調査していた。 卒論を盗用した点について、教授は「資料やアイデアは自分が教えたもので、盗用ではない」と釈明したが、大学側は「卒論は学生のものであり、不正にあたる」と判断した。
ネット依存症の中高生らをスマートフォン(スマホ)やパソコンなどから引き離そうと、文部科学省が昨年8月に「ネット断食」合宿を試行したところ、3か月後の調査で、参加者の1日のネット使用時間が約3割減ったことがわかった。 同省は「ネット環境から遠ざかることで現実生活の面白さに気づき、人間関係を築くなど一定の効果があった」として、今年度から合宿を本格的に開く方針だ。 内閣府の調査(2014年度)によると、インターネットを平日に利用する平均時間は中学生2時間10分、高校生3時間5分。高校生の19%は5時間以上使用し、年々長くなる傾向だ。不登校になるケースもあり、文科省が対策を探るため、昨夏、国立青少年教育振興機構に委託して8泊9日の合宿を初めて開催した。 1日平均10時間ネットを使う中学生~大学生の男子10人が、国立中央青少年交流の家(静岡県)に泊まり、スマホなどを預けて全く触らない生活を体験。富士
「自分が行動もしないのに、若者支援をするなんて格好悪すぎる」と話すのは、この3月に起業したカウンセリングルーム「メンタルワークス大阪」代表の岡崎剛(30歳)だ。 自らの幼少期を「なぜか勉強がとてもできた普通の子」と評する岡崎は、4人兄弟の長男として大阪に生まれ、母子家庭で育った。 周囲の期待が「気持ち悪かった」中3時代 成績のよい岡崎に対して、周囲は「高い偏差値の高校に進学すべき」という期待をかけ続けた。それが「非常に気持ち悪かった」と言う。中学3年のとき、校長先生が自宅まで来たことがあった。自身の成績より偏差値が20近く低い高校への進学を希望したからだ。岡崎は当時の自分を「自意識が爆発した『中二病』期」と表現する。 岡崎が進学した高校では同級生の8割が奨学金を受けており、母子家庭の友人も少なくなかった。部活に入る余裕もなく、大半の生徒が生活のためにアルバイトをしていた。岡崎も毎日スーパー
店に飾った娘の写真を見ながら、「最後は悔いのない演技を」と話す和則さん(2013年11月14日、愛知県豊橋市で)=増田知基撮影 19日夜(日本時間20日未明)から始まるフィギュアスケート女子で、今季限りの現役引退を表明している鈴木明子選手(28)が「最後の五輪」に挑む。 摂食障害やスランプなど、22年間のスケート人生は決して順風満帆ではなかった。支えてくれた両親や仲間たちのため、ソチの銀盤で集大成の演技を披露する。 1枚の写真がある。柔らかい笑顔を浮かべた鈴木選手と仲間たちが納まっている。ソチ五輪代表の浅田真央選手(23)や村上佳菜子選手(19)、高橋大輔選手(27)……。日本のフィギュア界を代表する選手たちが、リラックスした表情をのぞかせていた。 撮影されたのは、2011年5月。愛知県豊橋市で行われた東日本大震災のチャリティーイベントの後、鈴木選手が、両親の経営する市内の日本料理店にフィ
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