こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。 先日、朝ドラ『花子とアン』の劇中で、「銀ブラ」という言葉は、銀座をぶらつくことでなく、銀座でブラジルコーヒーを飲むことだという俗説を紹介してました。 すぐ真に受けた人がたくさんいるようですが、これ、まったくのデタラメですからね。銀ブラは、銀座をぶらつくこと、ぶらぶらすることの略なんです。こちらが正解。 これはいいネタになるかなと思って調べたら、なんだ、すでに星田宏司さんと岡本秀徳さんが『「銀ブラ」の語源を正す』という本で完全に検証済みだったんですね。読んでみると、ブラジル説を否定するほぼすべての証拠史料が網羅されてます。 ブラジルコーヒー説の発信源まで突き止めているのですから、もう、これに反論することは不可能でしょう。 ブラジルコーヒー説は、2008年に出版された『日本で最初の喫茶店「ブラジル移民の父」がはじめたカフェーパウリスタ物語』という本のな