西武池袋線の石神井公園─大泉学園間約1.2kmの上り線が1月25日、高架に切り替わった。同区間の下り線は2013年11月に切り替わっており、これで1971年に桜台─石神井公園間が都市計画決定されて以来進められてきた、同線の連続立体交差化が完了した。 上り線の切り替え当日、大泉学園駅ホームから見た高架線の様子。左が上り電車、右が下り電車で、上り電車の左側には前日まで使用していた旧上り線の線路が見える(写真:小佐野カゲトシ)
今回は、東日本旅客鉄道(JR東日本)が2014年3月に本格サービスを始めた「山手線トレインネット」(写真1)を取り上げる。先に断っておくが、現在の山手線車両ではWi-Fiサービスは提供していない。今後も提供する予定はない。 JR東日本でも、「特急成田エクスプレス」や「特急スーパーひたち・フレッシュひたち」の新型車両で車内Wi-Fiを利用できる([4]も参照)。主要駅では無料Wi-Fiサービスも提供している。 山手線トレインネットも、過去の実証実験では無料の車内Wi-Fiサービスを提供していた(関連記事)。にもかかわらず、本格サービスの開始に当たってWi-Fiサービスを省いた。「乗り物Wi-Fi大集合」という特集の趣旨からは少し外れるが、今回は、その経緯を含めて山手線トレインネットを紹介したい。 乗客のスマホにきめ細かく情報配信 「無料Wi-Fiをやめた理由」を説明する前に、2014年3月1
東京の下町をのんびりと走る都電荒川線が慌しくなってきた。併走する都市計画道路の整備に合わせて、軌道やホームを移設する大規模な工事が始まっている。(編集部) 東京に現存する唯一の都電「荒川線」。荒川区の三ノ輪橋と新宿区の早稲田を結ぶこの軌道に重機が入った。都市計画道路を整備するため、荒川区や豊島区の2区間で道路と軌道の一体的な工事が進んでいる。起点の三ノ輪橋から新旧の電車に乗り、線路沿いを歩き、変わり始めた沿線風景を見ていく。 三ノ輪橋の停留場を出た荒川線電車は、京成線と立体交差する町屋駅前付近まで専用軌道を走るものの、その先は線路の両脇に車道が並ぶ。これが整備中の都市計画道路補助第90号線(補助線街路)だ。補助90号は荒川区荒川一丁目と北区堀船三丁目を結ぶ4.3kmの都市計画道路で、並走区間には「都電通り」という愛称が付いている。 都電通りの町屋二丁目と小台(西尾久三丁目)の間約2kmでは
2014年10月5日未明、最終電車が走り去った東京・渋谷のJR山手線。真夜中にスズムシの声が響くなか、JR渋谷駅から南に700mほど離れた場所に架かっていた旧東急東横線のトラス橋が、一晩で線路上空から姿を消した。 86年間活躍した旧東急東横線のトラス橋。舞台から身を引くように、そろりと下手(写真左)に向かって移動した。緑色の桁は仮設の工事桁。橋の下にはJR山手線や埼京線などが通る。北側から撮影(写真:ケンプラッツ) トラス橋は1927年8月から2013年3月まで、渋谷と横浜方面を結ぶ東横線の鉄道橋として86年間にわたって使われてきた。「複線下路鋼構桁」と呼ぶ形式で、支間長は31.699m、重さは123.3トン。約63度の角度でJR山手線を斜めにまたぐ。 トラス橋は東横線の渋谷―代官山駅間に位置する。同区間は開業以来、主に高架だったものの、13年3月に地下化。役目を終えた橋は、撤去されること
NTTデータは、ITpro EXPO 2010の最終日となる2010年10月20日、「沖縄『ゆいレール』事例にみる、NFCで変わるクラウド型ICカードの世界」と題して講演した。同社ビジネスソリューション事業本部プラットフォーム&サービスビジネスユニットNFCビジネス推進室の大熊喜之課長が、沖縄県のゆいレール(沖縄都市モノレール)で実施したICカード乗車券導入の実証実験について説明。中小の鉄道事業者における新しい発想でのICカードシステム導入手法を提案した。 大都市圏では、Edy(エディ)やSuica(スイカ)、nanaco(ナナコ)といった電子マネーやICカード乗車券が普及している。たが、地方都市ではまだ普及に至っていない。大都市でも、中小・零細企業にとっては敷居が高い。大熊課長はまず、「現行のICカードシステムは、日本全体でみれば大都市や大手チェーン店でしか普及していない。EdyやSui
GPSの電波は入らず,加速度/地磁気センサーもない。使える入力デバイスはカメラのみ。そんな端末であっても使えるAR(拡張現実)技術の開発を独力で進めているプログラマがいる。 2009年2月26日開催のITproビジネス・カンファレンス「AR(拡張現実)ビジネスの最前線」の講演に登壇した金村星日氏(写真1)は「個人の思いつきから始まった」ユニークなAR技術を,iPhone版のデモを交えつつ紹介した(写真2)。 一般的なAR技術は,実空間に情報を重ね合わせるために,GPSによる位置情報や加速度/地磁気センサーで検出したARデバイスの姿勢情報を必要とする。街路などにカメラを向けたときに「どこの」「何を」写しているのか分からなければ,画面の適切な位置にオブジェクトを配置できないからだ。 しかも各種センサーを配したARデバイスでさえ,それらセンサーから精度の高い情報が得られない環境ではオブジェクトの
日立製作所は2010年6月22日、三菱重工業と海外向けの鉄道システム事業について協業すると発表した。「海外の大手企業に対抗して案件を獲得するには、競争力を高める必要があった」と日立の鈴木學社会・産業インフラシステム社社長は、協業の理由を説明する(写真)。 日立は車両製造などのほか、鉄道の運行管理システムや通信技術を得意とする。海外でのプロジェクトマネジメントや軌道の敷設で実績がある三菱重工業と手を組むことで、海外市場での競争力を高める狙いである。「日立はソフトウエアや通信技術に優れている。それを鉄道システムに適用するために我々が設備を構築し、展開していく」(三菱重工業の宮永俊一機械・鉄構事業本部長)。 協業するのは、地下鉄や在来線といった、通勤などで使う鉄道システムの構築事業。全自動無人運転車両システム、軽量軌道交通(LRT)といった新型の鉄道システムを含む。マーケティングや開発、製造、運
前回は、資金決済法に関連するIT事業にはどのような事業が存在するのかという点について言及しました。今回は、その中でも特に影響が大きいと思われる、電子マネーに関するサービスを取り上げようと思います。 電子マネーと関連する法律は、プリカ法から資金決済法の前払式支払手段に切り替えられることになりましたが、これ以外にも、関連する法律として出資法、銀行法等があります。 そこで、まず、今回は、プリカ法から資金決済法に適用される法律が変わることで、規制方法がどのように変動するのかという点を整理した上、次回、出資法や銀行法との関係を整理しようと思います。 1.資金決済法とプリカ法の比較 資金決済法の成立によって、電子マネー(前払式支払手段)をめぐる規制がどのように変更されたのかを理解していただくことが今回のメインテーマですが、基本的な枠組み、即ち、自家型前払式支払手段(発行者にのみ使用ができる前払式支払手
東京急行電鉄の「早起き応援キャンペーン」の利用イメージ。特定時間帯に改札口を通過するとクーポン券をもらえる 東京急行電鉄は、ICカード乗車券「PASMO (パスモ)」の利用履歴データを活用して、朝のピーク時の混雑率を下げるための「早起き応援キャンペーン」を2009年12月1~18日に実施した。利用客にPASMO固有の番号(ID)と携帯電話のメールアドレスを登録してもらい、早起き奨励と、その効果の検証に役立てるというものだ。ICカード乗車券から得られる個人の利用履歴データ(ライフログ)をオフピーク通勤・通学の奨励に役立てる工夫は珍しい。 今回のキャンペーンは、ピーク時の混雑率が特に高い田園都市線(中央林間駅~渋谷駅)で実施。田園都市線沿線には渋谷方面に向かう通勤・通学者が多数居住しており、ピーク時間帯の混雑率(7時50分からの1時間に渋谷駅に到着する列車の平均乗車率)は2008年度で193%
11月末に、日立製作所が製造した新幹線がイギリスの鉄道会社に納入されたというニュースが流れた。おりしも11月16日、JR東海が「高速鉄道シンポジウム」(名古屋)の場で世界の鉄道関係者に新幹線の高速運転試験を公開したところだった。そこでは米原-京都間を最高時速332キロで試験運行し、わが国の新幹線の高い技術力を見せつけた。 このような中、JRの元役員をされていた方とお話する機会もあり、わが国の鉄道技術の国際展開について調査が深まってきたので、この場でご報告したい。 国際的な高速鉄道への需要 世界では下図のように多数の、大規模な高速鉄道プロジェクトが進行している。おもしろいことに、新興国でも先進国でも多くのプロジェクトが進められているのである。ただ、理由は違う。おおまかな傾向として、新興国は経済成長に由来する大量輸送のニーズに対応するためで、先進国では地球環境問題への対応から高速鉄道プロジェク
東京都内を東西に貫くJR中央線。現在、三鷹-立川間を連続立体交差化する工事が進んでいる。2011年3月の事業終了を見据え、同区間をさらに複々線化して輸送力を増強する計画が、実現に向けて動き出した。立川市など沿線の自治体で構成する協議会が、複々線化は社会的に効率的な事業だと結論付ける調査報告書を09年3月にまとめた。報告書の内容とこれまでの取り組み、実現に向けた課題などについて解説する。 JR中央線の位置。三鷹-立川間を複々線化する計画について、事業として意義があるかどうかを検討した (資料:三鷹・立川間立体化複々線促進協議会) 現状の中央線は御茶ノ水-三鷹間が複々線、三鷹以西が複線になっている。東京から立川方面へは、車両の帯がオレンジ色の快速電車、御茶ノ水から三鷹までは黄色の各駅停車が走る。2組の複線に2系統の電車を運行している。
2009年10月6~10日まで開催された「CEATEC JAPAN 2009」には,家庭内への電力供給に従来の交流ではなく,直流を利用する「直流ハウス」の展示がパナソニックやTDK,シャープから相次いだ。3社に共通しているのは,将来的に太陽光発電や蓄電池が住宅に導入されれば,家庭内の機器の多くを直流のまま動かすことでき,省エネルギー効果が高まると主張していることである。 パナソニック・グループの展示ブースでは,パナソニック電工が開発している,現状の交流の配線を残しながら直流も利用可能な「AC/DCハイブリッド配線システム」が展示されていた(図1,関連記事)。パナソニックが手掛ける家庭用燃料電池や家庭用Liイオン2次電池ユニットなどを組み合わせている(関連記事)。展示ブースでは,低電圧の機器に向けた直流コンセントのモックアップも披露していた(図2)。 シャープは,「家電すべてをDC化」すると
コンビニエンスストア大手のセブン-イレブン・ジャパンは10月7日から、全国の店舗にビットワレットの電子マネー「Edy」を導入し、レジで決済とチャージ(入金)、残高確認に対応する。競合するローソン、ファミリーマートなどはすでにEdyを全国で導入済みだが、独自の電子マネー「nanaco」を発行するセブン-イレブンも、他社電子マネーへの対応を拡充する。 セブン-イレブンが導入する電子マネーとしては、2007年サービス開始のnanaco、2008年に対応した後払い方式の「QUICPay」に続き3つ目。同社はnanacoのサービス開始に先立ち複数の電子マネーに対応するレジ用端末を導入していたが、競合大手より対応サービスの種類は少なかった。 セブン-イレブンはnanacoの普及に力を入れており、累計発行数は8月末時点で890万枚。加盟店はセブン&アイグループ内外の合計で2万7541店舗。一方でEdy機
西日本鉄道は2009年7月4日から、西鉄の電車とバスで使えるICカード乗車券・電子マネー「nimoca(ニモカ)」を用いて、公共交通機関の利用を促す「バス&レール『エコライド』キャンペーン」を実施している。同年8月30日までの土曜・日曜・祝日とお盆休み期間中の合計21日間に限り、同じ日に同じnimocaカードで西鉄の電車とバスを相互に乗り継いだ時、1回の乗り継ぎにつき、20ポイント(20円相当)を利用者に提供する。独自のCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)システム「nimoca顧客分析システム」(関連記事)を利用し、今回のキャンペーン効果を検証する計画だ。 西鉄はnimoca顧客分析システムで33万8000人(2009年7月中旬時点)いるnimoca会員の利用履歴を一元管理しており、誰が、いつ、どこから、どんな経路で電車とバスを乗り継いだかを把握している。今回のキャンペー
南アルプスを迂回(うかい)すると工事費は6400億円増――。リニア新幹線の想定3ルートについてJR東海は6月18日、それぞれの建設費を発表し、自らが推進する南アルプスルートの合理性を訴えた。これに先立つ2008年10月には、3ルートとも建設が可能とする地形・地質報告書を国交省に提出している。 しかし、一連の発表内容に疑問を抱く専門家がいる。長野県大鹿村の中央構造線博物館で学芸員を務める河本和朗氏がその一人だ。南アルプスの厳しい地形と複雑な地質について、十分な検討がなされているのか。大鹿村は、JR東海が南アルプスのトンネル掘削に向けてボーリング調査を行った場所でもある。以下、河本氏に南アルプスの地質とルートの安全性について解説してもらう。(編集部) JR東海は6月18日、東京~名古屋間の建設について、南アルプス貫通のCルートの工事費を5兆1000億円とし、諏訪・伊那谷を通るBルートの工事費は
最近ではデータの保存・出力をする際に「XML」形式を選択することが多くなっています。このXML形式のファイルをFlashに読み込んで解析し,利用してみましょう。 XMLファイルのデータで円グラフを表示 図1はよくある円グラフを表示するムービーです。この円グラフのデータは,図2のようなXMLファイルから読み込んでいます。 図1:XMLファイルを読み込むムービー(クリックするとムービーを表示します) 図2:サンプルで読み込んでいるXMLファイル。XMLファイルの内容を変更すると,Flashムービーの内容に反映されます(サンプルのダウンロードはこちら) ActionScriptで外部のテキスト・ファイルを読み込む方法としては,本連載の第30回,第31回でLoadVarsクラスをご紹介しました。XMLファイルを読み込む場合には,LoadVarsクラスと非常によく似た使い方でXMLファイルを読み込ん
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