新しく設置された信号のある横断歩道を渡る子どもたち=所沢市下富 5年連続はゴメン――。交通事故による死者数が4年連続で全国最悪の愛知県で、無謀運転の代名詞「名古屋走り」の撲滅作戦に県警が乗り出した。タクシーやバス、トラック業界には交通の流れを緩めるペースカー役を要請。12日からは、一部の幹線道路で信号が変わるタイミングを調整し、速度超過の車が赤信号に引っかかりやすくした。 「ワースト1返上を目指し、全力で取り組んでまいります」 愛知県警は1月下旬、こう宣言する交通部長名の文書を県タクシー協会など5団体に出して、制限速度を守るように呼びかけた。 08年の県内の交通死者数は276人。4年連続で減ったものの、埼玉や北海道、東京を上回って最多だった。県警が異例の要請をしたのは、信号が赤に変わる前後に交差点に突っ込んだり、速度制限は無視、方向指示器も出さずに車線変更したりする「名古屋走り」の