■「詩は短いからいろんな場所で存在できる」 現代詩の登竜門、中原中也賞を最年少の18歳で受賞し、一躍注目されたのが平成22年。「自分の詩が個性としてどれだけ通用するか試したい」。早稲田大学教育学部の4年生となり、そんな思いから応募した女性アイドルオーディション「ミスiD2014」(講談社主催)で9月、審査員の個人賞を射止めた。最終選考に残った34人全員に心を込めた詩を贈って個性をアピール。審査員から「日本で唯一のポエドル(ポエム+アイドル)として歩いていって」と激励された。 「自分の可能性が広がった」。照れくさそうな笑みに充実感がにじむ。 札幌市生まれ。詩作に目覚めた小学校4年のときの記憶が、自由な活動に駆り立てる。教科書に載る詩に近寄り難さを感じていたある日、図書館で手に取った無名の高校生の詩集に目を見開かされた。「敷居が高くなくて近しい感じ。自分もまねして書いてみよう、って」。高校在学