本連載で言う「持論」とは「経験から生まれ、行動を導いている方法論」を意味する。あなたが「持っている論」であるから、あなたの経験から生まれ、あなたの行動を導くものを指す。自分自身の成長のツールであって、万人に役立つ一般的な方法論のことではない。 前回(『あなたの「持論」は文章に書けますか?』)は、持論の定義、持論が必要な三つの理由などを説明し、「持論を頭の中で考えるのは簡単だが、書いてみると簡単ではない。次回は持論を整理し、文字にする具体的な手順を説明する」と述べた。 今回は、持論を作るためのプロセスを紹介する。具体的な手順を知り、自分で手を動かすことによって、持論とはどのようなものか、確たる認識を持っていただければと思う。 持論を書く基本プロセス まず持論を作るプリミティブ(根源的)なプロセスを説明する。極めて単純だが、持論作りを本格的に進める際にも、以下の4点が基本になる。 領域特定: