ブックマーク / ugatsumono.seesaa.net (127)

  • TRPG者の負担となっている2つの責任

    2009年明けましておめでとうございます。 今年も回転翼は実家に帰省し、暖房と照明を奪われた大晦日と正月の夜を過ごしました。つーかコミケ参加で疲労困憊なうえに帰省ですから年越し番組も見ずに早寝でした。 今日は新春ということですし、今年の展望などを。 ここ1~2年は決まった仲間を持たず、1人ふらりとコンベンションに出かけては見知らぬ相手と一期一会のセッションをするのが通例となっています。慣れない場所で見知らぬ相手とプレイすることを躊躇う人が多い業界の中では珍しい存在かもしれません。 ゲームも特定のものにこだわることなく、新しいゲームや珍しいゲームに進んで参加しているものですから、10年以上のキャリアがありながら毎度毎度が初心者です。 昨年は有意義なセッションが多く、気に入ったシステムも何作か出来て満足のいく1年でした。何よりもこの界隈で喧伝されているようなトラブルの類とは無縁だったのが何より

    TRPG者の負担となっている2つの責任
    inouekari
    inouekari 2009/01/06
    全般:特定ゲームシステムを練達・伝道し業界に貢献する責任と、サークル活動で交友に従事し普及に努める責任を、放棄する御話
  • 賢狼さんのご機嫌取りにかかる経費 ~パラディンでも飲める飲料・リンゴジュース編~

    『D&D4e』を一読しましたけど、やっぱりプレイしないことには何とも感想言えません。とみにウォーロードに関してもっと情報がほしい所。21日のHJCONで色々聞いてこないと…。 今日はパラディンでも飲める飲物第一弾。 ◆◆◆ 《禁酒の誓い》を立ててアルコール、麻薬、カフェインを絶った高貴なるパラディンとその仲間たち…。中世ヨーロッパ文化に近いファンタジーの世界では気候の問題、衛生面の問題、生活習慣の問題などで中々パラディンが飲めるソフトドリンクがないことに一堂は焦りを感じていた…。 ▲「そうそう。『ウォーハンマーRPG』のサプリ、『オールド・ワールドの武器庫』では牛乳が1パイント2ペニーで売ってたよ」 ●「ちょっと待て。あのゲームはそこいらにあるお嬢ちゃんがパンツじゃないから大丈夫と冒険に出れるライトファンタジーじゃないぞ。不衛生な中世欧州をこってり再現してるぞ」 ちなみにこう注釈があります

    賢狼さんのご機嫌取りにかかる経費 ~パラディンでも飲める飲料・リンゴジュース編~
    inouekari
    inouekari 2008/12/22
    D&D:パラディンと飲食にまつわる小話
  • 旅人のパンで貴方も理想のボディに! ~D&D4ePHB購入~

    『D&D4eプレイヤーズハンドブック』購入しました。 みなさんお気づきかと思いますが、ハーフリングの平均身長が3.5eの3フィート(約90cm)から、4フィート(約120cm)に大幅アップしたことは革命的英断かと思います。 もうハーフじゃなくて3/4ではありませんか。 唄を歌い、人の財布をくすねてばかりのハーフリング族が一念発起して修業と栄養ある事を続けて幾星霜…。とうとう奴らはドワーフにあと15㎝というくらいにまで上げてきたのです。それに比べてドワーフ族は穴掘りにうつつを抜かし、平均身長は3.5eから変わらず4.5フィート(約135㎝)のまま…。もう大柄なハーフリングは小柄なドワーフを抜けるレベルなのですよ。 120cmといったらですね、ナデシコのルリちゃんとほぼ同じなのですよ。読者諸賢は事の重大性お分かりになられて? 夢の 攻略対象が全員ホビットの美少女ファンタジーAVG への道が大

    旅人のパンで貴方も理想のボディに! ~D&D4ePHB購入~
    inouekari
    inouekari 2008/12/06
    D&D:4版とガジェットについての小話。じわじわきました
  • RPGコラム 『うがつもの』: 芸術の理解者を育てるために 〜批評と批評空間〜

    激動の2008年もあと僅か40日程度となりました。今年のプレイ回数は20に届くか届かないかといった所で、奇妙なことに『D&D』などを除いて、ほぼ毎回違うゲームをプレイしてた感があります。 まだ結論は出ませんが、今年発売のゲームの中で高感度TOP3を挙げるとしたら、『大江戸RPGアヤカシ』、『シルバーレインRPG』、『ソード・ワールドRPG2.0』になるでしょうか…。 残念なのは、『神曲奏界ポリフォニカRPG』をまだプレイする機会がないってことです。評判だけなら何度も聞いてるのに。 今日はTRPGの批評について盛り上がっているので、シリーズを一時中断し、この僕も思う所を書いてみました。自分が批評家としてこうありたいなというより、こんな批評家に育ててもらったらいいなという希望を篭めて。 ◆◆◆ TRPGにおける批評とは何か。 批評が市民権を得ている音楽・芸術の分野における批評とは、オスカー・ワ

    RPGコラム 『うがつもの』: 芸術の理解者を育てるために 〜批評と批評空間〜
    inouekari
    inouekari 2008/11/25
    全般:TRPGの批評について。自らの着眼点を頼りに思索し、明察ある言葉で、自分が感じた印象を言い当てる等
  • 「ない」ものと「ある」もの ~何を飲むのだシリーズ注釈~

    《禁酒の》誓いを立てて酒、麻薬、カフェイン飲料を絶ったパラディンと仲間たちが喫茶店で歓談する「何を飲むのだ」話もシリーズ化して今回で4回目。今日は折り返し地点ということで今までのまとめに入ります。 いつもの当Blogらしい話になりますので、笑い話目当ての方はご了承ください。 ●「ふぅ…。危うく アンデッドと化した牛乳 を飲まされるところだった…」 パ「不浄なる暗黒の牛乳か…。いくら骨太になってもゾンビが感染するのはいただけないな。いまさら再教育してブラックガード(黒騎士)になるのも面倒だし…」 ▲「面倒以前に嫌がれよ」 パ「いや…、高貴なる犠牲によって殉教した牛乳ならばリズン・マーター(蘇った殉教者)となって安心して飲めるロングライフ牛乳に…」 ●「…牛乳に何を望むんだよ…」 パ「革袋に入れてる間にレベルアップして、そして10レベルで上方次元界に旅立つころには美味しいセレスチャル・ヨーグル

    「ない」ものと「ある」もの ~何を飲むのだシリーズ注釈~
    inouekari
    inouekari 2008/11/25
    全般:パラディンと飲料に関する小話。及び背景設定についての御話
  • 牛乳もダメだなんて、パラディンは一体何を飲むのだ

    アニメのヒロインが非処女だってので落胆している方がおるそうで。まぁ青春はほろ苦いものです。 ◆◆◆ 《禁酒の誓い》を立てたがばかりに久々に酒場ネタ。 こういうセッションが沢山行われていたのが昔のTRPGなんだよな最近の新参はいきなり世界を救いたがるから困ると、酒、麻薬はおろかカフェイン飲料も摂取できないパラディンと仲間たちは依頼そっちのけで健康的冒険者の道を模索していた…。 前回オレンジジュースが飲めなかったパラディンが次に頼んだのが牛乳。いかにもヘルスィ志向のアメリカ人が頼みそうな飲物だったのだが…。 DM「喫茶店の若い娘…給仕さんは蒼ざめた顔でこう叫ぶよ…、 牛乳だなんて、病気にでもなりたいのですか…! と」 パ「はい?」 ●「牛乳で病気って…。DM、もしかしてこれがシナリオかい?」 ▲「邪悪なネクロマンサーが牛に呪いをかけたとか…」 かくしてようやく重い腰を上げた冒険者一行は情報収集

    牛乳もダメだなんて、パラディンは一体何を飲むのだ
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    inouekari 2008/11/21
    D&D:パラディンに関する小話
  • オレンジジュースもダメだなんて、パラディンは一体何を飲むのだ

    ただ今西国から帰ってまいりました。 …寒い。帝都は寒いよっ。 今日は前回の続き。実は続き物なのだよ。 ◆◆◆ 《禁酒の誓い》を立て、アルコール、麻薬はおろかカフェインの摂取すら禁じた高貴なるパラディンと冒険者の一行は、アメリカ人的発想で健康的な依頼生活を満喫すべく喫茶店での依頼交渉に臨んだ。 コーヒーもダメなパラディンはその席でオレンジジュースを注文…。 ごくごくありふれた注文かと思いきや、その手の文化史に詳しかったDMはパーティが及びもつかなかった返答をした…」 DM「喫茶店の若い娘…給仕さんは首をかしげてこう言うよ…、 オレンジって何ですか? と」 パ「はい?」 ●「オレンジって何かって…、 この娘さん、ハーフオークちゃうん?」 ▲「ありえへんやろ。オレンジぐらい知ってて当然…」 DM「そうだな…。君たちのPCがオレンジを知っているかは、《知識:自然》の目標値25で判定しようか」 ●「

    オレンジジュースもダメだなんて、パラディンは一体何を飲むのだ
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    inouekari 2008/11/17
    D&D:パラディンの小話
  • コーヒーもダメだなんて、パラディンは一体何を飲むのだ

    根無し草の放浪ゲーマーになるにはなるだけの生活があるものでして、明日から朝イチで西国行きです。そろそろノートパソコンも欲しいなと思ってる今日この頃です。 前から興味があった『コーヒーが廻り世界史が廻る』(臼井隆一郎著、中公新書)を書店で見つけたので購入。アラビアのスーフィズムから始まり、コーヒーがいかに欧州市民社会形成に影響を与えてきたかを軽妙に語った面白い小説……っぽい文化史のです。 TRPG者としてこのを読むと、なるほどコーヒーの存在1つでファンタジーの世界が1つ崩れるなと感じます。例えば英国にコーヒーハウスが登場したのはピューリタン革命の頃…。謹厳な清教徒たちはそれまでの飲んだくれな英国人気質を批判し、新たな活動の場として出来たばかりのコーヒーハウスに入り浸るようになります。 そこでコーヒーは知性を活性化させる飲料として好まれ、コーヒーハウスは人々が活発に談話をする場になり、近代

    コーヒーもダメだなんて、パラディンは一体何を飲むのだ
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    inouekari 2008/11/08
    D&D:パラディンに関する小話
  • なぜ「なぜ冒険に出たか」設定をする必要があるのだろう

    夏コミの時、列で並んだ人と夏期放映アニメの話題で盛り上がったのですが、その時は『ストライクウィッチーズ』が一番受けるという僕の意見はどちらかと云えば珍説扱いでした。 それが第1巻初回DVDが売り上げ1万を超えた(アニメDVDで1万は大ヒット)とかで、いやはなんとも。 今日は相変わらずのまとめをしていないノートで、MWGに必要ない物語設定の意義についてです。 ◆◆◆ TRPGのキャラクターにはそれぞれ、物語の登場人物めいた設定がつけられます。キャラクターは単なる能力値の集合体でも、バトルゲームをするための駒でもないと、多くのTRPGが物語の登場人物にふさわしいキャラになるよう設定付けをすることを勧めています。 これはTRPGが歓談によって物語を体験できるよう……『D&D』なら『指輪物語』をモチーフに、剣と魔法のファンタジー世界で戦士や魔法使いとなり、迷宮に潜って怪物を退治するゲームならば、指

    なぜ「なぜ冒険に出たか」設定をする必要があるのだろう
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    inouekari 2008/10/30
    全般:設定の持つ役割と、その成り立ちについて
  • フリーセッション・コンベンションを往くGMの心得

    先月28日、TRPG文華館主催の『大江戸RPGアヤカシ』オンリーCONに参加してきました。アヤカシはおろか、元の『ナイトメア・ハンター・ディープ』も未体験だったので不安はありましたが、システムが分かりやすく、世界観を表現するデータの運用方法が秀逸だったので思いの外自在に動けて、うまく遊べたかと存じます。 GM及び卓仲間の皆様にあつく御礼申し上げます。 んで、その一週間後である10月5日には早くもGMでセッション。GM不足により急遽名乗りを上げたわけだが、プレイヤーの皆様に助けられ、なんとか初GMで遊びきることができました。 こちらも、プレイヤーの皆様方にあつく御礼申し上げます。 今回のコラムはこの記事から、僕が心がけているコンベンションGMの心得についてです。 GMの準備(2D6で1さん) ◆◆◆ コンベンションではシナリオを作成することのみがGMの事前準備ではありません。 いわゆるフリー

    フリーセッション・コンベンションを往くGMの心得
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    inouekari 2008/10/11
    GM:コンベンションにおけるGMの心得
  • シーフを軽戦士にするな

    昔の新和(TSR)版D&Dと、昨今のHJ(WoC)版D&Dとでは1つ違う所があります。 それはDMとして「戦闘を回避して目標を達成する」という選択を用意しているかしてないかということです。罠を解除しモンスターをやり過ごしては隠された財宝を探す新和版D&Dとは違い、HJ版D&D者は正面きってのMWGを当然のごとく仕掛けてきます。 新和版D&Dではモンスター相手に戦わずして勝つことに十分な意義がありました。財宝の量こそが経験点であり、モンスター経験点はゴミに等しかったからです。だが、MWGに重点をおいた3版そして3.5版のD&Dは倒したモンスターの脅威度に応じて経験点を得るので、戦闘を回避するという選択肢はゲーム目標に反することになります。 僕は新和版D&D者でしたから、HJ版D&Dをプレイする際には戸惑いを隠せない場面がしばしばあります。そんなに戦闘に入れ込むなら、いっそ物語なんか省いてDD

    シーフを軽戦士にするな
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    inouekari 2008/09/28
    全般:戦闘をせずとも実利を得られる手段のあるTRPGがしたいという御話
  • アーンソンのプレイリポートから ~TRPGにおけるデザインとしての戦闘と、テクニックとしての物語~

    『GAME JAPAN』2008年6月号に掲載されたG・ガイギャックスのコラム『ウォーゲームにおける剣と魔法』(発表:1974年 訳:桂令夫)によると、G・ガイギャックスがは『D&D』の基盤となる『Chain Mail(略してCM)』をファンタジーではなく、中世風歴史物MWGを目指して設計したことを窺わせる記述があります。 『チェインメイル』の中世風ルールの開発は、1969年初頭に開始された。1971年に発売された際にはこれにファンタジー版サプリメントが付いていた。中世ヨーロッパというのは比較的人気のある時代設定であり、『チェインメイル』のルールはプレイアブルでリアリスティック、これはいける……はずだったのだがしかし、フタをあけてみると購入者の10分の9はファンタジー要素のほうに惹かれるに至った。(斜線部引用) そもそも、ガイギャックスのグループがCMを制作したのは、中世風MWG『グレート

    アーンソンのプレイリポートから ~TRPGにおけるデザインとしての戦闘と、テクニックとしての物語~
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    inouekari 2008/09/11
    メカニズム:物語や対話ゲームはデザインではなく、テクニックの領域にあるという御話
  • 今はいずこかも知れぬ「先輩」へ ~コラム活動5周年~

    ここ2ヶ月ほど、TRPGBlog界隈の動向に背を向けるようにミニチュア・ウォーゲーム(MWG)からTRPGに移行する経路を推察し、さらに8月に入ってからはBlogそのものを放置して思索を重ねてきました。 TRPGBlogとは云え、このBlogはオフライン環境を前提とした伝統派であり、オンラインでのチャットTRPGを専門としているブロガーも数多くいる界隈の中ではいささか古めかしい立場にあります。 さらに、仲間とは定期的に集えない自身の経緯からコンベンションでの活動を主体に話を展開しているのですが、コンベンションを渡り歩く一放浪者がBlog活動をしているのはTRPG界隈でも稀なケースなのかもしれません。 だから、誰のために記事を書くのかという明確な相手がいないという点に於いて、普通のTRPGBlogより難儀と云えます。自らの欲求と思索からしか、記事を書く動機がないのですから。 まぁ、孤独

    今はいずこかも知れぬ「先輩」へ ~コラム活動5周年~
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    inouekari 2008/09/04
    全般:TRPGの思いで話
  • なぜTRPGがプレイヤー間対立ではないのか

    どうもお久しぶり。 まさか20日以上も記事を書かずに遊び呆けるとは思ってもいませんでした。近場ですが旅に出たし、コミケでも存分に遊びました。おかげで夜は眠くて眠くて、執筆する気が起こりませんでした。 そんなわけで、今日もTRPGのメカニズムについて考察。 こういう記事ってのは地味なのであまり人気は出ないんですよね。 人目を引く記事ってのは不安と狂気を煽り立てるのが手っ取り早いわけでして、そうなるといかに業界の危機を煽動するか、さもなくば自分はいかにエキセントリックかをアピールするかなんですよね。 まぁ、それをやるには近頃の僕は無難でダメなわけでして。 ◆◆◆ TRPGは複数人のプレイヤーvs1人のGMというゲームとしては奇妙な形式を採用しています。しかも、運営役も兼ねたGMは対立者というより試練を与える教導者であり、遊び手人同士は全員が協調しているというゲームらしからぬ構図をしています。

    なぜTRPGがプレイヤー間対立ではないのか
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    inouekari 2008/08/26
    全般:販路をサブカル層に移したことで、TRPGは交友を促進するツールとしての機能が求められたのではという御話
  • なぜドラゴンはTRPGの主役になりえたのか

    またしても地震。怖いです。 東北地方の方々、お気をつけてください。 今日も前回の続き。 MWGからTRPGに移行するプロセスの中で生まれたボス敵の存在についてです。 ◆◆◆ TRPGは1人1キャラで、陣取りなどの大局的目標がなくPCを保全することが目的の戦闘ゲームですので、プレイヤー側は戦力を集中し各個撃破を仕掛けるのが常道になっています。 これに対してモンスター(GM)側は、無制限の防御判定と数値修正、ACなどの1キャラを保全するシステムの壁に阻まれ、弱い敵はいくら出しても歯が立ちません。 互角以上の敵を出しても、PCの保全という微視的な目標しかないTRPGでは、プレイヤー側の敗北はがっかり感しか与えません。ゲームとしてより多くの遊び手を幸福にしなけはれば支持されない実情を顧みれば、GMは最終的には1人負けするように計らわなければなりません。 ここまでが前回のおさらい。 この時点でTRP

    なぜドラゴンはTRPGの主役になりえたのか
    inouekari
    inouekari 2008/07/31
    メカニズム:ファンタジーRPGにおけるドラゴンという存在の位置づけが如何なる理由によって成されたのかという御話
  • ソード・ワールドの話題力

    『ソードワールド2.0』をようやくプレイしてきました。 発売前にF.E.A.R的だという声がありましたけど、『アリアンロッドRPG』とは違う、紛れもなくかつてSWで体感したSNEのゲームでしたよ。 世界観のくだらないムダ話で話が弾むトコとか、マンチキンというかセコい裏技……ターン終了の直前ごとにアンビエント歌ったりとか、ペットの蛙を手榴弾よろしく投げ込んだりとか……があったりとか。 TRPGの数値修正で完璧なデータバランスを取ることは難しいもので、どこかに脆弱性があって不均衡なキャラメイクや戦法が生まれてしまいます。それでゲームがヌルくなったりすると糞ゲー扱いされるものですけど、TRPGに関しては完璧なデータバランスのゲームよりは、珍妙な裏技があって笑えるヌルさがある糞ゲーの方が楽しめるものです。 コンシューマーなどのソリティア(1人遊び)ゲームだと、個人的な欲求を満たす目的でプレイしてい

    ソード・ワールドの話題力
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    inouekari 2008/07/16
    メカニズム:作品の魅力のひとつに、話の切欠や、話のタネとなり、話題となる力を挙げる御話
  • 遊び手が物語を自作するTRPGモデル ~未完成ノートその4~

    TRPGは物語再生装置だとし、その醍醐味は共有できる物語を共同制作していくことだとしている僕のTRPGは、遊び手に物語を作ることを要求します。シナリオの方向性について頻繁に判断を要求しますし、NPCもそれぞれの思惑のもとに自立的に行動します。 そのせいでしょうか、僕のセッションにはオーバーヒートしてしまう遊び手が結構見受けられます。セッションを続ける気力が落ち、黙り込んでしまう人や、シナリオを放棄しようとする人など、物語を作る判断にギブアップしてしまうのです。 結局、GMである僕が物語を収束し、GMの吟遊詩人で幕が下りるケースもしばしばあります。物語の舵取りをプレイヤーに任せたのに、先にプレイヤーが疲れてしまい最終的にはGMの1人語りになってしまう…。 なんとかせんと、こっちも疲れてしまいます。 そんなわけで、今日はGM・回転翼のシナリオにある対話ゲームの仕組みを少し整理してみます。デザイ

    遊び手が物語を自作するTRPGモデル ~未完成ノートその4~
    inouekari
    inouekari 2008/07/07
    GM:遊び手に物語を作ることを要求するGMの運用するシナリオ構造
  • 語り部よりも映像 ~TRPGの戦闘は時代遅れになったのか~

    親御さんが騒いだために白雪姫を25人で演技したという話をネットで知りましたけど、たとえ25人を並べても舞台の立ち位置で中央か隅っこかに分かれるのだから、結局平等にはなりません。 そんなら25日かけて配役を持ち回りし、25回公演した方が平等だと思いません? 今日はTRPGの戦闘が時代遅れになったのではという話。 ◆◆◆ TRPGがミニチュア・ウォーゲーム(MWG)から派生したのはこれまで何度か取り上げました。MQGに興じていたガイギャックスらのグループが、1人1駒だと駒に愛情湧いて楽しくない? と考えて作った戦闘システムが『チェインメイル』であり、そこに物語的要素……『指輪物語』的ファンタジーを演出するギミックを搭載したのが『D&D』です。 『D&D』から31年。TRPGは大方『チェインメイル』で形成されたバトルゲームの基調を踏襲しています。 『MGS4』をプレイしつつ、僕は思うのです。 T

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    inouekari
    inouekari 2008/06/23
    全般:優位性を喪失したTRPGのバトルゲームを、醍醐味の第一位として設計するのは、いかがなものかという御話
  • 一般装備の存在感が薄すぎる ~TRPGのセッションに直結しないデータ・設定~

    『シルバーレインRPG』を購入。 システムや世界観についてはまだよく分からないのですけど、このキャラクターシートだけはいただけません。レイアウトがゴチャゴチャしてて、システムの主要箇所と端書の区分が出来ておらず、これではどこから目を通せばいいのか、目眩がしてきます。 はっきり云って美しくない。せっかくフルカラーにしたのに、デザインの面でも機械的過ぎて興を殺ぎます。グループSNEの悪い面が出たなという感があります。 今日はTRPGの中で存在感が薄れているデータ・設定についてです。 ◆◆◆ TRPGでいわゆる一般装備と呼ばれるデータは、データとして省略される傾向にあります。キャラクターシートでも端書設定であり、多くのGMが一般装備にかける手間と時間を惜しみます。そしてセッションではまず見向きもされません。 そもそもキャラクターの不足を補う意味で必要だった一般装備は、技能の細分化・データ化によっ

    一般装備の存在感が薄すぎる ~TRPGのセッションに直結しないデータ・設定~
    inouekari
    inouekari 2008/06/16
    全般:システムに直結しないガジェットの今後を問う御話
  • TRPG業界で新規参入者が減少している3つの理由

    先日もコンベンションで『Pendragon』をGMでプレイ。 30越すとGMも肉体労働だなと帰宅したら、秋葉原でとんでもない事件が発生してたとのこと。セッション中に家族から安否を気遣われたのは初めてのことです。 犠牲者の方々には謹んで哀悼の意を表明します。 今日は短めに、TRPG業界でなぜ初心者が減ったのかを少し。 昨今のコンベンションでTRPG初心者が減ったという声は色々な場所で耳にします。このことに関し、多くの人が業界の衰退であると感じ、販売業者、デザイナー、ユーザーなどが活性化しなければ危うい事態であると思ってるでしょう。 だが、業界の停滞を問い質す前に、そもそも新規参入者が安定して確保できる状態が自然だという期待感そのものが、現代に通用するのか考えてみてください。 僕はむしろ、TRPG業界において初心者が減っているのはごく自然のことだと考えています。その理由は3つあります。 理由の

    TRPG業界で新規参入者が減少している3つの理由
    inouekari
    inouekari 2008/06/16
    全般:新規参入者が減少している要因について