ブックマーク / ugatsumono.seesaa.net (127)

  • お座敷芸の完成と、劇団の完成 ~『ガンメタルブレイズ』にみるシステム化によって生じる問題~

    この前、『ガンメタルブレイズ』をプレイしてきたのですが、とても楽しかった反面、なんか色々と考えさせられることもあって複雑なプレイでした。 ガンメタはカードに記された演出手引きをロールプレイで演出することによって、特殊能力を使えるポイントを得ます。特徴的なのは、ロールプレイのカード(シチュエーションカード)は複数枚を手札として渡されますが、基的には現在登場しているキャラのプレイヤーにカードを渡し、演出を斡旋する形で行使されるということです。 要するに、プレイ中に突如、他のプレイヤーから 「君はこのシーンでこんなロールプレイをしたらポイント獲得だよ」 とシチュエーションカードを渡され、その演出を即興でロールプレイするのがガンメタにおけるロールプレイなのです。 ちなみにその時はPC1枠でヒロインNPCとの絡みがテーマだったから、何度も「2人の世界」のカードが来てNPCとばかり物語が進み、結局ク

    お座敷芸の完成と、劇団の完成 ~『ガンメタルブレイズ』にみるシステム化によって生じる問題~
    inouekari
    inouekari 2009/10/05
    全般:お座敷芸としてのロールプレイの、ひとつの完成を見た御話。及び最適解を目指すとプレイが硬直化することへの危惧
  • ルールブックをPDF化するには ~TRPG電子媒体化への道・前編~

    TRPGで遊ぶにあたって、1つ問題なのはルールブックが重たいだということです。A4版200ページ前後のルルブは大抵、重量にして700g~1kgぐらいあって、結構重量感があります。 もちろん、サプリメントを使用するシステムとかだとその分も加算されますし、コンベンションだと卓決め抽選があったりして、当日どんなゲームがプレイできるのか分からない場合もあるので複数のルールブックを持参してくることもあります。 そうなると総重量は5kg近くになることもあります。 もはやカートで引いてくるレベルの重量であり、そこまでして来る人なんてそうそういるもんではありません。実際コンベンションではルルブを持参しない手弁当な参加者も結構いますけど、何をプレイできるか分からないという不確実な所がある以上、そう責められる問題ではありません。 そこで考えついたのがTRPGの電子媒体化。 電子媒体にして持ち運びをすれば重量

    ルールブックをPDF化するには ~TRPG電子媒体化への道・前編~
    inouekari
    inouekari 2009/10/05
    全般:電子媒体化の御話
  • ゲームブック的遊びにはロールプレイは余興に過ぎないのか

    連休です。 僕も実家に帰省するにあたり、念願のネットブックを購入しました。 これで「電子媒体だけでオフラインTRPG」という道に近づいたかと思ったのですが、色々問題もありまして…。 これに関しては現在検証中。 今日はTRPG内AVGとゲームブックとの関連性についてのノート(自分の思索を書き綴ったチラ裏)です。 ◆◆◆ TRPGで、いわゆる情報収集と呼ばれるTRPG内AVGは大抵がGMが考えた物語の筋書きをジグソーパズルにしてゲームの舞台にばらまき、ひたすら情報の断片というピースを拾い集めては筋書きを読み解くというゲームをしていると思います。 この遊びはいわば「選択肢を自分で考案するゲームブック」であり、ゲームブック好きとTRPG好きはファンタジー好きの物語文化圏の中でも近しい位置にいるだけに、TRPGで物語を扱う場合の定番になっていると言ってもいいでしょう。 僕自身はゲームブックにはそんな

    ゲームブック的遊びにはロールプレイは余興に過ぎないのか
    inouekari
    inouekari 2009/09/23
    全般:TRPG内AVGとゲームブックとの関連性についての御話
  • 種明かしセッションは憂鬱だ ~GMによる手作りTRPG内AVGの問題点~

    TRPGのアドベンチャーパートは選択肢のないゲームブックみたいなものです。 スタートとなる依頼のシーンから始まり、ゴールとなるクライマックスの種明かしで終わりますが、GMによっては途中の道筋がまったく立っておらず、とにかくプレイヤーがシナリオ展開に必要なキーワードを思い浮かべるまで、当てもなく街をさまよう展開になることもままあります。 物語の展開方法がシステム化されていないTRPGでは各GMがハンドメイドでAVGを作ってくるものですが、大抵が家庭用ゲーム機の推理AVGの手法に近いものが用意されるものです。 すなわち、 ・依頼者の元に集められる。パーティが置かれた現在の立場を確認し、事件の存在を告げられる。パーティの行動範囲が定められ、漠然とした目標が提示される。 ↓ ・事件の現場に行く。事件の概略を示すキーワードが提示される。 ↓ ・プレイヤーはキーワードから、シナリオを展開させる新たなキ

    種明かしセッションは憂鬱だ ~GMによる手作りTRPG内AVGの問題点~
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    inouekari 2009/09/13
    全般:アドベンチャーパートの御話
  • 消失した「なりきり演技」論 ~「語る」技術としてのロールプレイの黄昏~

    TRPGもそうですが、MMORPGなんかだと「人生すべてを賭けている。俺は偉大だ」と自負する廃人ゲーマーがよくいるものです。遊びなのに「遊びのつもりで参加するな」といきり立つ人ならTRPGにもいて、僕みたいなルーニーはよく白眼視されます。 こういう人たちを僕は「最前線に立っている」と表現しています。 彼らは戦っているのです。最前線に立つ者の自負のみを支えに。 今日はロールプレイについてまた再考しました。 ◆◆◆ TRPGでロールプレイをする楽しさって何でしょう。 今までは物語に参加する楽しさ……幻想的な物語世界を舞台に、自らが物語の登場人物となるキャラクターを操り、GMや仲間との語らいの中で楽しい物語を作り出していくことが楽しみと言われてきましたし、それは間違いではありません。 でも、それだけでは何か足りない気がするのです。 事実、ロールプレイをしたからといって、必ずしも楽しめる結果が返っ

    消失した「なりきり演技」論 ~「語る」技術としてのロールプレイの黄昏~
    inouekari
    inouekari 2009/09/06
    全般:ロールプレイは話芸でもディベートでもなく、コミュニケーションのための技術という御話
  • ライフパスの存在感が薄すぎる

    4月から生活のサイクルが変化して、夜中0時以降に起きてるのがとてもツラくなりました。健康のこと、何よりもコミケでぶっ倒れないために夕後ウォーキングを始めたのですが、きっちり運動していると23時以降は眠たくて仕方がありません。 まったく、Blogを書く時間が取れなくてすみません。 では今日もコラム。 今日はライフパスの役割について。 ◆◆◆ ライフパスとは「PCはどのような生まれなのか」「冒険に出た経緯は」など、PCの物語的背景・立ち位置を設定するデータ群であり、多くのはチャートにまとめられています。 僕が初めてライフパスに触れたのは『サイバーパンク2.0.2.0』だったんですが、自分の想像を凌駕するほど劇的なパンクを作り出せるライフパスは当時かなり衝撃的でした。自分のキャラがどこまで有能になるか、はたまた手ひどい仕打ちを受けるのか…、2.0.2.0のキャラメイクはエキサイティングであり、

    ライフパスの存在感が薄すぎる
    inouekari
    inouekari 2009/08/30
    全般:ライフパスの御話。コミュニケーションの道具として機能せず、ルールブックの穴埋めに成り下がっている等
  • 銃の時代の戦士 ~TRPGにおける「初心者は戦士」の鉄則への疑問~

    もうじきコミケです。 今年も非電源に行きたいのですが、2日目でしょ? コミケは朝並んで10時からたっぷり楽しむのがいいんですけど、2日目ってあの東方があるんですよね。前回、それと知らずに電車乗ったら初日よりも人が多い上に、明らかに危険なのがワンサカいて心底嫌になってるんです。 つーか、改札脇の鉄柵乗り越えるのは引いたというより、止めろ。 今日はファンタジーTRPGにおける戦士=初心者向けという通例への疑問を投げかけてみます。 ◆◆◆ ファンタジーTRPGでは「初心者は戦士を選ばせろ」というのがセオリーとされてきました。魔法使いや僧侶など、ゲーム中にデータを駆使するクラスは初心者の事務処理速度ではプレイに支障をきたし、盗賊などの技巧クラスをプレイさせるには機転がきかない…。しかるに、武器と防具を与えれば後は攻撃の一手で済む戦士が一番簡単である……というのが、従来の論点でした。 でも、昨今のT

    銃の時代の戦士 ~TRPGにおける「初心者は戦士」の鉄則への疑問~
    inouekari
    inouekari 2009/08/09
    全般:初心者は戦士という鉄則について
  • ご都合主義は残念プレイなのか

    とりあえず生存報告。 つーか久しぶりに週1ペースでセッションだったので、Blog書いてる余裕ありませんでした。Blogを書く重要なモチベーションとして「プレイができない憤」がある以上、色々GMの支度をしてたりするとどうしても憤が溜まらないものでして…。 いや、リア充になることはブロガーにとってよくないことです、ハイ。 そんなわけで、今日最近プレイしているシルバーレインからつらつらと。システムのおさらいもしますから、知ってる人には冗長だけどそこはご了承下さい。 ◆◆◆ ここ最近は『シルバーレインRPG』をGM、プレイヤーともよくプレイします(PBMには参加していません)。僕としては以前プレイしていた『特命転攻生』の後継として取り組んでいますが、システムとしてはかなり優れているだけに特命のような一発屋キャラゲームになりはしないかと不安を感じてはいます。 さて、このゲームは能力値として《気魄

    ご都合主義は残念プレイなのか
    inouekari
    inouekari 2009/08/09
    全般:判定のアイディア出しと御都合の御話
  • 失態恐怖症 ~TRPGで無視されている遊び手の不対等な立場~

    夜中の0時から記事練り上げるのは大変です。 今日セッションなのでまとまらないままですけどご了承を。 今日は失態恐怖症の話です。 失敗恐怖症は確かに怖い。 この回転翼もまだこのHNを使っていなかった頃、現在ゲームデザイナーとして活躍している著名なある人とセッションした事があるのですが、すっかり萎縮して「この人の前で失態はできない」と思うあまり、ダイス目をごまかして大目玉をった経験があります。 とかく不慣れな初心者・新参者は「みんなで楽しく遊ぶ」というお題目など実感できるものではなく、とにかく目の前にいる熟練者のご機嫌を損ねないように振舞うのが精一杯。ゲームの成功・失敗などよりグループの一員として合格なのか不合格なのかの方がすごく大事なのです。 僕はシステムを正しく運営できたかの成功・失敗なんてあまり気にしてないんですけど、ヒューマントラブルに関しては過敏な所があります。 失敗恐怖症というよ

    失態恐怖症 ~TRPGで無視されている遊び手の不対等な立場~
    inouekari
    inouekari 2009/07/07
    失態に対する恐れの御話。 ほんとTRPGは地獄だぜ!フゥハハハーハァーw
  • 誠実な者同士でもダメプレイは生まれる ~TRPGにおける配慮の行き違いから起こる消化不良~

    せんだって、カオスフレア2ndをプレイしたのですがGMさんが初心者にシナリオ展開を分かりやすくしようと、とあるアニメの展開を基調としたシナリオを組んできたのです。ところがプレイヤーは僕ふくめて誰も(GMがアニメ的展開を期待して用意した)ヒロインにはタッチせずPC同士で熱いロールプレイに終始。結局、誰も元ネタが何であるか窺うこともしないまま淡々と終了しGMさんを少し落胆させる結果になってしまいました。 お互い消化不良だったんですけど、この状況は互いの感情が悪い方向に行く危険があり、セッションとしては失敗以上に望ましくない結果とも云えるでしょう。 何がマズかったかというと、GMとプレイヤーの双方がお互いが善意から気遣いを見せたのに、その配慮の尺度が違っているものだから行き違いが発生したってことです。 互いに善意から取った行動で気まずい結果を生んだのにも関わらず表面的にはシナリオは達成したので、

    誠実な者同士でもダメプレイは生まれる ~TRPGにおける配慮の行き違いから起こる消化不良~
    inouekari
    inouekari 2009/06/22
    全般:配慮の行き違いから起こる消化不良の御話
  • 5時に終わるゲームと7時に終わるゲーム ~TRPGにおける終了時間のズレ~

    メインPCが悲鳴を上げています。 3年半ですからDellのスリムにしてはよぉ頑張ったかなと思いますけど、逆に言えばうるさいと評判のDimension 5150Cをよくまぁ3年半も我慢して使っていたなとも。 今年に入ってDVDドライブが壊れたので、HDDが無事なうちに買い替えをしなくては…。 そろそろまた新しいゲームでGMがしたくなりました。 去年はアヤカシを何度かしましたけど、今年はまよキン、シルバーレイン、エンゼルギア2ndあたりが自分としてはやりやすい位置にいるのかなぁ。 だが、確かに面白いゲームなんですけど、プレイヤーとして1つ共通した問題を感じていて、GMやるとならば工夫の必要性があるのですよ。 それは終わるのが早いということ。 それぞれ理由は違うけど、戦闘以外のパートが比較的淡白……余計な遊びをせずとも十分楽しめるので、その分時間が短縮されるのです。まよキンは表振ってるだけでハチ

    5時に終わるゲームと7時に終わるゲーム ~TRPGにおける終了時間のズレ~
    inouekari
    inouekari 2009/06/01
    全般:システムと所要時間の関係にみるタイムスケジュールの御話
  • コンベンションに行くのが億劫だって人は行かないのが正解

    ネット開闢以前からTRPGコンベンションの荒んだ話は絶えることなく語られ続けています。どこどこのサークルは男女問題で揉めている、どこどこのコンベンションには極めつけの問題児がいる、そもそもTRPG界隈にはコミュニケーションの欠陥が著しい、エトセトラエトセトラ…。 結局は「だからTRPGコンベンションやサークルは危険だ」という結論に達するのが流れですけど、かつては井上純弌などプロが率先してやっていたことだし、今でも歴戦のゲーマーが得意気に語ることなど別に珍しいことではありません。 実際、たかだかゲームの集まりにそこまで人間関係こだわってるのって人もかなり粘着質だってのに、言質を裏返せばそんな荒んだ界隈で舵取りをしている自分はなんてタフなんだという自慢があるわけで、ある種の武勇伝になっている所があります。 だからコンベンションの荒んだ話など話半分、語り手も粘着なんだしあんまり気にすることはな

    コンベンションに行くのが億劫だって人は行かないのが正解
    inouekari
    inouekari 2009/05/15
    全般:コンベンションに行かない、という選択について
  • 過去の思い出話でしかTRPGはアンテナを張ってもらえないのか

    TRPG Innovation 2009に参加してきました。 22卓120名という久しぶりの大型コンベンション。会場の江東区文化センターもとても便利な施設で、ユニークなGMさんのもと心置きなく楽しんできました。 何がプレイできるか分からなかったので何作か鞄に入れて来場したのですが、『スターオーシャンTRPG』なのに『スターレジェンドTRPG』を持っていってしまったのはご愛嬌。 でも今回のコンベンションはすべてが2000年以降に新発売もしくは改訂されたゲームで占められ、半数近くが去年から先月にかけて登場した新作・改訂版ゲームでした。『ソード・ワールドRPG』がもう発売20周年ですけど、20年…いや、10年前に出ていたTRPG作品もほとんどが改訂もしくは後継ゲームによって作品としての使命を終えているのだと痛感しました。 20年前も、そして未来もオンリーワンであり続けるであろう『クトゥルフ神話T

    過去の思い出話でしかTRPGはアンテナを張ってもらえないのか
    inouekari
    inouekari 2009/05/06
    サイト論:過去を懐かしく語りあうための肴として認識する人達と、現場の人達との間に立って、隔絶を考える御話
  • 東洋的スタンスって何だろ?

    ここ半月、Blog執筆をお休みして『ブルーフォレスト物語』を私的に再構築すべく、当作品が表現しようとしていた東洋的世界観がどのようなものなのか、インドや東南アジア関連の書物を精読しています。 でも逆に考えれば東洋的の対句になる西洋的って何じゃいって考えにもなり、昔のようにファンタジーとは中世ヨーロッパが云々と説明していたけど実際は『指輪物語』を軸にアメリカ人(デーブ、まだ早いよ…)が考えた原型を、日でグループSNEと出渕裕が『ロードス島戦記』として結実させた「純ゲーム世界」なわけで、それと対比させて西洋的、東洋的というのも何だか馬鹿馬鹿しく思えてきます。 ひょっとすれば、当時のプレイ現場においては伏見氏のデザインとは関係なく、東洋的=非D&D・ロードス的ファンタジーとして受け入れられていたのかもしれません。 D&D・ロードス的ファンタジーのスタンスは現在も『D&D4e』、『ソード・ワール

    東洋的スタンスって何だろ?
    inouekari
    inouekari 2009/04/25
    全般:東洋的の対句になる西洋的の意味。及びカテゴライズ検証の御話
  • 忘却したコミュニティ ~ブルーフォレスト物語のプレイモデル~

    かつて僕が楽しんだゲームの1つに『ブルーフォレスト物語』(通称:青森)があります。伏見健二氏がデザインした東洋的世界・シュリーウェバでの冒険を楽しむファンタジーRPGです。伏見氏はその後小説としてもこの世界をテーマにし、いわば伏見氏のライフワークともいえる作品です。 去年、グランベール社によってリバイバル版が再販され、PDF版ルール及び二次使用可能な基システムが盛り込まれたCD-ROMが同封されるようになりました。これによってルールサマリーの製作などの手間が軽減され、GMをする身としてはありがたい道具となりました。 ところで、このグランベール版青森の後書きにて、伏見氏はまた新しい青森を製作中であり、この再販はいわば布石であるという内容の文章を載せています。 伏見氏の意気込みは今後も見守るとして、この旧版青森自体は現在手に取って見ると、はたして現在現場で盛んにプレイされている『ソード・ワー

    忘却したコミュニティ ~ブルーフォレスト物語のプレイモデル~
    inouekari
    inouekari 2009/03/30
    全般:ブルーフォレストの特性と、TRPGの変遷にみる現在の在りようについて
  • 本格的なTRPGがあふれている

    TRPGでの気力の消耗が最近著しいのです。 今年に入ってからプレイしたのが、『ウォーハンマーRPG』、『D&D4th・フォーゴトンレルム』、『ソードワールドRPG2.0・ミストキャッスル』と波乱に富んだ危険続きのファンタジーばかりなので当然と云えば当然なのですが、こうも緊張感あふれるゲームばかりプレイしてては虚脱感も一入です。 考えてみれば、昨今プレイされているファンタジーTRPGは、上述の3作品を含めて『アリアンロッドRPG』、『六門世界RPG2nd』、『迷宮キングダム』など、どれも濃密なデータに趣向を凝らした独自のシステム、遊び手を油断させない緊張感ある世界観と、格的なゲームばかりです。もちろんシステム自体も堅牢さ、シンプルさなど安定感は昔よりずっとあります。 これら格的なゲームはシステムの妙味、世界観の奥深さなど没頭すればするほど深みが増す、いずれも10年TRPGになりえる性質を

    本格的なTRPGがあふれている
    inouekari
    inouekari 2009/03/09
    全般:本格的なゲームと気軽なゲームの御話
  • 嘆きの碩学世代2009

    ネットブックが欲しいのです。 そりゃもう猛烈に。だけどケチな上に臆病な性質ではなかなか思い切った散財はできせまん。とみに電化製品は当に必要なのか、ついつい悩んでしまう癖がついていて厄介なことこの上ない。 今日は昔の記事がTBされたので、現在の見解を。 ◆◆◆ 続・嘆きの碩学世代 もう3年半前の記事。 この時期はまだ仲間内でプレイしてたんですよね。 環境は随分変化しましたし、TRPGに対する姿勢も当時とはかなり異なってきているのかなと思います。 阿波踊りも引っ越したんでもう参加してないし。 つーか、3年半。 そんなに時間があって見解がまるっきし変わってないとしたら、お前どんだけ停滞してたのかよということになります。不満な点はプレイで1つ1つ検証して、現状が不満だったらまず自分を変えてみる…。 結局、僕は世論をどうこうしたいのではなく、自分の環境が改善されれば事足りるのです。オピニオンリーダ

    嘆きの碩学世代2009
    inouekari
    inouekari 2009/02/22
    全般:野心的ゲーマーに対する受け皿が無いという御話
  • 飛行機から空を飛びたい発想を知る ~日米ロールプレイの出発点~

    今日はこの記事から。 TRPG議論のルールブック/読む価値のあるロールプレイ論まとめ(G&G, Inc. blog) 改めて読むと、ロールプレイ論は往々にして迂遠です。 来ならTRPGというゲームを遊ぶために必要な情報であるはずのロールプレイ論なのに、あたかも人類がロールプレイを行うに至った社会的行動原理を解明するかのような壮大な論文になってしまっています。 はたして、当にゲームするのに必要な情報なのって首を捻ってしまいます。もちろん、TRPGの遊び手が総じてこんなロールプレイ論の学徒であるわけではありません。むしろ圧倒的少数。 そんなわけで、今日はなぜロールプレイ論はTRPGの現場から遊離して学問化してしまったのかという話。 ◆◆◆ そもそも新型MWGの合間にゲーム世界を肴に歓談していたのがファンタジー文学好きに受けて、いつしか「ゲームで作る伝承物語」の形となって様式化したのがロール

    飛行機から空を飛びたい発想を知る ~日米ロールプレイの出発点~
    inouekari
    inouekari 2009/02/22
    サイト論:何故ロールプレイ論はTRPGの現場から遊離して学問化してしまったのかという御話
  • どこで面白いと実感できるか ~TRPGとボードゲームが与える期待感の差異~

    前回、TRPGのルールブックは読み物であり、TRPG者はまず読者として1人の世界からTRPGを想定するものだと述べました。それが集団遊戯であるTRPGにとっては齟齬を生む一因になっていると、批判的な見解も示しました。 だが、欠点があれば利点もあります。 TRPGはプレイをせずとも、読み物として興味を引かせればTRPGを「面白そうなもの」として認知させることができます。他の非電源ゲームにはそのような期待感を誘発する仕組みに乏しく、TRPGの特性として記すべきものといえましょう。 そんなわけで、今日はTRPGが読み物である利点について。 あるいは、TRPGとボードゲームが与える期待感の性質の違いについて。今回はTRPGのみならずボードゲーム(以下ボドゲ)をも批評の対象にし両者を比較するのですが、ここはTRPGBlogなので公平さに欠く懸念があります。TRPGを擁護するがために、無用にボドゲを

    どこで面白いと実感できるか ~TRPGとボードゲームが与える期待感の差異~
    inouekari
    inouekari 2009/02/08
    全般:TRPGが物語を取り込み、読み物ともなれる利点の御話
  • 気のいい人しか参加できないゲームにあらず ~TRPGにおける善意とコンセンサス~

    TRPGは悪意に弱い」という言葉があります。 TRPGはみんなで歓談をしながら物語を楽しむのが醍醐味なのですが、誰かが協調を拒めば物語が台無しになる脆弱性を孕んでいます。大抵が1人よがりで譲ることを知らない性質の人が悶着を起こしてムードをブチ壊すのが常で、悩めるTRPG者は各々解決策を模索しているわけであります。 もちろん、信頼と強調で成り立つ世界をブチ壊す暗い楽しみってのはあります。善男善女を誑かしては罵倒し、戸惑わせ狼狽させるのが無常に楽しいという人だっていることでしょう。 そんなのは便所の水味わってもらうしかないので論外。 そんな確信犯を除くと、TRPGが抱える問題児の多くがTRPGにおけるコンセンサス(合意)に関する認識が不足している人たちだと僕は考えています。彼らにとってTRPGはまだ1人遊びの枠組内であり、レクリエーション活動であるという意識が希薄なのではないでしょうか。 あ

    気のいい人しか参加できないゲームにあらず ~TRPGにおける善意とコンセンサス~
    inouekari
    inouekari 2009/01/27
    全般:ゲーム活動を成立させるために参加者が遊び方やマナー、スケジュールについて取り交わす歩調合せの御話