「しんどい時期なんだ。ほら『彼ら』が何かやらかすって噂でしょ」 「あんな・の迷信・だって・思うけ・どな~」 花笛ちゃんは三拍子を刻みながら話す。 「だって誰も『彼ら』を見た人はいないんでしょ?学校の七不思議みたいなもの。心配しすぎだよ、アーちゃん」 おかしな人が集う私立御伽坂学園の中でも、学園公認のスター選手である「十哲」と呼ばれる十人は、特に奇人である。学園内の警察とも言うべき「当局」の一員であるアキラは、今日も今日とて「十哲」が引き起こす or 巻き込まれる奇妙な事件に立ち向かうが……というお話。 学園の生徒が失踪する事件、館ものの殺人事件、繰り返される一日で必ず死んでしまうヒーローを救う事件などなど……ってこう書くとそれほど変にも思えないけど、実際にはなんだこれ?と言いたくなるような奇妙な事件ばかり。最初はあまりにアレで読むのが辛かったんだけど、読み進めるとだんだん面白くなるの