経済学の素朴な疑問をふたつ。 日本の経済論壇(のごく一部)で有名な「バーナンキの背理法」とは、「もし通貨の発行量をいくら増やしてもインフレが生じないとすると、無税国家が実現される。これはおかしいので、通貨発行権を持つ銀行はインフレを起こすことができる」といったもの。最初は「ふーん」と思ったんだけど、よくよく考えると、「無税国家はありえない」って、どこから出てきたのかなあ、と。無税国家、ありえるのではないか。 物価の上昇がなく、年率5%の経済規模拡大があるとする。このとき単純には、通貨の供給量も5%増やすことになるのだろう。このとき仮に国家予算が経済規模の5%なら、無税国家は実現できるんじゃないの? これが第一の疑問。山崎元さんのブログのコメント欄で飯田泰之さんが「貨幣発行益を国債の償還に使って増税を回避すべし」と主張されていますが、それが可能なら無税国家も不可能でないはず。全額を発券銀行引