先日進化ジェンダー学研究会にオンライン参加してきた.あまりこの手の講演会には参加した経験がないが,今回は進化生物学的な知見を取り入れるという試みということで聴講したということになる. 進化生物学による女性間の関係の理解 -持続可能なジェンダーパリティにむけて 開会挨拶・趣旨説明 松本晶子 持続可能なジェンダーパリティへ向けて,進化生物学的な女性間の関係性という視点から考えていきたいというのが本日の趣旨. ここで日本の現状を説明したい. 1990年に国連から指導者層の女性割合を30%以上にという勧告があった.2002年になってようやく政府は2020年までに30%をめざすという方針を立てたが,到達しそうにないとこれを10年先延ばしにして2030年目標と変更したという状況. 指導者層の女性割合を上げるメリットとしては様々な実証研究からの報告がなされていて,意思決定層の多様化による決定の質の向上,