アルストツカに栄光あれ!まさか、ゲームで久々に感動するとは思わなかった。 この『Papers, Please』は、共産主義国家の役人として業務をこなすシミュレーターだ。 ゲーム内には大仰なストーリーもないし、カタルシスもない。ただ、人々の暮らしを支える役人の人生を体験し、道徳心をひたすら試される他にはないシリアスなゲームになっている。 舞台は架空の共産主義国家アルストツカ。この国境が6年ぶりに海外に開かれ、プレイヤーは栄誉ある入国管理官に選ばれる。そして、国境に赴任したところから苦難は始まる……。 プレイヤーの業務は入国書類を審査することだ。 入国ビザなどの内容や期限を確認し、正常ならば入国許可のスタンプを押し、異常があれば拒否のスタンプを押して入国希望者に突き返す。 ルールに従って間違い探しをするだけの簡単なお仕事である。 そして、ひたすらに「次!」と入国希望者を審査していく。 入国希望