夕方家に着き、カーテンを閉め、着替えてお風呂にお湯を入れる。 流しに弁当箱を出し、ご飯の支度を始めるまで少しだけ座って一息。 スマホを開いたら、車の中で聴いていたYouTubeの音楽の続きが流れてきた。 自動で選択された曲はオリビアニュートンジョンの『そよ風の誘惑』だった。 じんわりと眼頭が熱くなった。 これは結婚式のキャンドルサービスで流した曲だった。 キャンドルサービスで流す15分くらいの【カセットテープ】を準備するよう式場のスタッフから言われ、自分の好きな数曲を入れた。 いとしのエリーなども入れたけれど、この『そよ風の誘惑』と、シャーリーンの『愛はかげろうのように』は、一推しだった。 30年以上も前の事ですっかり忘れていたけれど、 あの頃は世界がピンク色だった。 肩で止まるドレスを着ていて、キャンドルに火をつけるために腕を伸ばすと、反対側のドレスの肩が落ちてきて私のきゃしゃな?白い肩