ハロウィンの思い出話の続きです。 僕がお弁当やロンの着替えやあれやこれやをバッグに詰めていると、ベンが自分の衣装を試しに羽織って出てきました。見れば、真っ黒なベルベットの立て襟ジャケットとそろいのズボン、金の房のついた肩飾り、金ボタンに金ベルト、所々に赤の差し色が入っていて、なんというかーー邪悪な黒王子、みたいな格好でした。 「どうだい、似合うかい」ベンが聞きました。 「どうって…すごいよ。豪華だなあ」 僕はとっさにごまかしてしまいましたが、本当の感想を言うと、この衣装を着たベンは、まるで本当のヨーロッパの王族のようで、とんでもなく格好良かったのです。 僕はファッションは全然分かりませんが、多分、黒い光沢のある生地のせいなのでしょう、彼の巻き毛の金色や、瞳の青が際立ち、派手な装飾や肩飾りも、すらっと高い背を華やかに強調しているようでした。ベンは普段、古いヨレヨレのTシャツにジーンズという実
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