今回は、CRAY Y-MP以降のCRAYのベクトルプロセッサーシリーズをまとめて説明したい。CRAY X-MPの開発に続き、CRIはCRAY Y-MPの開発を始める。 これはCRAY X-MP EAをベース(つまり32bitアドレス)にしつつ、最大8プロセッサーまでをサポートするとともに、より高速に動作するシステムであった。 デイビスが指揮を執った次世代機 「CRAY Y-MP」 当初、CRAY Y-MPの開発を率いたのは、CRAY X-MPで名前を売ったスティーブ・チェン(Steve Chen)であったが、彼はいろいろと新機構や、半ば能力も未知数的な新技術を積極的に取り入れようとした結果、Y-MPの開発は一時期頓挫しそうになったらしい。 途中で開発の指揮は再びレス・デイビス(Les Davis)が執ることになり、無事に1988年にCRAY Y-MPがリリースされる。当初リリースされたのは
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