本日の種子島の天候は快晴。気温も暖かく、絶好の打ち上げ日和だったが、心配なのは、今後、天候の悪化が予想されていることだ。種子島宇宙センターが発表している気象情報によれば、11日夜から曇り始め、12日の打ち上げ時間帯には、風速10~13m/s程度の強風になる見込みだ。 小惑星探査機「はやぶさ2」を打ち上げたH-IIAロケット26号機のときは、打ち上げの2日前に延期が決まっていた。筆者は今回も延期になるのでは……と思っていたのだが、今回、延期せずに打ち上げを決定したのは、同じように見える悪天候でも、上空の雲の氷結層に決定的な違いがあったからだ。 H-IIAロケットの打ち上げには、風速、雨量、発雷など、天候による制約条件がある。ただ、雨や風については、それほど問題になることはない。この時期の種子島で延期の原因になることが多いのは、氷結層を含んだ雲が上空にあることだ。この中にロケットが突っ込むと、