英ArmはComputex開催前日となる6月4日に、台北にてPress Conferenceを開催。Cortex-A76/Mali-G76/Mali-V76のIP Suiteを発表した。これについては5月31日に発表されているし、サンフランシスコでもWorkshopが開催されているのだが、広く発表されたという意味では今回が初となる。そんなわけで、台北で行われたPress Conferenceとラウンドテーブルの内容をお届けしたい(Photo01)。 Photo01:説明を行ったのは、おなじみNandan Nayampally氏(VP&GM, Client Line of Business) 成長するモバイルゲーミング市場を見据えた新製品 まずは発表会の内容から。同社のIPを搭載した製品はすでに1200億個出荷されており、マーケットシェアは39%に達するとしている(Photo02)。 Pho
[COMPUTEX]2019年のSoCに使われるArmの新CPU「Cortex-A76」と新GPU「Mali-G76」は,一体何が変わったのか ライター:大原雄介 プレゼンテーションを担当したNandan Nayampally氏(Vice President&General Manager,Client Line of Business Group,Arm) 既報のとおり,COMPUTEX TAIPEI 2018開幕前日となる2018年6月4日,Armは,台北市内にてプレスカンファレンスを開催し,CPU IPコアの「Cortex-A76」,GPU IPコアの「Mali-G76」,そしてビデオプロセッサIPコアの「Mali-V76」からなるIP Suiteを発表した。 実のところ,今回の3製品は,英国時間の2018年5月31日に発表済みであり(関連記事),米国・サンフランシスコでは,翌6月1
Hot Chips 29においてARMはbig.LITTLEを改良する新クラスタデザインである「DynamIQ」を発表した。 現在のbig.LITTLEはビッグコアとリトルコアが1対1に必要という制約があるが、DynamIQ big.LITTLEになると、その制約が無くなり、より自由な構成が可能になる。さらに、エネルギー効率も性能も改善されているという。 DynamIQでは、Cotex-A75ビッグコアとCortex-A55リトルコアを組み合わせ、各コアにはプライベートなL2キャッシュをつけ、全コアで共有されるL3キャッシュを設けるという構成になった。DSU(DynamIQ Shared Unit)はL3キャッシュに加えて、SCU(Snoop Control Unit)やすべてのクラスタインタフェースを含んでいる。 DynamIQ big.LITTLEでは1ビッグ+7リトルから1ビッグ+2
ARMの次世代CPU「Cortex-A75」「Cortex-A55」は,現行CPUといったい何が違うのか ライター:大原雄介 新型CPU IPコアについて説明するNandan Nayampally氏(Vice President,General Manager,Compute Product Group,ARM) 台湾時間2017年5月29日,ARMは新世代のCPU IPコア「Cortex-A75」「Cortex-A55」と,同じく新世代となるGPU IPコア「Mali-G72」を発表した(関連記事)。 これらのうち,Mali-G72については西川善司氏がレポートしているが,Cortex-A75とCortex-A55は,果たして現行製品から何が変わるのだろうか。ARM関係者への取材を通じて,両CPU IPコアの概要がある程度見えてきたので,本稿ではその内容をお届けしてみたいと思う。 Cor
Photo01:Nandan Nayampally氏(VP of Marketing, CPU Group)。氏が手を掛けてるものが"DynamIQ"ネオン これに関しては、発表者であるNandan Nayampally氏のBlogエントリーも上がっているのだが、そもそもの説明ページが敢えて誤解を招きやすくしている(とまで言うと語弊があるが)感があり、ちょっと判りにくい。そこで、発表内容をまず簡単に御紹介してから、もうすこし中身をきちんと説明したい。 ARMは過去22年掛けて500億個のチップを2013年までに出荷したが、その後の4年間で同じく500億個を出荷しており、2021年までには1000億個のチップを出荷する、としている。この、次の100億個のチップに向けて新しいエコシステムの確立が求められている、というのが同社の認識だ(Photo04)。
ARMの新技術「DynamIQ」なら,とびきり速いプロセッサも,バッテリーが長持ちするプロセッサも作れる!? ライター:塩田紳二 3月21日に行われたイベントで,DynamIQについて説明するNandan Nayampally氏(Vice President of Marketing,CPU Group,ARM) 去る2017年3月21日,ARMは,中国・北京で開催した独自イベントで,「DynamIQ technology」(ダイナミックテクノロジー,以下 DynamIQ)なる新技術を発表した。「人工知能(AI)の可能性を拡大」するという触れ込みの技術だが,簡単に言えば,ARM製のCPUコアである「Cortex-A」プロセッサの次世代版を使った,新しいマルチコアプロセッサを構成する技術のことであるという。 本稿ではイベントでの発表内容をもとに,DynamIQの概要と,それが将来のモバイル機
2017年に登場するARMの新CPUコア「Cortex-A73」と新GPUコア「Mali-G71」は,どんな特徴を備えているのか ライター:大原雄介 スマートフォンが,今や主要なゲームプラットフォームの1つであることに異論がある人はいないだろう。そんなスマートフォンの中核となっているのが,英国企業であるARMが開発したCPUコアやGPUコアと,それを採用するSoC(System-on-a-Chip)だ。 日本で販売されているスマートフォンで広く使われているSoCには,ハイエンド系がQualcommのSnapdragonシリーズや,Samsung Electronics(以下,Samsung)のExynosシリーズ(関連記事),ミドルクラスではMediaTekのHelioシリーズやMTxxxxシリーズといったものがある。 そしてこれらのうち,SamsungやMediaTekのSoCは,ARM
Cortex License Cortexプロセッサを利用するためのライセンス。ARMからは対応するCortexプロセッサのRTLが提供される形で、このRTLを(オプションとして設定されている幾つかのパラメータを除き)変更する事は出来ない。ただしあくまでもRTLなので、それをどう物理的に実装するかは、ライセンスを受けたカスタマの自由である。 Lead:プロセッサの設計当初から、それの利用を約束するライセンス。設計そのものに対しての影響力もある。 Subscription:複数年の、CPUファミリ全体の利用が可能なライセンス。 Perpetual:ある特定のCPUに対する無制限の利用が可能なライセンス Term:ある特定のCPUに対する無制限の利用(ただし期限付き)が可能なライセンス Single/Multi Use:ある特定のCPU(1つまたは複数)に対する制限付きライセンス。 Fast
COMPUTEX TAIPEI初日にあたる5月30日、ARMは台北でプレスカンファレンスを開催し、ここで2017年のフラグシップモバイル機でVRを実現させるためのコンポーネント、という位置付けで「Cortex-A73」と「Mali-G71」を発表した。このCortex-A73について、もう少し詳しく説明を行いたいと思う。 Cortex-A73は、「Artemis」というコード名で知られていた製品である。Artemisそのものの話は以前、ちょっと触れたが、Cortex-A72の後継製品となる。 そのArtemisであるが、設計目標は純粋な性能というよりは、性能/消費電力比の改善にある。この理由を説明したのがこちら(Photo01)。big.LITTLE構成であっても、長時間利用していると発熱の問題が出てきてしまうため、結局big側のコアの動作周波数を落として運用せざるを得ず、これが性能に大き
Photo01:説明を行ったRon Moore氏(VP of Marketing, Physical Design) 英ARMは、同社の次世代コアである「Artemis」を利用したテストビークルについて、TSMCの10nm FinFET(10FF)プロセス向けにテープアウトした事を発表した。これに関する細かい説明があったので、お届けしたい(Photo01)。 そもそもARMは複数のファウンドリと協業、あるいは戦略的提携を多く結んでいるのはご存知の通り。特に先端プロセスに関しては非常に熱心である。10nm世代に関しては2014年10月に複数年の協業が発表されており、2016年3月には7nm FinFETに関する協業も発表されている。今回の発表は10nmに関する話で、こちらでは早ければ2015年第4四半期に顧客がテープアウトできることを目指すとしていた。実際にはもう少し時間がかかっているが、2
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